函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
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大相撲の国際化問題

2024年03月27日 21時41分06秒 | えいこう語る

▼60年にも及ぶ大相撲フアンの私は、髷をまだ結えぬ尊富士が初入幕初優勝という、110年ぶりの快挙に涙した。

▼だがこの大記録を立てた若い力士は「記録よりより記憶に残る相撲を目指す」と言い切った。

▼力士は黙して語らず。負けた相手に敬意を示すのが相撲道だと、そんな古い美徳感覚を思い出し、若い力士の立派な発言にも、少し違和感を抱いた。

▼保守的なものに批判的な私だが、国技と言われる大相撲に関しては、相当保守的な考えがある。

▼私の中に住む「二重構造」。そこに特別現れる保守性が、大相撲に関しては著しく台頭する。

▼東工大の中島岳志教授が、北海道新聞(3月26日)に『大相撲と「入日本化」』というテーマで、論評を載せている。

▼2021年に「大相撲の継承発展を考える有識者会議」なるものが、日本相撲協会に提出した提言書に「入日本化」という言葉がある。「にゅうにほんか」と読む。

▼これは対象を外国人力士と想定し「大相撲の歴史と伝統に共感しながら、自己変容を起こす」という内容だ。

▼これは「当時横綱だった白鵬を主に想定し作られたものだ」と指摘するが、この植民地主義的な発想を批判する者もいる。

▼さらにガバナンスを推進するという名目で、一人のしかも外国出身者を、必要にバッシングしているとを問題視し、相撲協会の姿勢に見え隠れする差別性を指摘している。

▼白鵬は私が長い間観戦した力士では、間違いなく戦後最大の実力者だ。だが、勝負や土俵態度に品格さを欠く。所謂謙虚さに欠けた力士だ。国技を侮辱する態度が多く見られた。

▼相撲の強さは認めるが「心・技・体」の‟心”が欠けている。「郷に入れば郷に従え」という言葉があるが、国技である相撲には、その言葉が一番ふさわしいと思っている。

▼さらに「入日本化」は「同化」ではないかと指摘する者もいる。協会にとって都合のいい力士と、そうでない力士を選別する、権力そのものではないかとも指摘される。

▼だが中島教授も「あらゆる伝統は時代と呼応する中で、変化を保持していくものだと主張する。それが‟真の保守”だという。

▼さらに相撲協会は、伝統を守るためになにを変えなければならないのか、真剣に議論しなければならないともいう。

▼だが、相撲協会自体保守の塊のような組織だが、現在まで外国人力士の導入や、まわしの色などの自由化を図り、相当柔軟な姿勢を示してきた。

▼だが日本人としての頑なな精神性や、武士道に近い、日本人の精神の原点を伝承することで、国技とも言われてきた。

▼「保守とは微調整を行うことにより、保守は生き延びてきた」と言われる。変化なきものは消滅するということでもあろう。

▼私は「大相撲界」と「政界」を比較すると、国家の変容ぶりがよく見えると考えている。角界の考え方に、日本の保守系議員の思考や行動が、手に取るように理解できるからだ。

▼少しぐらい不都合なことがあっても、丸い土俵の中で、すべてを納得させるというのが、日本人特有の{和}の精神だ。政界も同様だからだ。

▼相撲界は階級社会だ。横綱もいてふんどし担ぎもいる。そこに平等はない。平等でないことが、強い力士になる条件だ。

▼人種差別があってもいい。それも乗り越えて立派な力士となって行く。やがて横綱という「神」の存在に近づく。

▼神になるというのは試練そのものだ。すべての障害を乗り越えた先に「神」の存在が待っているのだ。

▼相撲は日本の神道が深くかかわった文化的な伝統であり、そこに相撲独特の魅力があるのは言うまでもないと中島は言う。

▼それを改革しようとする外国力士は、単純に排除しなければならない。相撲フアンの私としては、大相撲に関しては「人権無視」にも近い、伝統踏襲主義者になってしまうのだ。

▼だから白鵬は問答無用で『角界追放』が妥当だと思う。それが国技というものの、正当な在り方ではないかと、頑なに信じるからだ。

▼白鵬による「国技」の改革など、横綱籍のはく奪にも等しいと考えている。優勝の時、観衆に「万歳を強要した」。「対戦者に肘鉄をくらわした」。「懸賞金を持ち上げて見せつけた」。

▼ふざけた横綱ではないかと、素直にそう思う。60年以上も大相撲フアンなので、それくらいの表現の自由は、認められると思っている。

▼尊富士・大の里・熱海富士など、若手のはつらつした活躍に、相撲嫌いの妻も、最近相撲フアンになってしまった。そばでは私が解説をしまくっている。

▼解説が良い?ので、妻はますます相撲に興味を感じているようだ。私の解説は、角界と政界を結び付けて、解説するのが特徴だ。

▼白鵬もだめだが、キシダ総理も当然だめだ

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