テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 喋って、語って、解いてゆく? ~

2024-09-02 22:03:17 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ついにィ~はつめいィ、されたのでス!」

「がるる!ぐるるるがるるるぐる!」(←訳:虎です!ワンコ用アイスが完成!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 《ガリガリ君》の『赤城乳業』さんから発売されたのは、

 犬用アイス《ワンワン君》!

 熱気と闘うワンコたちの救世主となってくれることを期待しつつ、

 さあ、本日の読書タイムは、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

             ―― 最強の毒 ――

 

 

 著者は汀こるもの(みぎわ・こるもの)さん、

 2024年6月に発行されました。

 『本草(ほんぞう)学者の事件帖』と副題が付されています。

 

 前回記事に続いて

 お江戸を舞台にしたエンタ作品の御紹介となりましたが、

 こちらは、いわゆる――

 

「ほんかくゥみすてりッ?」

「ぐるるがるる!」(←訳:謎解きカモン!)

 

 お江戸は浅草の札差・大戸屋(おおとや)さんで、

 たいへんな騒ぎが持ち上がりました。

 

 夕食後、一人また一人、と倒れてゆき、

 合わせて十人が命を落とし、

 二人が危篤状態に。

 

 駆け付けた同心さんは、

 こりゃあ石見銀山(いわみぎんざん)を

 盛られたに違えねえ!

 と決めつけて、

 お店で賄(まかない)役を担っていた

 若い女性二人を

 番所に引っ立ててゆきました。

 

「いわみィぎんざんッねずみとりィ……!」

「がるるぐるがぅる!」(←訳:有名な毒薬じゃん!)

 

 おおスピード解決!

 と喜びたいところ、ではありますが。

 

 同心・青木蒼右衛門(あおき・そうえもん)さんを兄に持つ

 紺之介(こんのすけ)さんは納得できません。

 

 石見銀山による中毒、だって? これが?

 おかしくないか、それは。

 毒が入ってたのは味噌汁、っていうけどよ、

 一緒に味噌汁を食べたのに

 何でもない者もいるじゃねえか!

 

「えェッ? それはァへんッでスゥ!」

「ぐるるがるぐるぅる!」(←訳:理論が崩壊しちゃう!)

 

 そもそも、使われた毒は

 本当に石見銀山なのだろうか?

 

 紺之介さんの不信と不安は増すばかり……

 とはいえ、悲しいことに、

 毒に関する詳しい知識を持たぬ身では

 兄を説き伏せるのも難しい。

 ならば、ここは。

 

 専門家に訊いてみよう!

 

「ふァいッ! だいさんせいィ~!」

「がるぐる!」(←訳:名案です!)

 

 百万都市・江戸。

 毒に関する専門知識を持つ医師は……と

 紺之介さん、考えます。

 

 心当たりは、たった一人。

 平賀源内さんの再来と噂される、

 日暮里(にっぽり)村に住む

 蘭学者さん。

 

 紺之介さんは夜道を走り、

 学者さんの家を訪ねましたが……?

 

「だいろんそうゥ!」

「ぐるる!」(←訳:大討論!)

 

 檜打(ひうち)藩出身の学者医師

 香西朝槿(かさい・ちょうきん)さんが

 導き出す《解》とは。

 

 著者・汀さんが描き出す

 朝槿さんの博識変人っぷりに

 読み手の私たちはぷぷっと笑ってしまったり、

 一見デタラメなお喋りの裏の

 鋭い解析に唸らされたり、

 楽しくも¨一筋縄ではいかない¨ミステリ作品です。

 

 第一話『最強の毒』

 第二話『最初の敵』

 第三話『最後の夢』

 と3話から成る《事件帖》、

 ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪

 

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