silly ski squadronスキー雑記

バカなスキー集団。スキーならなんでもやります京都方面本部。
突撃我ニ続ケ!!

何故コブが滑れないか

2008年04月17日 22時04分28秒 | スキーテクニック編
整地でそれなりにうまく滑れる方が、コブに入ると別人のように滑れなくなるその一番の原因を考えてみましょう。また対策も考えてみましょう。
ここではいちおうSAJ2級程度、SIAシルバー程度の整地での腕前を持っている中級者の方を想定します。
条件が整っていればよくグルーミングされている整地をスピードを出してカービングも出来るけれど、どうしてもコブは苦手だという方は非常に多いと思います。
いつものショートターンのリズムで入っても2~3コブも滑るとラインから弾き出されてしまう。
後傾、外向傾不足、入門に適していない深過ぎるコブ、間違ったライン取り、硬過ぎるスキーブーツ、脚部の疲労などいろいろな要因はありますが根本的な間違いはスキーの方向変換の遅さにあると思います。
実はコブ斜面は正確な外向傾を伴ったデラパージュ(横滑り)とスキー板の方向変換(シュテムであれ、パラレルスタンスであれ)が出来れば滑れてしまいます。

それではコブ斜面の写真を見てみます。写真上が斜面の上です。
赤くペイントしてある部分が横滑りで斜面を削りながら減速して滑り降りてくる場所ですね。
そう、山回りに当たる部分です(山回り、谷回りに関してはシュプールからターンを見るを参照して下さい)。
写真の下のシェーマのように(G・ジュベール著・福山和男訳:革新フランススキーp.106より)しっかりとした横滑りが出来ているのが前提です。
この体勢で停止寸前まで減速してから次のコブへ向かいますが、スキーの向きと上体の向きの捻れ(ビッサージュ)が、次のターンの原動力を生みます。
但し停まってしまうのはよくありません。せっかく溜め込まれたビッサージュの力が失われてしまうからです。
一番の問題はその次の動作の板が進行方向を変える時間です。赤い線と線の間の谷回りの部分。
整地ばかり滑っているスキーヤーを見ていますと、わりあいのんびりした切り返しをする人が多い。
そうではなくて、コブの腹を横滑りで削り終えて、、、ここまではゆっくりと。そしてターンする時には一瞬でやらなければなりません。気持ちとしては1/10秒でのピボット、またはスピンと言い換えてもいいでしょう。
足首でターンをするような気持ちで。
さあ、その部屋の中で立ってやってみて下さい。前を向いて外向傾を作って構えて、両足を一気にピボット!
早くすればするほど空走時間がなくなりスピードも出ません。一刻も早く次のコブの腹の、なるべく上から次の横滑りを開始することが肝要です。
これらを忘れずにやってみれば、コブ斜面でも驚くほどスピードコントロールが出来ることが分かるでしょう。
コブ斜面を自分でコントロールして降りてくることが出来れば、すっかりあなたは次回からコブ好きスキーヤーに変身していると思います。
コブの腹でのしっかりした減速と、素早いスピン動作を動画で見るのであればスキーグラフィック社のDVD『プロが教える コブ攻略トレーニング2』を強くお薦めします。
この丸沼高原の高橋美三男SIAインストラクターによる演技と説明はスキーレッスンDVDとしては出色の出来です。
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