中国単身赴任生活 東京浦島太郎編

10数年住んだ中国を離れて東京のサラリーマン。浦島太郎です。
今は、自転車、写真、ジュリエッタなどのブログです。

食の安全

2006-09-05 | 生活
ここ数日、「食の安全」という話題がなぜか多い。

私の会社に設備の据え付けに来ている日本からの技術者の人達や、香港から仕事でやってきた日系銀行マンの方とそんな話が続いていた。


「貝は危ないですよね、子供には絶対中国産の貝と沿海部で取れる魚は食べさせていません。」と香港の銀行マン。

化学物質やら重金属やら垂れ流し放題のこの国、法律で規制しているはずであるが、「法は守るもの」という精神のない方々が経営をしていて、それによる収益、税収を喜ぶ地方政府がいればあと5年か10年後には そこら中で「中国版水俣病」やら「中国版イタイイタイ病」、「奇形児の大量発生」など何があってもおかしくない社会になる。

日本で農産物やら水産物の残留農薬、残留薬物の規制が強化されると、輸出が出来なくなる。と言うことは、たっぷりと残留していると言うことを意味する。

でも農産物も水産物も、「昨日から生産方式を変えましたので新しい規制に合格しており安全です。」と言う具合にはならない。出来てしまっているもの、または生産、成長途中のものはどこかに売らないと農家も漁民も生活が成り立たない。

この辺りの特産物、ウナギの日本向け輸出も激減です。シイタケも野菜も大打撃です。と情報が聞こえてくる。

が、町のスーパーではウナギが安売りされ、シイタケだって野菜だって出荷量が減ったなんて言うことはない。


田舎の農村から出稼ぎに来ている飲み屋の女の子達は、「自分の家で食べる物は別の畑で作らないといけない。味も全然違うよ。」と気楽に言う。

日系スーパーの人に聞いたら、農薬やらの管理はここの人に任せたら全く信じられない、と言う。抜き打ちで検査してもあれこれと対策を考えて出荷量を増やそうとする、と。

上海やら香港、北京なんかは「有機野菜」などが通常のものに比べると2-3倍の値段で売られている。真偽の程は定かではないが、大手スーパーが関連していたりすると信頼性が高くなる。

田舎町で売られている野菜は、もちろん上海なんかの都会の「有機野菜」の値段であるはずもなく、一般の野菜の値段よりも遙かに安い。

当然のように農薬まみれ、抗生物質だらけの食材を我々は逃げようもなく毎日口にしていることになる。


10年以上前に留学していた時には野菜は形も揃っておらず、トマトもキュウリも昔懐かしいような青臭い臭いがするものだった。もちろんその頃、首都北京といえどもスーパーマーケットはまだ無く、道ばたや広場にあった露天市場で買い物をしていた。

今は衛生的では無い、と言う理由で市場は露天から屋内に全面的に移されたが、野菜は形がキレイに揃った、虫食いの少ないものになった。

こんな事を書いていると食事したくなくなってくる。

でもこれが現実である。


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