活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

一大事因縁(自覚)4

2017年03月14日 | 法理

この「一大事因縁としての事実」に事実の生活をそのまんま

しているのが、現在の私たち衆生の在り方です。

 

そこに「事実」ということがはっきりお互いの上に「今」

行われているのです。

 

その「今、行われている事実」を皆、捨てておいて、そして

自己の考え方を以って見ようとする処に誤りがあるのです。

 

それで「今の事実のまんま」に知(識)らないなりに行っている

「此の物」が「或る縁(六境)」に触れてそして初めて認識の

作用が「ぽこっ」と頭をもたげるのです。

 

そこに人間(にんげん)の考え方というものが、初めて「この事実」

に遭遇して、それも突然の為に「此の物(自分自身)」は

びっくりするのです。

 

それが「自覚」です。

この「自覚」はどなたも自分で自分のことですから、はっきりするのが

必然なのです。

 

それ以外に「道」があるのではないのです。