花鳥虫風月

α9とX100Vで、主に京都の花鳥写真で綴る重め写真ブログ。

雪割一華

2008年03月31日 23時36分53秒 | 春夏の花
アイスブルーの綺麗なユキワリイチゲの花。
水割りでもなくロックでもなく、雪割という言葉が誌的であるし一華という字もまた美しい。

英名はアネモネ・ケイスケアナ。
日本人植物学者の圭介さんにちなんだ命名であるらしい。
アネモネかというとそういう風でもないが、一応その仲間である。

写真ではぼやけているが、雑草然とした葉っぱも斑入りというほどではないがマダラ模様が入っていて面白い様子だ。
渋い美である。

三角草 2

2008年03月31日 21時50分43秒 | 春夏の花
桜が咲いて暖かくなるかと思えば、土日の雨のせいで今日は妙に寒い日になった。
そういう気分で、もう少し寒かった頃の花、ミスミソウ。
ごく小さい花だが、草の花らしい、花らしい花である。


春本番以降の雑草の花は、天突く木の茂った葉のせいで薄暗いところに咲くことになるのでそれなりのものになるが、この季節は森も明るいので雑草の花もまばゆい。


こちらはオオミスミソウ。
形はそのままひと回り大きい。
それだけといえばそれだけ。

頬白 6

2008年03月30日 21時04分16秒 | 
普段、姿以上に鳴き声が地味なホオジロだが春には高らかに歌う。なかなかに綺麗な声だ。
聴く人が聴けば、この声が「一筆啓上仕り候」「源平躑躅白躑躅」と聴こえるらしい。
困ったことに私にはチピチピとしか聞こえない。


歌うときだけは気張って木の上にも出てくるが、終わると藪の中に戻ってゆく。
まだ練習中のタイミングであったか。



オマケに、雰囲気は良く撮れたが書くことを思いつかなかったので死蔵にしていた写真。

アオジとホオジロメス。
ホオジロはよく撮ってるがオオジュリンという似たやつが混じってることはないかとフト思いたって探してみたが、無かった。

この辺の背景に緑色が入ってくるのはまだもう少し先。

土佐水木

2008年03月30日 00時09分25秒 | 春夏の花
招善寺から御所の木蓮に行く前に、下調べした大徳寺芳春院の木蓮もチェックしようとしたら通常非拝観じゃないか意味がないじゃないかタクシー屋のホームページ。
そういうわけで、当ては外れたが咲いていたトサミズキを代役に撮った。
青空に映える陽性の花である。
花の一つ一つを見ると変な形で美しくはないが、とりあえず黄色くて良い。
白や赤の花と違って、黄色い花は日向しか似合わないが日向にあるとそれだけで良い。
土佐の名が更に似つかわしい。


壁を背景にもう一枚。
人工物とも似合う。
大自然の風景とは似合わない花ではないかとも思う。

椿 4

2008年03月29日 20時56分09秒 | 春夏の花
いろんな花が咲いているが、真紅のツバキも今が盛り。
藪椿の類は陽を受けて輝くより、あまり陽の差さないところの濃緑色のなかに脈絡なく赤と黄の原色がゴロリとある風情が好き。

椿といえば、司馬遼の『街道を行く』で画家須田剋太が、椿の木の幹が良いと言っているのを読んでなるほど確かに良いとおもったことがあったので、太めの枝と並べてみた。
狙いほどたいそうな写真でもないが。花のど真ん中の虫食いが辛い。


引いて、手前のピンクの椿も入れてみた。
あと3m引いてもっと望遠で撮るのが理想だと撮りながら思ったがトリミングして整理したらまぁまぁか。



所と日を変えて。招善寺さんの椿。
こちらではピカピカの直射日光が逆光気味に当たっているシチュエーション。
強めのDROを入れてみたら、個人的なツボに見事に入る色具合になった。

椿に日が当たるとギラギラしすぎるので好きではなかったシチュエーションだが、これなら上手くコントラストが下がってちょうどいい。
ちなみに、DROなしだとこんな感じ。
ひとそれぞれの趣味の問題ではあろうが、つまりそういうものなので、ものは使いようだ。

白木蓮

2008年03月28日 23時31分57秒 | 春夏の花
招善寺の老ハクモクレン。
花の付きはイマイチであったが、木自体のスケールの大きさがなんとも素晴らしい。
老木の保護のために巻いているコモが木蓮の花のシュールな趣にプラスになっている。


お寺の下から望遠で。
野放図に伸びて折れて伸びてした無茶苦茶な形が、老職人の手の美を髣髴させる貫禄を見せる。



所かわって、御っさんの木蓮。
いつもの大木蓮は今年全然花がつかなかった。残念。
これは宗像神社前の広場に2本ある中くらいの木。
上の方にだけだがたくさん花がついてくれた。
やはりこういうのが良い。ひねらなくても充分綺麗なので心が豊かになれる。

私の好きな花ランキングでは、木になる花では一番好きなのが白木蓮だ。
しかしこの花は見頃の時期が7日もない超スプリンターなのが困る。
週末に蕾だと思ったら来週末にはあちこち痛んだり萎れ気味になったりして、花が大きい分ダメなのがとても目立つ。
桜は早いといっても量が多くてバラつきが多いので、八重桜まで含めれば結局3月末から5月頭まで楽しめるが木蓮はかなりバラつきが少ない。絶対量もそれほどでない。
今年はタイミング的には事情が許したが老木蓮の機嫌が悪くて合わなかった。困る。


花のアップをHDサイズで。
しっとり感がたいへん良い。

紫木蓮

2008年03月28日 21時32分28秒 | 春夏の花
木からチューリップ大の花がゴロゴロ咲くモクレン。
街角で咲いているものは白いのが多いが、微妙な紫のもある。

派手なほどでもない。
グラデーションになっている分、量で揃って押し出すものでもない。
ちょっと中途半端感がある。

大木にまで育っているのは白いのしか見たことがない。
あのスケール感をムラサキモクレンで出せれば見ものであろうか。
微妙に評価保留中のまま数年間。

桜 7

2008年03月27日 22時29分36秒 | 春夏の花
引き続き御所さんの山桜。
真っ向から撮ってもさほど芸がないが、去年撮ったコレが良い出来なので、それ以外の良い感じがまだまとまっていない。


それに似た感じで撮ったののHDサイズ。
しかし葉桜と言うと緑の葉と白い花のオオシマザクラのイメージになるので、ヤマザクラの赤い葉の量を強調するとグロいな。
背景の松も、まだ今の季節では茶色っぽい汚い緑なので、色を出しても良い対比にならない。
これくらいの逆光でもっと望遠のアップで狙ってみるか。


おまけ。
修復していた檜皮葺の門が綺麗になっている。
ピカピカの檜皮葺は瓦より美しい。
撮る瞬間に日が陰ったので光沢感が出なかったが、その分ディティールが細かく出た。
すぐくすんでしまうのだろうが、これを見ると“新しいものにこそ神が宿る”という古来の価値観がよくわかる。
良いものだ。

枝垂桜 3

2008年03月27日 19時41分42秒 | 春夏の花
先の日曜にはもうそろそろの感じであった御っさんのシダレザクラ、今日のお昼どきには既に満開になっていた。
非常に展開が早い。明日の雨の天気予報で、下手したら次の日曜にはあまり見場の良くないことになっているかもしれない。


これらは特に早い時期に咲く品種。
普通の早いめの桜はぽつぽつ花がついていて、来週末に満開くらいか。
ソメイヨシノも、まだ蕾の固いものと、もうそこそこに咲いてしまっているものとある。私のよく見に行くのは遅いめの所が多いが今年はどうか。

鶫 5

2008年03月26日 20時40分22秒 | 
オオイヌノフグリの花が咲く草むらの中のツグミ。
鶫、と漢字を書くといまだに何故かどうしても鰊と頭の中で読んでしまうがそんなことはどうでもいい。
オオイヌノフグリは、ありふれているが綺麗な花であり、嫌いではないが漢字で書くと大犬の陰嚢となって生々しいのが嫌だ。天人唐草とか瑠璃唐草ではかえって格好つけすぎの役者不足だ。


角度と色具合とレンズを換えて。
この草の葉っぱは意識して見ることがないが、ミニチュア的になかなか複雑で良いなりをしている。
程よく地面まで見えるのもバランスが良い。
これを背景にして映えるには、スズメやセキレイとかよりツグミ位のサイズがあることが望ましい。

天狗蝶 5

2008年03月25日 21時46分08秒 | 蝶・蛾
白い椿の花に停まるテングチョウ。
別に、蜜を吸いに来ているわけではない。
だからといって何をしに来ているのかは知らない。

の時に、成虫越冬するとは聞かないと書いたが普通にしているようで、
翅もあちこち襤褸くなっているが、それより触覚と天狗の鼻がヨレヨレになっているのが痛ましい。
虫は、こういう部分が治るということが無いので、気軽なつもりで撮っても後で見て気分的に重たい。

写真的には、感度を上げたあと戻し忘れて背景がノイズっぽいのが痛恨だが、肝心な部分には然程影響無いので良しとすることにした。

椋鳥 6

2008年03月24日 22時00分50秒 | 
子育てのシーズンを前に何やかやのムクドリ。
上で並んでるのの、色の濃いのがオス、薄く茶色っぽいのがメス。
我が物顔で汚し放題にしているが、そこは元来貴様らのテリトリーではない。と言って聞くような手合でもない。

で、まさかその出っぱりに巣を作るわけでもあるまいし、そこの凹みは小さかろうし。
ここでカップル成立して、その後どうするのかは知らないが、何せムクドリであるのでスズメより心配してやる理由がない類の鳥である。
再来月末には早いものから、もう雛が地面を歩き始めるタイミング。

三椏 2

2008年03月23日 22時35分52秒 | 春夏の花
今日の3つめ、満開になったミツマタ。
露骨に明るすぎに撮った。適正な露光では、この眩しい感じが出ない。

前回は雪の中で咲きかけのものを撮っていたことを考えれば、なかなか気の長いことだ。
あの形の蕾が、咲き揃うと綺麗な円形に持ち上がるのは不思議なものだが綺麗だ。


ひと房のアップ。
沈丁花の仲間だということはなんとなく分かる姿。
冗談のような、輝く円満なカタチ。
前回の雑文から引き続いて「先三枝幸命在」の歌のラストはこうでないといけない。

山茱萸 4

2008年03月23日 19時39分46秒 | 春夏の花
毎年のことだが急にモノが増えてくる季節、スルーするには惜しいので撮った在庫写真も増えてくる。

サンシュユの花も去年・一昨年から引き続き今年も撮った。


こちらは蕾がほころんで咲きかけの図。

酷評したマンサクとさほど違わないようでもあるが、サンシュユは好きな花。
なるべく黄色が密になる角度で撮れば美しい。

梅 9

2008年03月23日 17時57分26秒 | 春夏の花
一本の木から白と桃色の花が咲いている梅。
珍しいかといえばそれほどでもないくらいのものだが、良い具合の全体像にできたのがちょっと嬉しい一葉。

既に大体の梅は終わり、桜が早い品種から咲き始めた。
別に、梅は桜の前座というわけではない。
なまじっか似ていて全体的に小さい点、損をしている感がある。

などとも言いつつ、やはり梅の花が終わると、いよいよ、と浮つく気分を抑えられない。