三軒茶屋、国道246と世田谷通りが分岐するその間の三角地帯は昔ながらの小さな商店街が取り残されている。ビルとビルの隙間かと思うほど細い路地を入るとそこは迷路。その迷路のどこかにある、おじいさんとおばあさんが営む豆屋。豆専門をうたうだけあって色んな種類の豆が台にわんさか置いてある。奥ではおじいさんが大きなざるに豆をザァラザァラいわせて煎っていたり、おばあさんがせっせと袋に豆を詰めては、手書きのラベルを貼っていたりする。あのお店は今どうなっているだろうか。気になるので寄ってみた。
まだあった!昭和初期で時を止めたその商店街に、変わらずそこにあった。おじいさんの姿は見えなかったけど、おばあさんは今日もせっせと袋詰めしている。せっかくなので友達のお土産を選ぶ。とにかく色んな種類の豆があるので迷ってしまうが、それも楽しい。おっちゃんが自信ありげに色々な豆の説明をしてくれる。おっちゃんの自信の裏づけは自家焙煎で手を掛けて作っているからこそ。そしてこれがあなどれないおいしさなのだ。豆好きとしてはいつまでも、こんな手作りのいいお店があってほしいと願うのでした。
■豆商はたの
東京都世田谷区三軒茶屋2-13-18
TEL 03-3421-6506/OPEN 10:00~19:00 日曜定休日