「……ぬきあしィ、さしあしィ、しのびあしィ……しィッ!
みなさまァ、おしずかにィ!」
あのぅ? テディちゃ?
なぜに、忍び足、なんですか?
「がるるるっ?」(←訳:泥棒ごっこしてるの?)
「しッ!
ネーさッ、とらくんもォ、おしずかにィ!
とんぼがァ、にげちゃうゥ!」
……テディちゃ、あの、残念ですが、
そのトンボくんは、本物のトンボくんではないんですのよ。
えへん、説明いたしますから、さあ、こちらを、どうぞ~!
―― 生きてる ――
文と構成は小泉吉宏さん、’09年10月に発行されました。
『伊藤若冲《池辺群虫図》より』と副題が付されています。
若冲さんといえば、ここ数年間で江戸期を代表する画家さんだと
認識されるほど有名&人気になってしまった御方ですが、
この《池辺群虫図(ちへんぐんちゅうず)》という絵は――
「えッ? えええッ??
これはァ、えェ~ッ?? えなのォ~ッ??」
「……ぐるーるる?」(←訳:それって駄洒落なの?)
ええ、そうですとも。これは、絵、です。
若冲さんの代表作、記念碑的作品とも言うべきシリーズの中の一幅、
水辺の動物や植物を描いたものですね。
この御本は、若冲さんの《池辺群虫図》の部分拡大図版と、
小泉吉宏さんの文章によって構成されています。
漫画家、絵本作家、小説家であり、
『ブッタとシッタカブッタ』『大摑源氏物語 まろ、ん?』他の著で知られる
小泉さんの文言は……詩、
あるいは尊い御坊さまのふとした独り言のようにも聞こえます。
そのひとことひとことの、、
溜め息のような、ささやきのような、
言の葉の美しさ、重さ、深さは、
これはもう、実地に読んでいただくしかない、のですが。
「ふむむゥ~……?
ふしぎなァ、ごほんッ、なのでスねェ??」
「ぐるがるるっ?」(←訳:詩画集なのかなぁ?)
禅宗の経文を彷彿とさせる小泉さんの文と、
若冲さんの画は、互いを引き立て合い、共鳴し合います。
もともと京都の相国寺へ寄進するために描かれた画ですから、
思索的、哲学的な詩句とは
ひとかたならず通じあうものがあるのかもしれません。
文も画も素晴らしいのですが、
この御本にはすてきなオマケもついています。
巻末には、
太田彩さん(宮内庁三の丸尚蔵館主任研究員さん)のあざやかな解説と、
《池辺群虫図》の中に描きこまれたいきものたちの名前が
ずら~り67種類も!
これはナミアゲハ、
並んでいるのはダルマガエル、
オタマジャクシはニホンヒキガエルのもので、
こちらにはニホンアマガエルが隠れていて……と、
図解されているんです!
「おおッ、いもりもォ、いるゥ!」
「がるぐるるー!」(←訳:クツワムシもー!)
若冲さん大好き!という御方はうっとり、
小泉さんファンの方々もしみじみと余韻に浸ってしまう
おすすめのアートブックです。
カエルさんやヘビさんが目覚める春の日和にぴったりの、
ファンタジックな一冊ですよ~!
「おじゃまじゃくしィ! きゃわゆいィでスゥ!」
「ぐるがる~ぐるるっ!」(←訳:すぐヒキガエルになっちゃうぞ)」
「……じゃァ、あまがえるのォ、おじゃまじゃくしをォさがそうゥッ!」
オタマジャクシは絵の中だけにしてくださいっ!
みなさまァ、おしずかにィ!」
あのぅ? テディちゃ?
なぜに、忍び足、なんですか?
「がるるるっ?」(←訳:泥棒ごっこしてるの?)
「しッ!
ネーさッ、とらくんもォ、おしずかにィ!
とんぼがァ、にげちゃうゥ!」
……テディちゃ、あの、残念ですが、
そのトンボくんは、本物のトンボくんではないんですのよ。
えへん、説明いたしますから、さあ、こちらを、どうぞ~!
―― 生きてる ――
文と構成は小泉吉宏さん、’09年10月に発行されました。
『伊藤若冲《池辺群虫図》より』と副題が付されています。
若冲さんといえば、ここ数年間で江戸期を代表する画家さんだと
認識されるほど有名&人気になってしまった御方ですが、
この《池辺群虫図(ちへんぐんちゅうず)》という絵は――
「えッ? えええッ??
これはァ、えェ~ッ?? えなのォ~ッ??」
「……ぐるーるる?」(←訳:それって駄洒落なの?)
ええ、そうですとも。これは、絵、です。
若冲さんの代表作、記念碑的作品とも言うべきシリーズの中の一幅、
水辺の動物や植物を描いたものですね。
この御本は、若冲さんの《池辺群虫図》の部分拡大図版と、
小泉吉宏さんの文章によって構成されています。
漫画家、絵本作家、小説家であり、
『ブッタとシッタカブッタ』『大摑源氏物語 まろ、ん?』他の著で知られる
小泉さんの文言は……詩、
あるいは尊い御坊さまのふとした独り言のようにも聞こえます。
そのひとことひとことの、、
溜め息のような、ささやきのような、
言の葉の美しさ、重さ、深さは、
これはもう、実地に読んでいただくしかない、のですが。
「ふむむゥ~……?
ふしぎなァ、ごほんッ、なのでスねェ??」
「ぐるがるるっ?」(←訳:詩画集なのかなぁ?)
禅宗の経文を彷彿とさせる小泉さんの文と、
若冲さんの画は、互いを引き立て合い、共鳴し合います。
もともと京都の相国寺へ寄進するために描かれた画ですから、
思索的、哲学的な詩句とは
ひとかたならず通じあうものがあるのかもしれません。
文も画も素晴らしいのですが、
この御本にはすてきなオマケもついています。
巻末には、
太田彩さん(宮内庁三の丸尚蔵館主任研究員さん)のあざやかな解説と、
《池辺群虫図》の中に描きこまれたいきものたちの名前が
ずら~り67種類も!
これはナミアゲハ、
並んでいるのはダルマガエル、
オタマジャクシはニホンヒキガエルのもので、
こちらにはニホンアマガエルが隠れていて……と、
図解されているんです!
「おおッ、いもりもォ、いるゥ!」
「がるぐるるー!」(←訳:クツワムシもー!)
若冲さん大好き!という御方はうっとり、
小泉さんファンの方々もしみじみと余韻に浸ってしまう
おすすめのアートブックです。
カエルさんやヘビさんが目覚める春の日和にぴったりの、
ファンタジックな一冊ですよ~!
「おじゃまじゃくしィ! きゃわゆいィでスゥ!」
「ぐるがる~ぐるるっ!」(←訳:すぐヒキガエルになっちゃうぞ)」
「……じゃァ、あまがえるのォ、おじゃまじゃくしをォさがそうゥッ!」
オタマジャクシは絵の中だけにしてくださいっ!