活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

「此の物(自分自身)」の正体3

2017年02月01日 | 法理

「仏性自体の動き」、「六根自体の働き」 がいつであっても、

それに対して問題を起こしていてはみなきず物に

なってしまいます。

 

「有」 に対しても、「無」 に対してもみんな役に立たない

ようになってしまいます。

 

「人の考え」 を用いると、そういう大きな誤りが起きるのです。

捨てようとすれば、捨てる手続きを用いるだけ捨てるものが

あることになります。

 

そうかといって、「空」 に成ろうと思えばそれだけ 「空」 に

背くのです。

「本当の空」 ではないのです。

 

それは概念的取り扱いとしての 「空」 です。

ですから、おおよそ 「此の物(自分自身)」 とは

縁遠いのです。

 

そういうことが人間(にんげん)には、なかなか分からない

のです。

それは考え方と 「此の物(考え方でない今の自分自身)」

との区別がはっきりしないからです。

 

「坐禅」 をすると否応なしにそういうことが自らはっきりする

ものです。