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テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

魔法缶にしますか、冒険缶にしますか?

2008-07-12 23:16:21 | えんぜる
 Viva 新発売!
 テディちゃ、これを御覧なさい!

「どしたのでスかァ、ネーさ? ……あッ!! これはァッ!」

 『森永』さんのチョコボールから新作が出ましたよ!
 《ヨーグルト味》だそうです!
 
「むぽッ♪
 さッそくゥ、いただいちゃおッとォ♪
 もぐもぐッ……ふむむッ?」

 箱の裏面には、こちらも大ニュース!
 《おもちゃのカンヅメ》がリニューアルされたんです。
 『黄金のキョロ缶』から、
 『魔法缶』『冒険缶』のカンヅメにフルモデルチェ~ンジ!

「もふッ、まほうッ!ぼうけんッ! もぐもぐッ」

 金のエンゼル一枚もしくは銀のエンゼル5枚を集めたら、
 『魔法缶』か?
 『冒険缶』か?
 お好きなほうを選んで、さあ、応募しましょっ♪

「むひッ、どッちがァ、いいかなァ~、むひひッ、もぐもぐッ」

 あ、そういえば、テディちゃ!
 いま食べているそのヨーグルト味チョコボのクチバシは、どう?!
 エンゼルさまが、おられますか?!!

「えッとォ……………………いないィでスゥ……」

 …………。(←がっかり中)

「もぐもぐっ、もぐッ!
 ふゥ~、おいしかッたァ~♪
 ネーさ、もォひとはこォ!」

 …………。(←溜め息中)

レシピブックでは、ありません。

2008-07-12 13:51:33 | ブックス
「おそばとォ、きしめェんッ?
 うゥ~んとォ、あついからァ、テディちゃはァ……ひやちゅゥーッ!」

 あのですね、テディちゃ、この御本はレシピブックじゃないんですよ。

「あッ、ネーさ! ひやちゅゥー、ごまだれあじィ、でねッ♪」

 えへん!
 本日ご紹介いたしますのは、はい、こちらです! どうぞ!



              ―― 蕎麦ときしめん ――



 著者は清水義範さん、単行本は1986年に、
 画像の文庫版は1989年に発行されました。
 扉には、『パスティーシュ作品集』と銘打たれています。

「あうゥ~? おそばのォ、ごほんじゃァ、ないィ……?」

 『あとがき』で著者の清水さんは『模倣』という言葉を使っています。
 収録されている作品の中には、模倣=パスティーシュ小説や、
 パスティーシュとは異なる御話もありますが、
 どれもそれぞれに楽しくて、笑えて、時々ぴりっとアイロニーが効いています。

 表題作『蕎麦ときしめん』は、発表当時から大きな話題となりました。
 《名古屋》をテーマにした衝撃的文化論?
 ふざけているのか、マジメなのか?
 想像以上の反響に、論文の編者である清水さんの身辺には波が立ちます。
 みんな誤解してるんだよ、これは私の著作ではないんだ、と
 『きしめんの逆襲』なる一篇で弁明を試みるのですが……

「きしめんがァ、ぎゃくしゅゥ~?
 みいらァおとこォ、でスかッ??」

 ……帝国軍の逆襲も、
 ミイラ男の呪いも凌駕する大スペクタクルが展開されるのは、
 『猿蟹の賦』。
 美貌の蟹、カニカの遺児たちが、
 母を騙してオニギリを奪った猿の赤兵衛に復讐を挑む!
 徒手空拳の幼い蟹たちに勝ち目はあるのか?!
 ゴッドファーザーに勝るとも劣らない非情の世界!
 しかも文体は、巨匠・柴田錬三郎か、街道をゆくあのひとのそれか?
 パスティーシュの看板に偽りなし!
 この名作が、読み手の腹筋をよじれさせます!

「ふッきんン……?」

 昨日ご紹介しました『金鯱の夢』と併せて読めば面白さ倍増!の一冊です。
 また、読み飛ばさず、
 じっくり味わっていただきたいのが
 『果たし状』と題された巻末の解説文――

「はたしじょォッ?
 けんかァでスかッ!」

 いえいえ、それが……
 景山民夫さんが書き送ったのは、これはどう見ても……
 果たし状というよりは、ラブレターのような……?

「ぷほッ?」

 清水さんの作品で笑い、
 景山さんの解説でも笑って、少ししんみりして、また笑っちゃいます。
 読んだことないなぁ~という御方は、ぜひ!
 
「ネーサ、ネーさ、それでェ」

 ん? なんでしょう、テディちゃ?

「ひやちゅゥーはァ、いつゥ?」

 ………………。