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テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 『スキ』の地平へ ~

2025-03-10 22:03:20 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 きょうはァ~うるとらァらっきィでいィッ!」

「がるる!ぐっるーるがる!」(←訳:虎です!ラッキーが3倍!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 今日3月10日は、一粒万倍日×天赦日×寅の日。

 宝くじを買ったりお財布を新調するのもよいけれど、

 お掃除も開運に効果あり!と聞いたので、本棚の片付けなどしながら、

 さあ、読書タイムもガンバっちゃいましょう~♪

  

 

 

         ―― 江戸時代のオタクファイル ――

 

 

 著者は辛酸なめ子(しんさん・なめこ)さん、

 2025年2月に発行されました。

 ”日本のオタク史”を探るノンフィクション作品です。

 

「おたくのォ、れきしィ~…?」

「ぐるっるがるるる?」(←訳:それっていつから?)

 

  《 好きなものを追いかける 》

 

 自分の好きなもの、大好きなことに、

 情熱を注ぎ、

 心を傾ける。

 

 もちろんそれは、室町時代や平安時代、

 いえ、はるか古代からあったことでしょう。

 しかし、とりあえず戦乱が治まって、

 多くの人びとの生活に、

 学問、趣味、娯楽にかける時間が生まれた

 江戸時代におけるオタク活動は、

 ググッと”濃度”が上昇します。

 

「おいしいィものッ?」

「がるるぐる?」(←訳:可愛いもの?)

 

 著者・辛酸なめ子さんは、

 1章『江戸時代前期』

 2章『江戸時代中期』

 3章『江戸時代後期』

 と、全体を3つの章に分け、

 各時代のキラリと輝くオタクさんを

 親近感をもって解説してゆきます。

 

 美食オタクといえば、

 徳川光圀さん(1628~1700/江戸時代前期)。

 

 かわいい猫ちゃんが好き!といえば、

 薄雲太夫さん(生没年不詳/江戸時代前期)。

 

 オタクな殿さまを代表するのは、

 雪の結晶オタクとして現代でも人気の

 土井利位(どい・としつら)さん(1789~1848/江戸時代後期)。

 

 元祖・神絵師と辛酸さんが推す

 鈴木晴信(すずき・はるのぶ)さん(?~1770/江戸時代中期)は、

 江戸の美女を描かせたら当代一!

 

「わほほゥ! おうえんッしたくなるゥのでス!」

「ぐるるがるるぐるるるる!」(←訳:オタクにしてパイオニア!)

 

 象オタクの徳川吉宗さん、

 地獄オタクの白隠さん、

 人魚オタクの南部信順さん他、

 オタク道を極めた諸氏が並ぶ中、

 ひとり異色を放っているのは――

 

 日本オタクの、

 ラナルド・マクドナルドさん(1824~1894/江戸時代後期)。

 

 英国領北アメリカ生まれのマクドナルドさんの、

 父上は英国人、

 母上はアメリカ先住民チヌーク族族長の娘さん、でした。

 この環境が、マクドナルドさんの日本愛を育みます。

 

 チヌーク族と日本人の祖先は、同じ?

 遠い親戚、なのかなあ?

 行ってみたい、日本へ。

 

「ふァいッ! きてほしいィでス!」

「がるるぐるるる~!」(←訳:友達になれそう~!)

 

 24歳になったマクドナルドさん、

 思い高じて、ついに行動に出ます。

 

 船を乗り継いで、

 ようやっとやって来ました。

 北海道が肉眼ではっきり視認できる

 日本近海へ。

 上陸は、もう夢じゃない。

 

 ただ……ただ、時代が。

 そのとき――嘉永元年(1848)は、

 日本の港は、まだ……。

 

「そんなァ!」

「ぐっるがる!」(←訳:マックさん!)

 

 はたして、マクドナルドさんの大冒険の結果は。

 

 江戸の空の下、

 《好き!》にイノチを懸けたオタクさんたち、

 そして、

 涙さそわれる日本オタク青年の物語を知るために、

 どうか、全活字マニアの皆さま、

 ぜひ、御本を手に取ってみてくださいね♪

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