花鳥虫風月

α9とX100Vで、主に京都の花鳥写真で綴る重め写真ブログ。

更紗蜻蜓

2010年05月31日 22時21分28秒 | 
トンボも、ヤンマの類まで飛ぶのを見ると初夏を感じる。
今年初めて見たヤンマは、初めて見るサラサヤンマ。

パッと見て、よく見るオニヤンマでもギンヤンマでも、コオニでもウチワでもないことはわかったので大きく撮ろうと粘ってみたが、ことごとく失敗した。
途中妥協して小さく撮ったのが、まぁ見られるレベルだったのでずいぶんなトリミングをしたこの一葉。

飛ぶ虫をMFで撮るのも、数は多く挑戦していてまぐれ当たりもそこそこに出るが、なかなかに上達しない。我ながら不甲斐ない。

杜若 8

2010年05月30日 22時57分11秒 | 春夏の花
今年のカキツバタは滋賀の平池に見に行こうと去年から思っていたが、交通費が往復4000円近くかかってしまうので、景気が悪いのにパソコンを買い換えたりして本当にお金がなく、やめた。来年は良い年でありますように。

写真は5月中旬の、別の杜若。
その滋賀のは遅く、5月末から6月上旬に咲くとのことで、つい一昨日交通ルートを調べるまで行く気満々だったので、この写真は没にしていたのだ。
日陰の水面に後ろのツツジが映りこんでいるのは良いが、水が汚くごみっぽいのが惜しい風景。
水面に映りこむものはピント位置が水面より遠いので、形を写すためにf29まで絞りこんた。
そのためiso1600になっていまいち精細感が足りないのも惜しい。
万事、都合良くいかないものだ。




こちらは、いつもの感じ。
それもまぁ良かろうが。

花筏

2010年05月29日 22時39分53秒 | 春夏の花
桜などから散った花びらが水面に浮かんで流れるのを花筏、と呼ぶ。
それとは関係なしに、花が葉っぱの真ん中にちょんと乗っかるように生える、この木をハナイカダと呼ぶ。

いかにも地味な花だが、夏には存在感のある黒い実が出来て、なかなか異様な風情になる。
その実筏と呼んだ方が良さそうなインパクトのある姿を見た後では、この花にも可憐な風情を感じられる。
そういえば、まだ実の写真は撮っていない。

2010年05月28日 22時45分22秒 | 春夏の花
キリの花、と、カナで書くとかえってわからない。
桐箪笥とかの、あの桐の、花である。
これが材木になるような木にはそぐわないような綺麗な花が、ひとつ咲いて今ならさらに7つ、特別にもう5つ、まだまだ3つ、みたいにたくさん咲く。

家紋に使われる桐は、特に花が中央に7、左右に5ある「五七の桐」紋が、皇室をはじめ、格式の高い紋である。
知名度の割りに、どこにでもあるような木ではなく、私もそれと気づいてじっくり見たのは今回が初めて。
もっといろんなところに咲いていてよさそうなものだが。

藪手毬 2

2010年05月27日 22時49分52秒 | 春夏の風景
山中のヤブテマリ。
花の平面の並びが不思議な感じ。

日のあたる部分が黄色く、陰の部分が青くなるのは、そうならずに白い花として写したいものだが、仕方ないものか。

まぁ、そこはそれとして全体的には気に入った写真。



日陰部分で撮るとこんな感じ。
花の造形はかわいらしいが、薄青色が陰気でミスマッチ。
それもまた面白く、変な写真だが悪くない。

烏揚羽蝶 3

2010年05月24日 22時59分45秒 | 蝶・蛾
曖昧なピントで無理めなトリミングだが、写っているレベルには写せたカラスアゲハ。
このときには日差しが強かったので、青色がとても綺麗に出ている。



停まって吸水シーン。
やはり、無理しないほうが普通に綺麗か。

この角度では、羽の天面と体の背中側の光沢は緑に見える。
羽を開いて見せてくれることを期待してしばらく粘ったが、どうもそういう展開にはならず、断念。



それでもこういう背中を撮らせてもらおうと頑張ったのだが、位置関係的に飛ぶ蝶の真上を狙うのは非常に無理がある。
かろうじてのものを、8分の1まで縮小してシャープネスをガリガリにかけて、んー惜しい、という感じ。

これも最初のも、後羽の赤斑にピントが来ているので、反応がコンマ数秒遅れのものであることがわかる。
しかしこればかりはまぐれ狙いしかまだ選択オプションが無い。

九輪草 2

2010年05月23日 21時30分01秒 | 春夏の花
川原に一本のクリンソウ。
大体にはもっと押しの強い外見の草であるが、特に貧相な個体を背景広めに写したので、ちょっとこれらしくない風の一葉。
絞り込みたかったので感度を上げたため、ノイズがきつくなっている。
雰囲気的にはフィルム写真の粒状感っぽいか、とも思ったが、微妙か。




場所はだいぶ離れるが、もっと川の細いところにたくさんのクリンソウ。
足場の自由度がない所だったので、無理めに体をひねりつつの写真。
絵的な良し悪しは別として、場の雰囲気を押さえておく感じ。



その所の上から見た姿。
実に綺麗な花の輪。
葉の下品なびろびろさが全体に猛々しい印象を与えているのが、これらしい風のクリンソウ。
2枚目のような場所の中で、下には実ができつつあり、上にはこれからの蕾が膨らみ続ける、
独りで勝手に生命力あふれる姿は感心するべきところではあるが、また良し悪しは微妙。



青羽せせり蝶 2

2010年05月22日 22時07分39秒 | 蝶・蛾
ウツギの花にアオバセセリ。
一昨年の貴船の場所では見なかったが、回り道して雲が畑で見ることができた。

信じられないくらい良い条件で遭遇できたのに、ただ日が陰っているのがとにかく残念で、思い切って感度3200で勝負。
さすがにシャッタースピード1/2000秒まで持って行けば素早い羽ばたきもバッチリ止まってくれた。
勝負という意味では大勝利の一葉であるが、この蝶の光沢感が光の具合と輝度ノイズで失われ、マット質感になっていて無念。



それより少し前、別の地点で、日が照っていた時の。
ここではこの数十秒だけ近くにいてくれた。
で、もういちどのチャンスを期待して粘っているうちに曇ってしまって諦めて移動した先に、上の場面があったと。



そこでも、遠くでは飛んでるところを捉えられた。
しかし1/500秒では全然止まっていないので、やはり感度3200が、個人的にアウトな画質になるのだが、必要だったか。

それにしても、アオバセセリは良い。
独特な色も、くりくりしたシルエットも、程よいレア感も良い。
シーズンは短いので、来週再挑戦するか、できなければまた来年だ。

観音さん

2010年05月21日 21時51分57秒 | Weblog
先日からだが、私の撮った写真なども載っている本が発売されている。
京都府福知山市の田舎の観音めぐりを扱った本だ。



博物館や観光寺的では全然ないという点でいろいろ面白い仏さんたちと、
程々からなかなかの田舎風情の風景が並ぶ、ちょっと珍しく面白いものになっている。
本屋では京都府下とかでしか置いてないようなのでアマゾンさんで注文してやってご笑覧いただきたい。
当ブログ初アフィである。

上の千手観音さんは、こんなんでも実は平安時代のお作らしい。
何重にも塗り重ねられた彩色のもってりさと、らしからぬ太眉が素朴で、
超常の仏様というより頼れる田舎のアニキ的な風情がたいへん魅力的。




こちらは、うってかわって洗練されたいかにも江戸時代風のいかにもな観音様であるが、
実に美しい十一面観音さん。
冠の化仏があるはずの部分の人為的っぽい破損の痕と、てっぺんの如来顔の欠損は、
昔の近所の悪ガキのいたずらででもありそうな、駘蕩とした雰囲気もあるお寺のもの。


そんなこんなな、手軽なA5判で図版中心のあくまでライトな読み物です。
仏さんか片田舎か、どちらか、あるいは両方がお好きな方には、ぜひ。

褄黒豹紋蝶 12

2010年05月19日 22時36分29秒 | 蝶・蛾
芥子の花にあそぶツマグロヒョウモン。
アゲハなど、蜜を吸うのが目的の着下ならもう口のストローを伸ばしているものだが、こいつは別にそういう目的でないので、クールに着地する。

蝶の角度も花の具合もいまいちな写真だが、あまり注文をつけると更新できる写真がなくなるので、まずまず見られればとりあえずは良いだろう。

青筋揚羽蝶 12

2010年05月17日 23時21分40秒 | 蝶・蛾
なかなか捕らまえきれない揚羽蝶の飛ぶ姿であるが、ぐっと難易度が下がってしかも見栄えの良いのが連帯飛行している瞬間である。
そうといっても簡単なものではないが、無理ではないだけ、その場面に準備万端で出会えればラッキー極まりない。



空が背景になれば更に難易度が下がる。
残念ながらAFでピントが合うほど賢い機械ではないが、何枚か撮ればピントが合ってトリミングで構図のとれるのもできる。

アオスジアゲハは綺麗なので、撮れさえすれば文句はない。



とっさにAELボタンを思い出すことができなければ、明るい空と地面は良いが、影の多い真横方向で露出が背景に引きずられてシャッタースピードが遅々になる失敗写真ができる。
これなど、画面上右にスカイフィッシュまで写っている。
まぁ、これも綺麗といえば綺麗である面もあるが、何の写真かと聴かれれば失敗の写真であると答えざるを得ない。

動くものの写真は難しい。

黄菖蒲 2

2010年05月16日 22時50分15秒 | 春夏の花
大味だが綺麗な花、キショウブ。
再来週あたりに花の盛りを迎える花菖蒲は各地で観光資源としてフィーチャーされているのに、この花がそういう扱いを受けることはない。
花菖蒲は和風が売りになるが黄菖蒲は洋風のものだからというのもあるか。




日陰で見ると案外しっとりした風情もある。

大葦切

2010年05月15日 22時04分11秒 | 
俳句の季語などに「行行子(ぎょうぎょうし)」の別名を持つオオヨシキリ。
今日も絶好調でギョウギョウと鳴いていた。
写真は、葦の茂みから近くの木に飛び移った職場放棄の姿。
口を大きく開くのがそれっぽい姿だが、下から見る姿はヨシキリっぽくない。




葦の茂みの中、本来の姿。
ここは近づけなかったし近くに来てもくれなかったので、こんなもの。
まぁ、まずまずこういう雰囲気の鳥である。