花鳥虫風月

α9とX100Vで、主に京都の花鳥写真で綴る重め写真ブログ。

黒せせり蝶 2

2008年05月19日 22時45分42秒 | 蝶・蛾
クロセセリ。去年、同じようなのを見たときは羽を閉じかけのダイミョウセセリだと思っていたが、それもこれもクロセセリだ。

クロセセリは基本的に九州以南に住んでいる南方系の蝶だが、ここ20年、何故か京都にも繁殖しているという。
おおかた、誰かが放したらそのまま野生化できたとかの筋書きであろう。
京都以外の近畿圏では見ないらしい。


黒と言っても茶色みが強いので、クロアゲハ的な青光りする漆黒の渋みとは違って地味に見える。
が、普通の茶羽や一文字のセセリよりはもう少し存在感がある。

長崎揚羽蝶 4

2008年05月18日 22時30分08秒 | 蝶・蛾
蝶には珍しくメスの方が派手なナガサキアゲハ。
この個体は前羽があまり白くなくて普通のクロアゲハっぽいが、付け根の赤部分と後翅の白が明らかにナガサキアゲハのメス。


こちらは、暗くて被写体ボケ・ピンボケ・ボケボケだがこういう雰囲気は個人的に好きな写真。


飛んだ瞬間をピント・シャッタースピード共にバッチリできたが触角の上端が見切れてしまった残念な一葉。
背景も暗いからそれほど気にならないげなのがちょっと救い。


クロアゲハに襲撃されたシーン。
襲撃といって、何をされるのかは毎度疑問に思うシチュエーションではあるが、何かのお約束のようなものでもあるのだろう。


これらのツツジやウツギの花が終わってしまうと、アゲハ蝶の停まる花が少なくなって写真が撮りにくくなる。
春は季節の移り変わりが特に早く感じる。

青鷺 13

2008年05月18日 00時24分38秒 | 
新緑の中、子育ても佳境に入ったアオサギ親子。
青鷺12からの続き。

 
12は2月中旬に見たもので、上2つの求愛ポーズは3月中旬のもの。
あぶれ組はまだ続けている。
上空を突付くような動きをしたり、顔あたりを膨らませながら下に向かってクチバシでコツンと音を出す動作。
意味や法則性は知らない。

 
カップル成立組は、それなりのそれに向けた行動を。
数枚撮った中から行為寸前と直後の2枚を。
上の方の何か無駄に格好良いポーズが気に入らない20秒。

小鷺5の4月中旬ではアオサギの求愛モードは終わって、目とくちばしの妙に赤い求愛カラーも通常カラーに戻り、巣の上で卵を温めているか下の池で通常業務に戻っていた。



で、現在は子供もかなり親に近い状態になって、まぁこれは伸びをしているだけだが、もうじき飛べそうな雰囲気。

 
ただし、親と並べるとまだ全然貫禄が足りない。
上の右図で、親が子の頭に羽を掛けてやってるような感じがなんとも良い。



1枚目のすぐ後をHDサイズで。
子の顔にかかる木の枝を2本ほど合成で消したのだが、不自然でもなく見れましたならご愛嬌。
アオサギの子の頭がパンク状に逆立っているのが、なんとも子供っぽく見えて面白い。
口をあけているのは、鳴いてはいないので欠伸か何かのように見えた。
良い陽気であった。

小鷺 5

2008年05月17日 20時44分46秒 | 
先月撮った写真。いつものところでコサギ。
今はもう繁殖期は終わったが、まだ子が出てくるタイミングではなかった。
まとめて出そうと思っていたが先に求愛バージョンから出してしまおう。


巣材集め。
不器用に失敗を繰り返しながら、折ったり拾ったりした良いような枝を一本ずつ運ぶ。
写真のこの枝はなかなか良いものだ。


普段より念入りな毛づくろい。
このあと、1枚目の求愛ポーズに続く。
普段は見せない背中の飾りがこの時期の特別オプション。
止めて見ると良さが半減だが、ワサワサすると陽の光を受けて後光のキラキラを演出する。


HDサイズで立ち姿。
悪くはないがもっと良いポーズの欲しいところであった。
多少待ってみたが飛び去ってしまい、結局良いポーズのは1枚目の後姿のしか撮れなかった。
なかなか、甘くはないものだ。

黄菖蒲

2008年05月16日 21時32分48秒 | 春夏の花
黄色の菖蒲系の外来種で、キショウブ。
色はピカピカしているが、ナリが普通の花菖蒲なのでゲルマンアイリスとかよりも日本のお庭の風景にも馴染む。
なので色んなところで悪目立ちしている。
ただし、花の盛りが微妙に早いので、派手で目立つことはあまり問題ではない。
問題は、花菖蒲の盛りにはもう汚くなっていて邪魔になることの方か。

 
池の水面に写った花を割って鯉が泳いで行く。
水面にゴミが多いのが絵的に難だが、日陰のよどみなので綺麗に写る、痛し痒し。

小鯵刺 2

2008年05月15日 23時05分04秒 | 
ツバメとカモメを足して2も足した雰囲気のコアジサシ。
去年の今頃に鶴見緑地で見たので、他の目当てとも併せて再チャレンジに出かけたが、上空一回りを2度ほどしか顔を見せてくれなかった。

2枚連続を合成の写真。
実際は一羽。HDサイズで。

居る所では別に珍しい鳥でもないようだが、京都市街では決して見ない顔なのでチラ見でも嬉しい。

花潜 2

2008年05月14日 22時07分01秒 | 
花の中のハナムグリ2匹。
いわゆるコガネムシやカナブンと大した違いはない生き物。
アップで見るとカバ的な味わいがある正面顔をしている。

花の蜜だけではなく花粉も食べるということだが、なんだかもうすごいアバウトなことになっている。
虫が物の味を分かるのか知らないが、こんなキラキラした食べ物の中にダイブしていく行き様は実に優雅なものだ。

藪虱

2008年05月12日 22時41分35秒 | 春夏の花
清滝の渓流に咲く、清らかなヤブジラミ。

イマイチ自信がないが、見た目からレースフラワーの仲間には違いない。とは思う。
そのなかで葉っぱの具合がヤブジラミっぽかった。


それにしても虱とは酷い。
白くて小さい花が虱だとも、実が服にひっつくのが虱だともいわれている。
道端にあったらゴミのような花だろうが、もとから綺麗な風景の中にあると当然のように綺麗だ。
苔と尖った葉の中では、わっさりとしたこの葉も綺麗だ。



いわゆるレースフラワーはコレ。和名で毒芹擬(ドクゼリモドキ)。
やはり、酷い和名だ。見た目はバタ臭い。
こちらは去年、コダックのエクタクロームポジフィルムと100マクロで撮った写真。


青筋揚羽蝶 7

2008年05月11日 22時21分12秒 | 蝶・蛾
春紫苑に停まるアオスジアゲハ。

80-200F2.8旧型レンズの絞り開放で撮った時の、芯を残してフワっとにじむような描写は好みではないが綺麗だ。
安いレンズは芯のないにじみ方をする。
F8まで絞ればカリっと写るが、それもまた嬉しくない。

ただしアオスジアゲハはボディがまんま毛虫なので(幼虫は毛虫ではない)柔らかい写りの方が良い。


飛び立った瞬間。蝶の下に、見辛いがよく見れば花粉が点々と飛んでいる。

今日これを書く前にアオスジアゲハでググってみたところ、例の樫尾のEX-F1のパスト機能で超バッチリ空中の連続写真を撮って飾っているサイト様を見て、一眼レフで必死こくのが完全にアナクロであることを痛感した。
しかし、あんなん買ったら仕事したくない病どころの騒ぎではなくなることが分かっているから自重するのだ。

黄鶲 3

2008年05月10日 21時33分03秒 | 
とても良い声で歌っていたキビタキ。
暗いところで、全然近くに寄ってきてくれなかったが、一応小さく写せた。

せっかくなので、遠くで歌っているのをケータイのボイスレコーダーで録音できないものか試してみたが失敗した。
次、会えた時には成功したいので何らかの手立ても考えてみたい。

野鳥の声録音を趣味にして、ものっそい機材を持ち歩いている人は時々見かける。
あれほどのことはとてもやろうと思わないが、こいつら春の鳥の声はとても良いので気持ちはよくわかる。

日本川蜻蛉

2008年05月08日 21時25分46秒 | 
非常に複雑微妙な良い色の、ニホンカワトンボ。
昔はこのトンボをオオカワトンボと呼んでいたが、最近ニホンカワトンボと名前が変わったらしい。"最近"がいつなのかはちょっとネットで調べた程度では出てこなかった。

写真はオスで、メスはメタリックな黄緑のボディに透明の羽。オスも時々メスと同じ色になっているのもいるらしい。


顔を洗っているところをHDサイズのアップで。
シオカラトンボと同じ、マットな薄青色の粉が吹き出たような色と、金属的な地色の組み合わせが工業製品的で美しい。
羽の赤は、日光を透かす角度で羽ばたくのを見ると感動的な美しさだ。

カワトンボ・イトトンボ類はイマイチ存在にやる気が感じられきれないが、そういう雰囲気もそれはそれでまた良いものだ。

地獄の釜の蓋

2008年05月07日 20時56分42秒 | 春夏の花
春日山原生林道の地獄の釜の蓋。
正式名は金瘡小草(キランソウ)、別名がジゴクノカマノフタ。
なぜこんなD級ホラーめいた名前が付いているのか諸説あるらしいが、シチュエーションを整えればB級ホラー的な雰囲気に昇格できるだろうか。


貴船山の地獄~の花のマクロ写真。


貴船山の地面の穴をふさぐような地獄~を真上から。
この状態では葉っぱは小さいが、そのうち1枚目の写真のようにニョロニョロと伸びる。

名前は酷いが絵的な素材としては悪くない。
キランソウはカナで書くと綺麗だが、地獄がインパクトありすぎで損か得かわからない。

姫射干

2008年05月06日 22時33分21秒 | 春夏の花
植物園の鉢植え展示のヒメシャガ。
シャガの花は人為的に花の多いところにはこの季節、量の多寡はともかく、大概のところに咲いている。

そのシャガの仲間で、ふた周りほど全体に花小さく、花が藤色ベースなのがヒメシャガ。
これは今回初めて見た。地面から生えているのは見たことがない。
シャガ自体がもともと日本の地面から生えていた草ではないが、一捻りしたこの花はさらなるものだ。


園芸種は冷遇する方針のこのブログだが、アヤメの類には個人的偏愛が入るのでこれもOK。
迂闊な思い込が強かったが、園芸種などとはとんでもないレッドデータな日本固有種だと教えていただけた。多謝。
野生のくせにこんなに品が良い花だとは驚くべきことだ。