「こんにちわッ、テディちゃでス!
きょうはァ~うるとらァらっきィでいィッ!」
「がるる!ぐっるーるがる!」(←訳:虎です!ラッキーが3倍!)
こんにちは、ネーさです。
今日3月10日は、一粒万倍日×天赦日×寅の日。
宝くじを買ったりお財布を新調するのもよいけれど、
お掃除も開運に効果あり!と聞いたので、本棚の片付けなどしながら、
さあ、読書タイムもガンバっちゃいましょう~♪
―― 江戸時代のオタクファイル ――
著者は辛酸なめ子(しんさん・なめこ)さん、
2025年2月に発行されました。
”日本のオタク史”を探るノンフィクション作品です。
「おたくのォ、れきしィ~…?」
「ぐるっるがるるる?」(←訳:それっていつから?)
《 好きなものを追いかける 》
自分の好きなもの、大好きなことに、
情熱を注ぎ、
心を傾ける。
もちろんそれは、室町時代や平安時代、
いえ、はるか古代からあったことでしょう。
しかし、とりあえず戦乱が治まって、
多くの人びとの生活に、
学問、趣味、娯楽にかける時間が生まれた
江戸時代におけるオタク活動は、
ググッと”濃度”が上昇します。
「おいしいィものッ?」
「がるるぐる?」(←訳:可愛いもの?)
著者・辛酸なめ子さんは、
1章『江戸時代前期』
2章『江戸時代中期』
3章『江戸時代後期』
と、全体を3つの章に分け、
各時代のキラリと輝くオタクさんを
親近感をもって解説してゆきます。
美食オタクといえば、
徳川光圀さん(1628~1700/江戸時代前期)。
かわいい猫ちゃんが好き!といえば、
薄雲太夫さん(生没年不詳/江戸時代前期)。
オタクな殿さまを代表するのは、
雪の結晶オタクとして現代でも人気の
土井利位(どい・としつら)さん(1789~1848/江戸時代後期)。
元祖・神絵師と辛酸さんが推す
鈴木晴信(すずき・はるのぶ)さん(?~1770/江戸時代中期)は、
江戸の美女を描かせたら当代一!
「わほほゥ! おうえんッしたくなるゥのでス!」
「ぐるるがるるぐるるるる!」(←訳:オタクにしてパイオニア!)
象オタクの徳川吉宗さん、
地獄オタクの白隠さん、
人魚オタクの南部信順さん他、
オタク道を極めた諸氏が並ぶ中、
ひとり異色を放っているのは――
日本オタクの、
ラナルド・マクドナルドさん(1824~1894/江戸時代後期)。
英国領北アメリカ生まれのマクドナルドさんの、
父上は英国人、
母上はアメリカ先住民チヌーク族族長の娘さん、でした。
この環境が、マクドナルドさんの日本愛を育みます。
チヌーク族と日本人の祖先は、同じ?
遠い親戚、なのかなあ?
行ってみたい、日本へ。
「ふァいッ! きてほしいィでス!」
「がるるぐるるる~!」(←訳:友達になれそう~!)
24歳になったマクドナルドさん、
思い高じて、ついに行動に出ます。
船を乗り継いで、
ようやっとやって来ました。
北海道が肉眼ではっきり視認できる
日本近海へ。
上陸は、もう夢じゃない。
ただ……ただ、時代が。
そのとき――嘉永元年(1848)は、
日本の港は、まだ……。
「そんなァ!」
「ぐっるがる!」(←訳:マックさん!)
はたして、マクドナルドさんの大冒険の結果は。
江戸の空の下、
《好き!》にイノチを懸けたオタクさんたち、
そして、
涙さそわれる日本オタク青年の物語を知るために、
どうか、全活字マニアの皆さま、
ぜひ、御本を手に取ってみてくださいね♪
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