活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

人の死

2017年03月06日 | 法理

「自分をなくしてしまうということは恐ろしい」

というようなことを言う人がいます。

 

これを自分というものを持って、亡くなったことを

想像するからです。

 

人の死でも同じことが言えます。

「此の物全体」が死ぬのですから、「自分が死ぬ」という

ことが分かるはずがないのです。

 

ところが、「死というものが怖い」とか「不安になると怖い」

という方がいますが、それは間違いです。

 

いわゆる、人の死は死だけではありません。

私たち衆生は今こうしているうちにも「生死(しょうじ)」

というものを繰り返しているのです。

 

いつでも生死を繰り返し繰り返ししているのですから

間違っても概念的に人の機能が働かなくなって冷たくなった

様子だけを「人の死」と思わないで下さい。