「こんにちわッ、テディちゃでス!
わふふゥ! のこりィ~にかげつゥ!」
「がるる!ぐるがるぐーる?」(←訳:虎です!もう晩秋モード?)
こんにちは、ネーさです。
ドジャーズ勝利!のお祭り騒ぎとともに10月は去って、
新しい季節がやって来たかのようです。
《紅茶の日》である今日11月1日の読書タイムは、
濃いめのミルクティーで身体を温めながら、
さあ、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― 平安時代の男の日記 ――
著者は倉本一宏(くらもと・かずひろ)さん、
2024年7月に発行されました。
ええ、2024年も残り2ヶ月ということは、
大河ドラマ『光る君へ』の放送も、
あと7話で終了……?
「まッ、まるがりィ~!」
「ぐるがっるる??」(←訳:頭髪すっきり??)
今朝方、藤原道長を演じる柄本佑さんがNHKに出演し、
くるっと丸めてしまったヘアスタイルが話題になりましたね。
私ネーさ、個人的に、
今回の大河ドラマの主人公は紫式部さんではなく、
道長さんなのではないかと考えているのですけれど……
『光る君へ』のおかげで、
道長さんと同じく、
あらためて注目されているのが、
《日記》です。
「にッきィ、たいせつゥなのでスゥ!」
「がるぐるる!」(←訳:ほぼ公文書!)
現代の私たちにとって、
《日記》とはごくプライベートな覚え書き――
私事を記すもの、です。
しかし、
近代以前の日本に於ける《日記》は、
私事も含む公事を記すもの、
というべき存在でした。
この御本で著者・倉本さんが取り上げている
数々の《日記》でも、
書き手さんたちは大いに意識しています。
これは単なる私事メモじゃない、
公的な記録に準ずるものなのだ、と。
「つぎのせだいへェ、つたえなくちゃッ!」
「ぐるるがるるぐるる!」(←訳:日時や名称は正確に!)
本文の構成は、
序『女の日記と男の古記録』
Ⅰ『女の日記』
Ⅱ『男の古記録――平安時代中期』
Ⅲ『男の古記録――平安時代後期』
と、和泉式部さん、清少納言さん、紫式部さんたち
女性の《日記》も参照しつつ、
中心に位置しているのは、
男性皇族・貴族たちの《日記》でしょうか。
藤原行成(ゆきなり)さんの『権記(ごんき)』、
藤原道長さんの『御堂関白記(みどうかんぱくき)』、
藤原実資(さねすけ)さんの『小右記(しょうゆうき)』、
源経頼(つねより)さんの『左経記(さけいき)』、
藤原資房(すけふさ)さんの『春記(しゅんき)』……
この↑貴族さんたちの《日記》のパートを読んだ後で、
皇族さんたちの《日記》のパートを読み直すと、
平安貴族と皇族さんたちの
”生きる場所”の違いが鮮明になってきます。
道長さんたち平安貴族は、やはり、
根っからの政治家であったのだろうと。
「もしもォ、みちながさんがァ~…」
「がっるぐるるがるるるる?」(←訳:もっと長生きしていたら?)
歴史の IF をあれこれと想像させられる御本の、
『おわりに』には、
興味深いエピソードが記されています。
15世紀の応仁・文明の乱のおり、
近衛(このえ)家の書庫から
京都北郊へ疎開させたのは
『御堂関白記』など、
家伝の古文書50箱。
『源氏物語』の写本は置いてゆかれてしまい、
近衛邸とともに戦火のため焼失。
物語は、むろん大事ではあるけれど、
国政の記録、時代の記録は、
ただ大事というだけではない、
国のかたちを護ってゆく上で
重要な意味があるのだ、と
考えられたのでしょう。
そうして、道長さんの『御堂関白記』は
戦乱を逃れました。
遠い時代の人びとが
覚悟と努力を以て
後世に送り届けた《日記》を辿る
ノンフィクション作品は、
歴史好きな活字マニアさんにおすすめです。
ぜひ、手に取ってみてくださいね~♪
付記:11月1日はワンワンワン!で
《犬の日》でもあります。
すべてのワンコたちに幸あれ!
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