「こんにちわッ、テディちゃでス!
はじまりィはァ~ふィれんつェ、でスよゥ!」
「がるる!ぐるるがるる~!」(←訳:虎です!今年は変則的~!)
こんにちは、ネーさです。
《ツール・ド・フランス2024》がイタリアのフィレンツェで開幕、
7月21日にニースでゴールするまで熱戦が続きますよ。
パリでのオリンピックに配慮して、いつもと違うツールですが、
選手さんスタッフさんにエールを送りながら、
さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― 赤と青のガウン ――
著者は彬子(あきこ)女王さま、
単行本は2015年に、画像の文庫版は2024年4月に発行されました。
『オックスフォード留学記』と副題が付されています。
「わわッ! ほんものォなのでスよゥ!」
「ぐるるがるるるる……!」(←訳:本物のお姫さまだ……!)
故寛仁親王殿下の第一女子である彬子女王さまは、
”女性皇族初の博士号取得者”でもあって、
では、その博士号を
どこで、どのようにして取得したのかというと――
「もッ、もしやッ?」
「がっるるるぅーる!?!」(←訳:オックスフォード!?!)
多くの皇族方と同じ様に
学習院に通っていた彬子さまは、
高等科での進路説明会でふと気付きます。
学習院大学の入学案内には、
オックスフォード大学マートン・コレッジとの間に
単位互換の交換留学の制度があるらしい。
この制度を使えば、
休学をしないでも一年間の留学ができる……!
「むむゥ! それがァ、とびらッ!」
「ぐるるるがるるぐる!」(←訳:留学への入り口だね!)
オックスフォード留学。
実は、それは、父上の寛仁殿下の希望でもありました。
かつて寛仁殿下御自身も
オックスフォードのモードレン・コレッジで2年間学び、
何ものにも代え難い素晴らしい時を過ごしたのです。
となれば、
ご息女の彬子さまにも留学を勧めずにはおられませんよね。
そうして2001年9月、
彬子さまは留学のため、英国へと出立つことに。
「わくわくゥ、なのでス!」
「がるるぐる!」(←訳:念願の出発!)
秋色濃いオックスフォードで始まったのは、
念願の、しかし、試練の”学びの日々”。
皇宮警察の護衛官さんの警衛はなく、
何をするにも一人で。
巨大な壁――英語という異国の言葉と闘いながら、
日本の学校とはまったく違う方式で、
学びを深めてゆかねばならない。
ときには心も折れてしまいそうなこの難行を、
彬子さまは敢えて、
ユーモラスに、
あたたかな笑いに包んで綴ります。
コレッジの食堂での、壮観そのものの夕食風景。
一年ではとても足りず、
再度の留学を!と寛仁殿下に申し出る際の
途轍もない緊張。
突然、日本美術の展覧会の準備を手伝うことになって、
あまりに大変な作業で疲労困憊&意識朦朧。
極めつきは、
大使館を通じてバッキンガム宮殿から
お招きの連絡が!
「ひゃあァッ!」
「ぐるるる……!」(←訳:夢みたい……!)
大学から、大学院へ。
5年を賭けて執筆し、完成した
博士論文への思い。
すべては、
オックスフォード大学の厳しい博士課程を成し遂げた者しか
袖を通すことを許されない
『赤と青のガウン』をまとう日に向けて。
面白い!
と、SNSでの反響をきっかけに、
いま読書界を騒がせているノンフィクション作品は、
全活字マニアさんに激おすすめですよ。
巻末の『文庫版へのあとがき』も素晴らしいので、
ぜひ、書店さんの店頭で
文庫を手に取ってみてくださいね~♪
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます