活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

是非を管すること莫れ

2015年08月16日 | 語録
「善悪を思わず、是非を管すること莫れ」という御言葉があります。

【ものをよく知っている人】 は、「善悪を思わず」といえば、良いこと悪いことというのは、“思ってはいけないんだ” と理解してしまいます。

又、「是非を管すること莫れ」といえば、他と “比較してはいけないんだ” という【考え】を先に立ててしまいます。


別の言葉で言えば、「法」を求めていく上には、“思ってはいけないんだ” “考えてはいけないんだ” というふうに、思いを先に立ててしまうのです。

そうしたら何が残るのか。

「そういうように、考えを出した【自分が残っている】」ということです。


それだと、いつまでたっても「こうしてはいけないんだ、こうあるべきだ、こうすべきだ」というものを先に立ててしまいます。

そして自分をそれに沿わしていこうとしてしまいます。


これは「発心が正しくない」ということです。

よくよく注意しなければなりません。