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テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

王さまなんて、パス!

2011-04-12 23:10:30 | ブックス
 テディちゃ、虎くん、今日のサクラちゃん観測はどうですか?

「びゅてィほーでスッ!」
「ぐるぐるるーる!」(←訳:ワンダホーです!)

  

 上の画像は、昨日撮影した御近所の枝垂れ桜ちゃんですが、
 今日もステキにきれいでしたよ♪
 こんにちは、ネーさです。

「こんにちわッ、テディちゃでスゥ!」
「がるるー! ぐるがるがるぐるる!」(←訳:虎ですー! 本屋大賞が発表されたよ!)

 はい!2011年度の本屋大賞を受賞作品は
 東川篤哉さんの『謎解きはディナーのあとで』!
 おめでとうございます東川さん!!

「おめでとうございまスゥ!」
「がるるるるー!ぐるる!」(←訳:やりましたねー!すごい!)

 さあ、おめでたい気運に乗って、
 私たちも華やか~に読書タイム!
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~!

  



             ―― 残酷な王と悲しみの王妃 ――


 
 著者は中野京子さん、2010年10月に発行されました。
 『怖い絵』シリーズですっかり読書界の人気者となった中野さんの専門は
 ドイツ文学と西洋文化史!
 そんな中野さんが、この御本で、

「どどんッ!」
「がるぐるるっ!」(←訳:よっこらしょ!)

 と、俎(まないた)に上げちゃうのは
 西洋の王さま&王妃さま。

 第一章『メアリー・スチュアート』
 第二章『マルガリータ・テレサ』
 第三章『イワン雷帝の七人の妃』
 第四章『ゾフィア・ドロテア』
 第五章『アン・ブーリン』――

 歴史好きさんには、
 エリザベス一世のライヴァルともいうべきメアリー・スチュアート、
 そのエリザベス一世の実母アン・ブーリンは
 よく知られた存在ですね。
 アート好きさんは、
 ベラスケスの名画『ラス・メニーナス』に描き込まれている
 マルガレータ王女のドレス姿を
 真っ先に思い浮かべるかもしれません。

「ゆうめいじんッ、でスねッ!」
「ぐるるーがるぐる!」(←訳:おセレブだよー!)

 第四章の、ゾフィア・ドロテア妃(1666~1726)は
 ジョージ一世(1660~1727)の正妃さん。
 大作曲家ヘンデルさんも密かに呆れた王家の醜聞とは……?

「こわいィおはなしィ、でス!」
「ぐるがるぐるるるー!」(←訳:権力者って本当にもー!)

 第三章の『イワン雷帝と七人の妃』は……
 事実は小説より奇なりを証明するかのような、
 壮絶にしてスペクタクルな“お妃選び”のものがたり。
 お妃コンテストなんてものが昔のロシアで、
 実際に全国規模で開催されていた!とは、
 いやはや、もう……嘘でしょっ?と言うしかないわね。

「こわいィ! こわすぎィまスゥ!」
「ぐるるるがるぐるる~…」(←訳:ボク現代に生まれて良かった~…)

 日本史も世界史も
 美術史も文化史もミックスした中から浮かび上がる
 王さまたち、王妃さまたちの
 理解し難い、
 でもどこかに同情の余地がなくもないような
 《規格外れ》王冠人生、
 歴史好きさんはもとより、
 オールラウンダーな活字マニアさんに、おすすめです!

「おうさまはァ、とおくからァ、ながめてるのがァ、いちばんッ!」
「がるるっ!!」(←訳:だよねっ!)