活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

礼拝 (らいはい)

2015年08月15日 | 仏教
「礼拝 (らいはい)」というのは、人を敬ったり、仏様に香を薫じて、三拝九拝することではありません。

礼拝の目的というのは【自分をなくす】ということです。


これを「五体投地 (ごたい とうち)」といいます。

「五体」とは、両手、両足、頭 のことです。

ですから、五体を地のなかに自分自身を埋め込んでしまうということです。


日日 (にちにち) が全部そうではないでしょうか。

全部が五体投地の生活なのです。


ですから、道元禅師は

「日日三時に礼拝し、恭敬 (くぎょう) して、更に患悩 (げんのう) の心を生ぜしむること莫れ」

と、言われて居ります。


礼拝をするときは、相手があるわけではありません。

自分があるわけでもありません。

【ただそのことが、そのこととして行われている】ということです。