中国単身赴任生活 東京浦島太郎編

10数年住んだ中国を離れて東京のサラリーマン。浦島太郎です。
今は、自転車、写真、ジュリエッタなどのブログです。

偽物乗車券

2007-02-05 | 生活
旧正月が近づくと出稼ぎに来ていた人々が故郷へ帰る大騒ぎが毎年始まります。

恒例のように、本物の切符を高く売りつけるダフ屋と偽物の切符を安く売りつける偽物屋が一杯出回ります。

ダフ屋の方は、毎年毎年切符購入の時の身分証明の確認や、取締が厳しくなることで減少を続けています。特に今年は、会社や学校単位での事前予約や一人が複数枚買うときの身分証明書の確認、もしくは切符に個人名を記載してしまうと言うような方法を採用したためにかなり大幅に減少しているようです。

一方の方法がダメになりそうだと思えば、もう一方が増えるのはこの国の道理です。ましてやスキャナーやプリンターの高性能化が進んでいる現在では、従来の古い切符の行き先や日付を変更するというような可愛い方法から、スキャナーで取り込んだデータを合成してそれらしい切符を作るというような、ほとんど偽札作りに近い方法が主流となっているようです。

裏の鉄道局の文字が不鮮明だとか色が違うとか、紙が違うなどという決して細かくはない違いがあるようですが、毎日毎日鉄道に乗るような生活はしていませんので、当日故郷への大荷物を抱えて駅に言ってから初めて自分が「偽物切符」を掴まされていることに気付くことも多いようです。

駅の窓口や正規代理店で買えばいいのですが、連日朝早くから切符を買う人の長い行列が出来ていますし、どこの会社、工場も旧正月の休み前と言うことで会社を休んで切符買いに行くというような事もなかなか出来ないのが実情です。


うちの従業員は、鉄道で故郷へかえるような地域の人間が少なく、大半の人間は田舎町からバスで3-6時間という所でしょう。このバスの切符というのも結構厄介で、3日前くらいからしか買えませんし、運行しているのも鉄道と違って小さな会社であることがほとんどです。

始発と終点の駅では比較的切符も買いやすいのですが、途中から乗り降りしようとすると席が空いていない限り乗せてくれないシステム(あくまでも建前上は、ですが)なので故郷へ帰った従業員が、なかなか帰ってこないという理由の口実になったりもします。

鉄道切符を巡ってのダフ屋、偽物切符取締と交通警察の違反バス取締とバス会社、バス運転手との「如何に見つからないようにして少しでも多くの乗客を運ぶか」という攻防戦がこれから当分の間新聞の紙面を賑わします。

バスの通路に人を座らせて外からは過積載に見えないようにする、なんていうのは初心者の手口で、高速道路の料金所での警察官乗り込み検査を回避するために料金所の手前で一旦過積載分の人を別の車に乗せて料金所の少し先の一般道路まで運んでおいて、無事に料金所検査を通過したバスに高速道路の脇から乗り込ませる、だとか貨物トラックの後ろを改造して、検査で開けたときには段ボール箱のように見えるが実は中に乗客が乗っているだとか、結構笑える方法が次々出てきます。

毎年新しいパターンが登場するので、新聞読むのも楽しみです。

引っかかってしまった人々には、大変申し訳ないと思いながらも思わず「こりゃスゴイ手だ!」と言うような記事を心待ちにしてしまっています。


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