silly ski squadronスキー雑記

バカなスキー集団。スキーならなんでもやります京都方面本部。
突撃我ニ続ケ!!

ヤマビルとDIC(disseminated intravascular coagulation:播種性血管内凝固症候群)

2011年07月31日 23時53分41秒 | スキー・自転車・糖尿・メタボリック
MTB等で山に入ると避け得ないもののひとつにヤマビルがあります。
今日もNK氏と鼓楓雲嬢と三人で、大原→前ヶ畑峠→百井→大見の往復をして来たのですが、休憩中に左足首の出血を発見。
舗装路ばかりなのにやられちゃいました。
多分前ヶ畑の登りの途中でちょっと休んでる時に飛びつかれたのでしょう。
いつも通りなかなか止血しません。
ヒルはヘパリン様物質のヒルジンを出して、吸血している間に人体に注入し、凝血しないようにするというスマートなことをやってくれちゃいます。
実はヒルジンは臨床応用も出来て、アスピリンを服用中の急性虚血症候群に投与したら(ああ勿論遺伝子組み換え型ヒルジンですが)ヒルジンの方が有意に狭心症の再発率が低かったという
データさえあります。
とはいえ山の中で食いつかれるのはいやです(~_~;)
それにしてもいろいろ研究やってるんですね。
どう?心房細動の方にダビガトランより効かんだろうか。。。みたいな。


新旧VIGORE+その他


汚い画像で済みません(^^;

今日は斜度のきついコースの割に時間が長くなかったので消費カロリー数は多くありませんでした。
運動療法としては心拍数を上げ過ぎでよくないですね。
みなさん、あまり急な角度は選ばず長めの距離を低負荷でどうぞー。
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途中峠・花折峠・能見峠・花背峠

2011年07月25日 00時54分02秒 | スキー・自転車・糖尿・メタボリック
mia嬢は試験期間で、徹底先行Niiji氏は来週まで斡旋停止で行けないというので、それじゃあ天気もいいし一人で中距離走ろうかなあと思いVIGOREから出発。
けっこう峠が多いのと、ロードよりもスリックMTBの方が気楽なので『思い出の土曜日号』をチョイス。
クリップバンドを締めて、さあ快晴の中のんびり大原方面へ出発。今年?出来た八瀬のセブンイレブンさんで中食用に行動食とお茶、ドリンク類を調達。
旧道旧道ルートで三谷口のバス停からは途中峠の登り。最近この方面のサイクリングが多いです。
自分的には早いスタート(午前10時ころ)なので、いつもと違って自転車が多いのに驚きます。
途中隧道はくぐらず、途中町まで降りてから花折峠へ。
そんなに暑くないのとピタリ追走して来て番手捲りをしたり、番手を残して先に行っちゃう(笑)メンバーもいないのでマイペースでバテません。


花折隧道はなかなか暗くて排ガスが多いですねえ。距離は短いものの前後点灯しておきます。
ここから下り。敢えて早道の本道は通らず、久しぶりに坂下や木戸を巡ります。
にしてもアウトドアwと称するワンボックスとかでテント張って河原でBBQしてる方が多いですね。河原が焼き肉臭くなるのと、ここは安曇川の上流域に当たるのである程度は規制した方が良いと思います。
そのご割とあっというまに坊村到着。
これからも結構長そうなのとハンガーノック気味なのでバス停の軒先を借りて炭水化物+ハム補給(照焼ソーセージおにぎり)。おまけで干し梅。
さて久多方面へ。


久多は本当に美しい村です。ここも京都市左京区。
民宿で一泊とかしたくなります。
いいなあー、と思いながらペタリングしていると能見峠の登りにかかります。東方面からは余り斜度は強くないですが、無駄に(ってことはないですが)標高が高い。少々消耗します。ここだけならそうでもないんでしょうけど既にある程度走っていますし仕方ないです。


到着。なかなか山深い。佐々里峠ぽいけど標高はこちらが低いのでしょうか。それでもプロトレックは標高675mを示しています。おにぎり追加。
ここから桑谷山(924.9m)の登山ルートが始まっています。MTBでここまで来て、押し上げたら相当体力を消耗しそうではあります。
もちろん今日はパスして下りにかかります。なかなか急。西側から登ればそうとうしごかれそうです。
途中モーターバイクに追いつき、ずっとバイク誘導状態。そうなんですよね。私もモーターバイクに乗っていますが一車線の下り、強いワインディングではMTBの方が早いんです。

そうこうしているうちにJAのある分岐点に到着。あとは花背を抜けて裏花背峠を登るだけだ~、と軽く見ていたのが大間違い。
標高はここで400mくらい。おかしいなあ花背峠は740mくらいだから、そんなに標高差あったっけ?
よく考えたら裏花背峠の登りは標高差が100m少しくらいしかなかったように感じていましたが、それは花背に南から入ったばかりのこと。
しょうじきここが一番堪えました。意外に距離が長くだらだらと登っていて予想より時間がかかります。
う~ん、18時半から“ゆめみし四条店”に予約を入れているのに間に合うかなあ。


ありゃ花背峠到着16:00。間に合うか。
千里の江陵一日にして還る(李白)っと。一気に鞍馬へ下りセーフ。
なかなか貧脚を露呈したサイクリングであり、総時間6時間ばかりかかってしまいました。
偶にはこういうのも楽しいです。
Polarによると本日の消費カロリーは1,778kcal。DPP-4阻害剤+SU剤で治療の方はこういう時は予めSU剤を抜いちゃいましょう!
そういう意味でもDPP-4阻害剤は使いやすいです。

いちばん上の写真はルートラボで今日のルートを作ったもの。お暇な方はどうぞ。
一般的なコースなようですね。
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颱風の自転車

2011年07月19日 01時24分16秒 | スキー・自転車・糖尿・メタボリック

2011年7月18日、海の日。
昨日とは打って変わって朝から雨。でもクロモリMTBのカンチブレーキ換装終了したということで、VIGOREから走りに行きました。
静原から江文峠を越して大原へ。小出石で左折して前ヶ畑を越して百井へ。
そこで中休止を取り百井峠から鞍馬へというルートでした。
最初から上だけ雨具(ヴァーサライトジャケット)を着てるので少々消耗しましたが、気持ちのよい雨の中の半日でした。
今回カンチブレーキをテスタッチからシマノに変更。セミアップハンドルをアップハンドルに。おまけで最近お気に入りの干し梅+洗濯バサミ(開けたら閉まらないタイプのスナック菓子なので)。


さて百井です。前ヶ畑峠の登りはきついのですが、途中でカブのお兄さんに声をかけてもらってりしてるうちに到着。
いつ来ても素敵な場所です。


ここには以前民宿『つる屋』が営業していましたね。老ご夫婦はお元気そうです。いつかは泊まりたいなあと思っていましたが果たせませんでした。


三叉路にある廃屋ふうの建物は嘗て食料品店でした。
40年ばかし昔、ハイカーの私たち(中学生)はここで冷たい飲み物を買うのが楽しみでした。今も色あせたファンタの看板が掲げてありますよ。
時の流れは感傷的です。
ここは相変わらず携帯電話圏外です。

雨の中MTBを路上に置き、お握りを食べながらしばし呆然とします。
この年月で日本人は莨(たばこ)を吸わなく(喫まなく)なったな。
ハンバーガー、コンビニ、ファミレスがたくさん出来たな。
そして運動は日常的でなくなり、フィットネスなサイクリングやランニングが増えたな。スキーだって牧歌的な雰囲気は消えつつある。
それが私たちにとってどうなんだろう。

もちろんこれは米国の影響が大きいのでしょう。そしてそれが快適だからなのでしょう。
それでいいのかなあと思いながらも、そのようになったのは理由があるしどうこう考えても仕方ないのも分かってる。
でも。。。なんだか日本人は何かを忘れてしまっている。それは自分だってそうだ。
雨の山の中をサイクリングしていると、いつもは忘れているそういうことがふっと思い浮かんでくる。

健康だってそうだよね。
たくさん新しい薬が出てきて治療法が出てきて、それはもちろんふだんの自分だってそうで、DPP-4阻害剤だのARBだの必死になってああでもないこうでもないと考えてる。
いろいろ進歩し、予防的な医療も必要で人生のQOLが問われている。
HR(ハザードリスク)の数ポイントで、喫煙や食事や運動があれこれ言われているけれども、どうだかな?とも思ってしまいます。
でも、、、今の日本人は、たとえば40年前の日本人に比べて幸せ(の定義はエポケーしておいて)なんだろうか。
そっと生まれて、そっと死ぬのはそんなに悪いことなのだろうか。
なにか豊潤な人生が最高の目的で、死はその最も遠いところにあると信じている現代の私たちは何かを忘れているかなと思うけど、気のせいかもしれない。
べつだん現代へのアンチテーゼではないです。

ひとりで山の中に入ると、何100年前も今も人間ってたぶん何も変わってないんじゃないかな、と思うことがあるだけです。
ふだんに戻ると、やはりEBMを大切にし、今出来ることに没頭するしか出来ない自分がいるのですね。
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DPP-4阻害剤選択は臨床データから(&村上義弘の仕事)

2011年07月15日 01時25分51秒 | スキー・自転車・糖尿・メタボリック
DPP-4阻害剤はいろいろな種類のDipeptidyl peptidaseを阻害します。
アログリプチンが一番DPP-4を選択性に阻害し、DPP-8、9は阻害しない。
シタグリプチンはそれらも阻害し、ビルダグリプチンはシタグリプチン以上にDPP-8、9を阻害するということです。
いっぽうビルダグリプチンは血漿DPP-4阻害の活性を90%阻害し、血中GLP-1濃度を高度に保つ。
シタグリプチンではプラセボに対して血中活性GLP-1濃度を2.5倍にする。またDPP-4阻害率は80%以上のこと。
おまけで。。。ビルダグリプチンは加水分解により代謝され、シタグリプチンとアログリプチンは80%が未変化体のまま排泄される(=腎機能悪化例にシタグリプチンとアログリプチンは使いにくい?)。

うううううむ。あまり直接比べられないです。でもちろんGLP-1活性率やDPP-4の阻害が選択的であるというのと、実臨床上での血糖降下作用はイコールではない。
なかなか理屈通りにいかないってとこですね。
自検例で一番血糖降下作用が(僅かですが)強いのはビルダグリプチン。
なにがどこでどう作用しているかというのはクリアには分かっていません。
とりあえず効いて低血糖がないのが一番です。
面白い文献として一つ上げておきます。
Mechanism of action of inhibitors of dipeptidyl-peptidase-4
血糖が下がりすぎるとビルダグリプチンはグルカゴンを分泌するというデータ。
効果が出てきて血糖が下がってきた時に、なんとなくシタグリプチンよりビルダグリプチンの方が低血糖が少ない印象があった(というかビルダグリプチン使用時にHbA1cが5.5%くらいになっても低血糖の報告がないのが不思議だったんです)のでナルホドねと思いました。なかなかmécaniqueな薬剤のようです。
各社とも優秀な研究者がおられるのだなあと思います。軍師だな軍師。

とは云え、まだ混沌とした三剤の使い分け。
私的にはシタグリプチンとビルダグリプチンの使い分けは出来ています。それぞれの利点があり、もうちょっとデータを蓄積するか、先日投稿したペーパーが査読クリアすれば公開したいと思います。
いずれにせよ基礎データも当然大切ですが、臨床からのフィードバックがこれらのポジションを決めることになるでしょう。


DPP-4阻害薬関係で昨日講演するのに(講演会前に10円玉ハゲが後頭部に出来たので、絶対ストレス!札幌糖尿病学会のあとDPP-4阻害剤関係講演会で発表4回、リラグルチド勉強会1回のパワポとデータ整理のための寝不足でつよ。)なんとかならんかなぁと思って美容院行ったら、何故かこういう髪型にされました。
誰が三宅伸にしろと言った!(笑)
まあいいんですけど、彼のことは好きですから。
ついでですが先日の福井記念競輪G3決勝の村上義弘選手は素晴らしかったですね。
仲良しの市田選手とは別線でしたが、既に村上選手はダービー優勝していてグランプリの出場権は得ている。しかも賞金は断然トップ。
ならここは市田のアシストに回るだろうと思い車券の考えを巡らせました。
ワッキーは間違いなく先行する。早めでも。巻くってくるのは金子-ヤマコーラインか堤-田中ライン。金子絶好調だし田中も悪くない。
でも村上選手がアシストに回るとしても彼は流石ですから2着か3着には食い込んでくる筈。
あとはいつのまには上位に食い込んでくるヤマコー選手が要注意。
ということで市田選手を1着固定。村上選手、ヤマコー選手を2、3着固定。金子選手、田中選手、調子の上がってきている堤洋選手を3着固定で久しぶりに三連単投票。買い目多いですね(^^;
展開はその通りに。絶好調ワッキーにさすがの金子選手も踏み負け。中団に入った村上選手は捲り追い込みと見せかけて田中選手をブロック。トム君と村上選手番手の紺野選手はついてゆけず。
結果、市田選手-ヤマコー選手-村上選手の5-9-2=5,840円でした。配当は高くなかったですが読み通りになって久しぶりの三連単もとれてチョット幸せでした。
村上選手、仕事しますねえ。変幻自在。市田選手とグランプリに一緒に行きたいでしょうから。
山崎選手も平原選手も浅井選手も好きですが、やっぱり今期は深谷選手と村上選手が気になります。
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DPP-4阻害薬(剤)の次の一手

2011年07月13日 00時26分51秒 | スキー・自転車・糖尿・メタボリック
さあ、シタグリプチンもビルダグリプチンもアログリプチンも一年経過しました。
秋には胆汁排泄型のリナグリプチンでしょうか。
サキサグリプチン、デナグリプチンまでは手が回りません(@_@)

さてと本題。
今迄はコントロール不良例のSU剤投与している方への上乗せ例が多かったと思います。
もちろん新規投与や、低血糖頻発例からの切り替えも多かったでしょうが、これからはファーストチョイスでDPP-4阻害剤を使用し、さてもう少し血糖コントロールを改善したいというケースが増えると思います。そんなときどうしますか?
や、別に正解を知っている訳ではないのですが(この際保険適応はエポケー*して)肥満例にはメトホルミン(欧州では合剤のEucreasとかありますよね)でいいとしてそうでない人には?
低容量SU剤ですか?まあ妥当だとは思います。しかし何となく逆戻りしているような気がします。
実は昨年(2010年)のメディカルトリビューンプロで京都大学の稲垣暢也教授が『効果持続時間の長いSU剤に比べると、グリニドは夜間空腹時までの影響は少ないので、注意は必要だが一考の余地はある』と述べられています。
その後α-GIとの組み合わせが低血糖の心配がないので、そちらも勧めておられますがグリニドに比べると血糖降下作用は弱いのでどんなものかな?と思います。
とは云え余りに敏感なグリニドは、いままでDPP-4阻害剤のルーズな服用に慣れた方には使いにくいかもしれない。食事時間の長い方とか。となるとちょっと立ち上がりが遅くて、効き目もちょい長くて夜間空腹時までは及ばないタイプのものが、、、え~っと。
ナテグリニド、ミチグリニド、、、おっとレパグリニドいいんじゃないか?シュアポストか~。
うむ、それでどうでしょう。
また少し落としたいだけなら、各食前でなく、ビッグミール(大概夕食)前のみの一回投与は非常に有効だと思います。
言ってみればインスリンの時効型+超即効1回追加打ちみたいな感じですね。
短時間でピリリと効くが、孫尚香みたいに忙しいキャラじゃくなくて、もうちょっと落ち着いた晋の王元姫をイメージキャラとしてみました。
(まあ萌えキャラではあるんですケド。。。)

*エポケー(epokhế):フッサールの現象学的に言えばカッコに入れる=判断の保留

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甲状腺機能異常を疑わない内科医はいない(落車とその弟子)

2011年07月12日 20時46分32秒 | スキー・自転車・糖尿・メタボリック
たしか有名な小説で『出家とその弟子』というのがあったなあと思い調べました。
倉田百三。おおこれこれ。
ふーむ、なかなか凄まじい人生を送っている人ですなあ。ほーーー(wiki読んでる)。
一灯園(山科にあるユニークな教育をされている学校)にも関係しているんですね。
一高かあ。。三高ならもっと違う人生を送れていたのかも知れませんね。
おっとそうじゃなくて作品の内容でした。出家とその弟子。
読んだことあったっけ?内容はどんなだっけ?とググることしばらく。

そしたらこんなに愉快なサイトが!
気になる名作30作品が30分でわかる!あらすじ文学館


まとめすぎ!?と言いたくなりますが、作者の思いきりの良さに拍手をすべきでしょう。
ただ。。。杜子春のラストシーンのオチとか、なくなっているように感じますケドそれは読者の受け取り方次第。

いやまあそういう話ではないです。
一昨日、昼からmia嬢とスリックタイヤMTBを連ねて灼熱の街道トレーニング@途中峠(地名)へ向かう途中、川遊びしてる子供たちがいました。
長閑だなあ、とよそ見しながらペダリングしていたら、前を走るmia嬢もそちらを見ながら減速してるではありませんか。
あーっ!と言う間にハスって(ハウスして)、昨年秋から三度目の落車です。
一度目は自転車を二丁引きしていて、二度目は正月に北野天満宮で、今回は大原で。
MTBの時に山で転ぶのは何とも思いませんが、舗装路は痛い!かっこ悪い!恥ずかしい!
何でもそうですが油断してる時に起きます。よそ見はやめましょうって話です。
(てか元々KGBのんびり自転車組は、人のハコが好きでやたら車間が近いのがダメなんですけどね)
今日の題名は思いつきと語呂だけです、すみません。

おまけ)

健康(病気)ネタTV番組の代表の内のひとつを見ていると、最初に『疲れやすく貧血を訴える若い女性の甲状腺機能異常を医師が見逃す』というシーンがありました。さすがに国家試験を通った人にそれはないでしょう。
と、たくさんの専門領域の先生が既に番組を見て書いておられると思うので今更詳しくは書きませんが、あまりに恣意的な番組構成なので笑ってしまいました。
いや~、その程度は1年目の研修医でも疑いますよ。
で血液検査項目にFreeT3、FreeT4、TSHを加えます。
また一般的に『貧血です』と訴えがあったら、ふつうは低血圧に伴うような症状を貧血と表現されている方が多いので、それを支持する疾患を考える筈です。
まあ宜しいですがね。番組を見て甲状腺機能の検査をする→医療費が上がる、は私どものせいではありませんので厚労省の方、そこいらもよろしくチェックを。

写真は早い夏と途中峠。この前の日曜日です。
頻脈と発汗異常はもちろんバセドウの症状ではありません。

内分泌教科書の1ページ目にでも書いてるような内容ですが、、、、甲状腺機能亢進にメルカゾールとセットで副作用の顆粒球減少、出たならPPUに切り替え。。。もういいや~、ふはははは(水木しげるの眼鏡のキャラふうに)。
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もうひとつ、ACCORD試験関連の話題(昨日の続き)

2011年07月06日 00時02分13秒 | スキー・自転車・糖尿・メタボリック
ACCORDを振り返ってみての、血糖コントロールのターゲットはどうすべきか?というシンポジウム。
HbA1cの値はもちろんNGSP値。混乱するといけないので参考までに現在の暫定的な日本の値(JDS値)もカッコ内に書き添えておきます。
出典→71回ADAのプログラムに飛びます
ピンクのカラムの04:30PM-6:30PMの『Post-ACCORD ― Is Glycemia a Moving Target? Defining and Individualizing Glucose Targets』。

Yehuda Handelsman(米カリフォルニア人):<6.5%以下(6.1%以下)
John B. Buse医師(米ノースカロライナ人):<7.0%(6.6%以下)
Patrick J. O'Connor(米イリノイ人):<8.0%(7.6%以下)
でも後ろ二人とも『とはいえ個別に設定することが大事』とフォローは忘れていない。

この西海岸人、中央部人、東海岸人たちの主張はさまざまですが、カリフォルニア人のいうように、若年で合併症のない人にはHbA1c6.0%(JDS5.6%)を目指すのもありというのも、その通り!だと思いますし、罹病期間が長く合併症の多い方にはインスリン使用による低血糖を防ぐため高めに設定というイリノイ人の主張も分かります。

しかし。。。これらは今後、DPP-4阻害剤やGLP-1作動薬がメインになり低血糖が減れば“糖尿病旧時代”のディスカッションと言われるかも知れません。
また今後、尿細管でのグルコースの再吸収を抑制するSGLT2(sodium-glucose cotransporter-2:ナトリウム糖共輸送体2)阻害剤であるダパグリフロジン(dapagliflozin)の登場や(発癌性の問題はどうなったのだろう?)、SIRT1(silent mating type information regulation 2 homolog:サーチュイン)…あ、いや、こっちは難しすぎて分かりません(~_~;)→京大病院/糖尿病・栄養内科の小倉雅仁先生~!教えてちょんまげm(__)m
。。。まあこういったお薬が出てきて、低血糖の発現なくHbA1cを正常域に持っていける時代がきたら、随分と血糖コントロール目標のディカッションは変わってくるだろうな、と思うのです。
いずれにせよ、いま手元に無いものをどうこう騒いでも仕方ないです。
というより、せっかく両手に強力な武器(DPP-4阻害剤とGLP-1作動薬)を持っているので、まずそれを活用しなければ。
武器をどう使うかは、使う人によって有効さが違ってきます。
黒田官兵衛さんと竹中半兵衛さん。なんでも武器にしてしまう(?)ふたりの能力が欲しい。。。のか?あれ?

※KOEIさん、カプコムさん両方に配慮いたしましたm(__)m
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出たな~。アニキ!ADAですぜ。

2011年07月05日 01時01分42秒 | スキー・自転車・糖尿・メタボリック
ADA(American Diabetes Association米国糖尿病学会)の第71回集会が2011年6月24日~28日San Diegoで開催されました。もうこの時期はお祭り騒ぎですね。
無茶苦茶興味あるという発表はないように思いましたが、これは?と思うものもポチポチ。

1:低脂肪・高たんぱく食群(炭水化物40%、たんぱく質30%、脂肪30%)と低脂肪・高炭水化物群(炭水化物55%、たんぱく質15%、脂肪30%)に別けて2年間followしたら、差は出ませんでした。全エネルギー量が大切ですよ。
(ただしこの場合、高たんぱく食=極端な低炭水化物食ではないのに注意。比率を確認して下さい)。Jeremy D krebs(※ニュージーランド人)による報告。

2:ACCORDサブ解析!よっ待ってました。Richard M. Bergenら(※米国人)
結局は厳格治療群のイベントリスク上昇は低血糖によるものと結論づけられそうです。
またRichard Bergenstal(※米国人)って人も、注意すべきは夜の高血糖と朝の低血糖が問題と発表。
低血糖さえ起こさなければより低いHbA1cを目指そうという私の主張と違わない。
てことで、その当時には存在していなかったDPP-4阻害剤やGLP-1作動薬の出番でしょう、うむ。イコールJ-DOIT3いいね!

3:2型糖尿病患者ではシタグリプチンからリラグルチドに切り替えることで血糖コントロールが改善し、体重が低下。Richard Pratley(※米国人)
いや、、、これは当たり前すぎてつまんないか。

4:果敢にも日本の管理栄養士さんが発表。
日本人の2型糖尿病患者の食物摂取は欧州で推奨される制限食に相当。
グッジョブ。低炭水化物療法主義者たちは恥じ入るように。

ところでNOVO社の超持効型インスリン製剤であるインスリン・デグルデクの日本発売はまだかな?

おまけ)文献さがしてて見っけたんですけど『Eucreas』って薬はなんだろう?
『Eucreas tablets contain two active ingredients, metformin and vildagliptin. These are both medicines used to help control blood sugar levels in people with type 2 diabetes.』って書いてあるんだけど、これってほんとに発売されているんでしょうか?もちろん日本にはありませんが、承認されるなら是非とも使いたい薬剤です。
と思ってたら、Novartis社のプレスリリースで発見!
本邦でも早くお願いしますよ。
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