活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

因縁生法(いんねんしょうほう)4

2017年02月13日 | 法理

「其の人」 に成れば、他人から叩かれたとしても

別に怒らなくてもよい人になります。

 

何故かといえば、日の照らない時には寒いし、

日が当たれば暖かいのです。

ただそのことと、変わりないのです。

 

叩かれたら、「ただ痛いのが痛かっただけ」 で

外に問題はないのです。

 

誰でも否定出来ない 「一番本当の事実(今の事実)」 です。

ところが、後になってから 「あの野郎殴りやがった」 と

考えるのです。

 

「その考え」 というものは、どういうことかというと

「事実を観念で捉えた」 のです。

人間(にんげん)の観念の上に事実を移しているのです。

 

別の言葉で言えば、「事実から離れて、観念で夢を見ている」

のです。

 

人間が 「錯覚」 を起こして、今、現に悩まされているのです。

 

そういうことを反省させて、「本当の人(其の人)」 に成さしめる

という 「道」 が 「おシャカ様の教え」 なのです。