silly ski squadronスキー雑記

バカなスキー集団。スキーならなんでもやります京都方面本部。
突撃我ニ続ケ!!

アディポネクチン受容体の話&64回、競輪日本選手権(ダービー)

2011年03月04日 00時35分44秒 | 糖尿・メタボリック・自転車
小型脂肪細胞から分泌される抗糖尿病・抗動脈硬化ホルモンであるアディポネクチンには受容体が存在します(AdipoR1・AdipoR2)。
これらの受容体はAMPキナーゼ(Adenosine MonoPhosphate Kinase)およびPPARγ活性化の代謝作用を“伝達”します。
肥満状態では上記受容体発現レベルの低下を惹き起こしアディポネクチン抵抗性となり血中アディポネクチンの低下と相まってインスリン抵抗性が惹起されます。
PPARγアゴニストはAdipoR1・AdipoR2受容体の発現を増加。
また高活性型・高分子量のアディポネクチンを増加させるPPARγアゴニストとの併用は相乗効果が期待されるそうです。
これらよりこれらアディポネクチン受容体の活性化は肥満の改善が根本的に期待できるのではないか?ということです*1。
インスリン抵抗性を惹起する因子は数多くあれど、改善させるのはアディポネクチンだけらしいです。この点インスリンに似ていますね。

現在この薬は存在しないので、せめてPPARγアゴニストのピオグリタゾン・フェノフィブラート・イルベサルタンを効果的に使用することが抗糖尿病・抗動脈硬化に繋がるのではないでしょうか?

あとやはり重要なのは地味ですが根本的な運動療法です。またメトホルミンの話の時にでも運動療法の話でもしようかと思います。

ところでAMPキナーゼ(Adenosine MonoPhosphate Kinase)は運動すると、ATPが分解されて、AMPが出てくる。そうすると生体はATPを元に戻そうとするので、糖や脂肪を使ってATPを作ろうとする。それを活性化するのがAMPキナーゼです。
(キナーゼはターゲット分子をリン酸化する酵素の総称です)

少々端折りましたが、上記のような研究は非常に大切ですが、まずは運動療法をするのが一番効果的であるとも言えます。
ってことで今日は固定ローラー台40分間。
さあ!筋肉にブドウ糖を取り込もう。薬の力を借りずにね!
※写真は94期:佐賀県・山田庸平選手の三本ローラーもがき

3月4日、日本選手権競輪4日目GDR賞。やー!深谷知広選手乗りましたねー。
番手はヤマコーさんでしょう。この強力メンバーの中で堂々のレースをする期待大です。もちろん我が村上義弘選手にも是非頑張って欲しい。

*1:『アディポネクチンとアディポネクチン受容体』山内敏正・顔脇孝(最新医学・63巻・10号)
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とりあえずガイドラインは守ろう

2011年02月28日 23時57分33秒 | 糖尿・メタボリック・自転車
最近はコレステロール関係の話題で喧しいです。
いろんな人が好き勝手なことを言っている印象すらあります。しかし考えてみれば今さらですがガイドラインというのはスタディーや実績の蓄積の上で成り立っているものです。
それをたとえば製薬会社の陰謀みたいにいう人がいますが、それは違うんじゃないかと思います。
基本的に性善説なのかも知れませんが、やはり目の前にいるハイリスクな方を見て何とか合併症を起こさないようにしたい。二度と心血管イベントを起こさないようにしたいと考えるのが医療に携わる人間だと信じています。
確かに薬剤を多く使ってもらうようなロビィ活動はあるのかも知れませんが、その創薬にかかわる研究者の皆さんは絶対に罹病している人を何とかしたい。疾患に対して対策を取りたいと思っているはず。
なかには根拠のないコホート試験を持ち出してコレステロール値が高い方が長寿なのでスタチンの服用は悪であるとさえ決めつけるような人もいますが、私は問いたい。
以前に心筋梗塞を起こしていて、血糖も高い、non-HDLコレステロールも高い、血圧も高い。そういう方を目の前にして明らかに二次予防の効果が高い(エビデンスが確立している)これらのコントロールを止めろと言えますか?

そういえばこんなことがありました。
『この仕事をしてから15年たつけど、そんな経験したことがない』
え?あなた一人のたった15年間の経験と、数十年にわたる何十万何百万という症例の蓄積は等価値なんですか?わたしは呆れてしまいました。

当然のことながらコレステロールが高く、肥満や喫煙等もなく、いままで何のイベントも起こしたことのない70才の方に『さあコレステロールを下げる薬を飲みましょう!』という一次予防的治療には必ず賛成ではありません。何故なら一次予防に対する効果が確認されていないから。
でも高血圧があって頸動脈にプラークが認められたらどうでしょう?
いままで何もなくてもそれはスタチンの出番かも知れないと考えるのがテーラーメイド治療というもので、多くの当事者は既に実践しているものだと思います。70才でもです。

他に例をひいてみます。
極度な炭水化物制限で血糖を下げる(実際下がります)ことで糖尿病コントロールをしようとする試みをしている方たちがいます。
でもそれはひいては蛋白質の過剰摂取につながり遠からず腎機能障害を引き起こします。で、その頃にはその医療機関には腎障害を起こした方は行かないわけですね。
その後の“尻ぬぐい”を誰かがしているということを知るべきです。
ガイドラインにはどこにも糖質を150g以下にしろとは書いていません。自分の狭い経験からのみ、それが良いと信じて指導しているわけです。もちろん善意からだというのは理解できます。
しかし人の一生は大切です。その方の標準的治療を受ける機会を奪うというリスクを自分が引き受けるだけでは足りません。
自分一人の経験だけから演繹しない。それが科学というものです。
持論で、かけがえのない一人の人生に試すことは許されない。
ガイドラインは絶対ではないが、英知の集積ということを忘れてはならないと思います。

さあ3月1日から日本選手権競輪(ダービー)ですね!果たして村上義弘はいかに!?

■画像上から■
※野菜を食べましょう
※運動しましょう
※考えましょう
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HOMA-Rとスタチン(および自転車のタイヤ交換)

2011年02月11日 21時21分50秒 | 糖尿・メタボリック・自転車
HOMA-R(HomeOstasis Model Assessment insulin Resistance:インスリン抵抗性の評価)は非常に簡便な検査でかつ有名です。一般的にインスリン抵抗性指数と呼ばれます。
ただし空腹時血糖が140mg/dLを越す時には参考程度にしかなりません。
肥満の2型糖尿病の方はHOMA-R値が高いことが多く、またBMIとも比例することはよく経験するところです。
細かい数値やバックグラウンドはここには書きませんが、先日、通常の糖尿病食と運動療法で約2ヶ月(そのうち入院3週間程度)で体重を10kg減らすことが出来た方がおられました。
前後でHOMA-Rを検討すると11.4→1.0と正常化していました。改善することは分かっていたのですがここまで改善することは珍しい。
もともと食事は油もの、蛋白質、間食の多い方で、それを野菜を多く+脂質の少ない蛋白質+米飯の組み合わせ(まあ普通の食品交換表による糖尿病食です)とした上で多くの有酸素運動をこなした結果です。
さてどうしてここまでHOMA-Rが改善したのか?食事と運動による減量だけの成果で片付けてもいいような気がしましたが、はたと思い浮かびました。
もしかしたらスタチンか?
実はこの方、このままではnon-HDLも高値であり余りに心血管イベントリスクが高いので、せめてスタチンだけでも服用しておいて下さい(経口血糖降下剤が必要な程ではない)ということでロスバスタチン2.5mg/dayを服用し続けて頂いてたのです。
一般にスタチンはインスリン抵抗性を悪化させるとされていますが、実際には問題となるほどのことはなく、non-HDLを低下させるメリットの方が遙かに大きいものですがそれにしても。
残念ながら高感度CRPなどは保険で測定することが出来ませんので憶測でしかありませんが、もしかしたら肥満による脂肪の炎症からの悪影響がロスバスタチンによって改善した可能性もあります。
今後の検討が待たれるところですね。

さて2月の連休かつ好天であるとスキー場は大混雑。あえてこの連休は行かないことが多いので、今日はVIGOREにタイヤ交換に行ってきました。
ええスレッドステムの例のMTBです。1.9×26のラーセンTTに文句があるわけではないのですが、本格的に山に入るときはスーパーリジッドに乗りますから、やはりこのバイクは日帰り旅バイクとして使うことが多そうなのでより軽いものがよい。
とはいえ少々の未舗装路は走れて欲しいですから完全なスリックタイヤはちょっと。
でもやっぱり軽快に行きたいのでと、いつもどおり無いものねだりな話をしていたら、VIGOREのH氏が『じゃあこれはどうです?』と出してくれたのが『MAXXIS DETONATOR 1.25×26』。
おお!。。。。街乗り用なので僅かにパターンが付いている。気持ちだけですが、こういう気持ちだけ。が購買欲をそそるのですね。
京都市内を走るのに意外に重要なことは賀茂川の堤防と御所を走れること(笑)
ということで一気に走行抵抗が低くなったバイクを軽快にペタリングしながら上機嫌で帰宅いたしました。
まあ単純なものです。
MAXXIS DETONATOR FOLDABLE 26x1.5 グレーxブラック 26x1.5 3MX-DEF150-GY
クリエーター情報なし
マキシス
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久しぶりのオートバイでVIGORE訪問

2011年02月03日 23時47分58秒 | 糖尿・メタボリック・自転車
久しぶりにオートバイに乗りました。
2010年9月19日の淡路島ツーリングから乗っていなかったので、冬の間に一度はと思いつつスキーシーズン突入および異常な寒さが続き、いつのまにか4ヶ月半もモスボールしたままになっていました。
さすがにセルモーター一発とはいかず、チョークを引いて数回アクセルを煽ってからセルを回すといった古典的方法でエンヂンに火を入れました。
そのままVIGOREまで。
お店の前に黄色いバンが停まっていて、中に入っていくと片岡氏からウィザードの方と紹介されました。
『あれ?どこかで聞いたことのある会社名だなあ』と思っていたら、当ブログの2010年12月14日のエントリーに自転車用レッグウォーマーを紹介していたのでした。
スキーシーズンインまで数回使用しましたが、価格が抑えられているのにとてもよく出来た製品なので次回も購入しようと考えていたところでした。
その発展バージョンがWIZARD DINTEX レッグウォーマーです。
肌触りも良く前面に防風フィルムDINTEX(日本ユニポリマー)を用いているので、自転車のみでなく寒い時期のオートバイツーリングにも良さそうです。ちなみにDINTEXというのはGORETEXのように防水透湿素材のようです。
オススメです。

ウィザード DINTEX レッグウォーマー ブラック/M
クリエーター情報なし
ウィザード
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ストロングスタチンの比較(PATROL試験)

2011年01月12日 00時21分26秒 | 糖尿・メタボリック・自転車
ストロングスタチン3剤(アトルバスタチン・ロスバスタチン・ピタバスタチン)の直接比較試験『PATROL試験』の結果が出ました。

有害事象:ア(18.2%)・ロ(12.0%)・ピ(17.2%)
GPT異常値:ア(24.7%)・ロ(13.4%)・ピ(12.6%)
(※実際使っていてそこまで有害事象はないと思いますが)
HbA1c:すべて正常範囲だがア・ロで有意な上昇
尿酸値:ア・ロで有意な低下
目標達成率:ア(94%)・ロ(89%)・ピ(94%)と総て有効。
対象によって使い分けが必要かも知れないがとにかくさほど差はない。という結果ですね。
漫然とスタチンであればどれでもいいやというのは宜しくないでしょうがもう少し症例数も必要です。
いずれにせよ心血管イベント抑制のためには必須な薬剤ですから簡単に結論は出せません。

(より一層のエビデンスが揃えば)具体的には高尿酸血症を伴い耐糖能低下のない方にはロスバスタチンやアトルバスタチン、耐糖能異常があって尿酸値の正常な方にピタバスタチンというような。
ただLDL低下効果について私の印象はちょっと違って圧倒的にロスバスタチンが強力だと思います。
なので特に二次予防には(LDL100mg/dL未満)ロスバスタチンが有効と思われます。たとえ少々耐糖能に(具体的には糖尿病)異常があってもデメリットを補って余りある効果が期待できると思います。
まだまだ投与前の年齢、性別、スタチンの前投与歴、高血圧、喫煙などに有意差がなくとも他のファクターがあると思いますので『PATROL試験』では不十分かと。
あとやはり一番重要なのはエンドポイントがどうかです。
続報を期待します。

ついでにPATROL試験の解釈に関してはこちらもど~ぞ♪
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年末のご挨拶(インクレチン・スキー・競輪GP)

2010年12月30日 02時48分19秒 | 糖尿・メタボリック・自転車
今年は画期的な年でした。
インクレチン関連薬であるDPP-4阻害剤(経口剤)とGLP-1作動薬(注射)の登場が私たちの分野で驚くべき成果を上げたからです。
おさらいです。
今までのインスリン分泌促進薬(主にSU剤)はKチャネルを常に強制的に閉鎖して、電位依存性Caチャネルを開放。それによりインスリンを放出させていました。
なので血糖が高くとも低くともインスリン分泌を促進し、常にβ細胞を刺激している状態だったわけです。
これにはふたつのデメリットがあります。
※β細胞が常に刺激されるために疲弊すること=将来インスリン注射が必要になる可能性が上昇
※低血糖がおこりやすいこと=低血糖による臓器障害
それに対して上記2剤は、β細胞内でカルシウムチャネルの時点でしか働きかけないので血糖が上昇しない限りインスリンの放出をさせない。
このような『高いときには働き、低いときには働かない』というオンデマンドな薬剤は、実はあらゆる分野で今までなかったのです。
また面白いことにこれらの薬剤は、従来のインスリン分泌剤の効果が落ちている場合(二次無効)に、その低下した効果を取り戻させるようなのです(増幅経路)。
なので経口血糖降下剤を用いてもコントロールが不良の場合、DPP-4阻害剤をオンすることで飛躍的に改善することが多いです。
低血糖に注意しなければなりませんが、米国での報告に比べて明らかに日本人では効果が良いのです。日本人は元々インスリン分泌は少ないが感受性が良いのでそうなるのでしょうね。
いっぽう注射薬のGLP-1作動薬はより一層の福音を肥満の2型糖尿病の方に与えてくれます。
胃排出時間の遅延により食欲を抑制し、結果減量を可能とします。もちろん単剤で低血糖の心配はメカニズム上ありません。
インスリン注射と異なり注射する時間もルーズで構わないし、ある意味夢に一歩近づいた薬です。
現在は導入がやや難しいので糖尿病専門医しか使わないように勧告されています。この間に私たちがエビデンスを蓄積して、近いうち他内科の先生方に安心して使ってもらえるようになると思います。

他にはメトホルミンやピオグリタゾンの効果の見直しなどもありました。なかでも糖尿病予防効果が特筆すべきものです。耐糖能異常程度から使い始めることにより糖尿病への移行を防ぎ、長い目で見れば将来的に医療費も減るでしょう。
高血圧の薬であるARB、特にバルサルタンは『Kyoto Heart Study』によって大幅に心血管イベントの抑制させ、また糖尿病の発症を抑えることも示されました。

他にスタチンの話題もありますが、やはり今年の白眉はインクレチン製剤に尽きます。
今後これにより合併症の大幅な減少が望める可能性が出てきました。

30日は競輪グランプリですね!一億円は誰の手に?
本年おそるべき躍進を遂げた近畿勢に期待しますが強豪揃いで激しいレースになりそうです。
地上波でも放映がありますので、是非ご覧になって競輪競争の面白さを知って頂きたいと思います。
それでは12月30日~1月3日に白馬でお会いしましょう!よいお年を。
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乾癬にアスピリン?(&さよなら、びわ湖競輪)

2010年12月23日 23時12分18秒 | 糖尿・メタボリック・自転車
乾癬って御存知ですか?日本人では比較的稀とされていますが、最近では増えているようです。
私には難しいので(試験レベルで知っている程度)このサイトをご覧下さい。
皮膚科学会なので信頼性は問題なしです。

さて門外漢の私が何故に乾癬?実は乾癬の方は動脈硬化イベントが多く『独立した死亡の危険因子』と発表されたからです*1。
米国の看護師さんを対象にした研究でも糖尿病・高血圧の発症が多いと発表されています*2。
(※引用は基本的に査読あり)
で何故かということなのですが、乾癬は皮膚科的領域に留まらずアテローム性動脈硬化に関連していて、それが血管系へダメージを与えているのではないか?ということです。
機序は。。。すみません分かりません。原因も特定されていないようです。肉食による食事性のものも示唆されていますが内因性の何かがあるのは確かでしょう。
実を言えば慢性関節リウマチも心血管イベントのリスクが高いのです*3。
ただしこれはペーパー(論文)ではなく発表なのですが事実としては間違いなさそうです。
皮膚科医やリウマチ医はそれに留意して内科と連携ととるべきで、それは糖尿病医にも言えることです。
専門性が高くなれば、他の専門にはどうしても疎くなりがちです。
糖尿病は眼科や歯科との連携は相互理解が深まっているので問題はないのですが、皮膚・リウマチとはつい“関係ないもの”と捉えがち。
連携は大切ですね。
なんといっても罹病者一人の総ての分野でジェネラルに捉えることは、これだけ専門性が高いと殆ど不可能といっても差し支えないと思います。
せめて自分のみている疾患の方には、そういう可能性があるのだということは知っておくべきなのです。
表題のアスピリンに関しては心血管イベントに対してのことなので、直接乾癬やリウマチ治療に関するものではありません。

*1:Association of Psoriasis With Coronary Artery, Cerebrovascular, and Peripheral Vascular Diseases and Mortality
*2:Psoriasis and the risk of diabetes and hypertension: a prospective study of US female nurses.
*3:CARRE研究

さて本日は自転車で大津びわ湖競輪に京都から自転車で行ってきました。小関越を使っての往復なのでそこそこエクササイズになります。
使用自転車は『思い出の土曜日号』。
2011年3月に閉鎖されるびわ湖競輪を偲んで4コーナー観客席でM吉師匠と観戦していました。ちょっとやるせないですね。
跡地にはSCが出来るとのこと。大津周辺には大きなSCが多いので採算取れるのかしら?いっそ屋内に33バンクでも作るというユニークな案でも考えればいいのに。


本日はもういっこおまけ。ゲームの話です。
『ニード・フォー・スピード ホット・パースート』。
はいEAから出ている例のバーンアウトパラダイスの別バージョンともいえるものです(NFSシリーズ)。相変わらずのバカっぽさで面白いですよ。
早速Dodge charger SRT8で参戦だっ!
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微妙、ROADMAP試験

2010年12月21日 23時28分51秒 | 糖尿・メタボリック・自転車
ロードマップ試験。
Randomised Olmesartan And Diabetes MicroAlbuminuria Preventionの略。

2型糖尿病の腎症を抑制することは腎不全への進展を予防するために急務であり、多くの大規模試験が行われています。
また尿中微量アルブミンは心血管イベントのリスクファクターと位置づけられており、結果多臓器の保護ともなり、この治療は重要な意味を持ちます。
代表的なスタディは以下のものでしょうか。他にもあると思いますのでご指摘いただければ幸いです。

IRMA-2試験(ARBで早期腎症から顕性腎症への進展を抑制)イルベサルタン
IDNT試験(2型糖尿病・高血圧でARBがCCBより腎保護作用)イルベサルタン
RENAAL試験(2型糖尿病・顕性腎症にARB追加で腎障害進展抑制)ロサルタン
MARVAL(2型糖尿病で微量アルブミン尿を抑制)バルサルタン

で、完全に糖尿病性腎症1期から早期腎症への進展を抑制するかどうかを調べたのがオルメサルタンを使ったROADMAP試験です。
そのリザルトが発表されました。
発症リスクを23%低下させたのは確かですがハザード比0.770(1.0より低い方が良い)でP=0.0104。
大規模試験にしてはP値が低い。P=0.0001は欲しい。
とはいえ抑制はしたのですから意味はある。オルメサルタンはARBの中でも降圧作用の強い方なので、使い道はあります。
でも、、、何となく微妙なんですよねえ。。。
数千人以上が参加する大規模試験では少しの差も有意となるのでP<0.05以下程度で満足できないのは欲深すぎるでしょうか?(もちろん0.05でも0.0001でも有意差ありなんですけど)

閑話休題。最近強引に話を変えているなあ(^_^;)
上記のように薬剤療法もいいのですが、糖尿病にしろ骨粗鬆症にしろ食生活(もちろん大切です)だけではないような期がします。本日の『本当は怖いたけしの家庭医学』を観ての感想です。
もうちょっと運動に目を向けましょうよ。と強引に自転車の話に持って行きます(笑)。
スポーツは兎も角(スポーツは健康維持には強すぎる)適度な運動は必ずこれらを予防します。
そのために自転車を乗りませんか?って話です。
現在私は休日のややきつめのMTBや踏切(ピスト)、ロードバイクを走らせて時間のない平日は固定ローラーで平均40分程度の運動をしています。
歩くことや体操もいいのですがちょっとした旅気分が味わえるので飽きることがありません。
入門は少々お金がかかりますが(15万円~20万円程度)、その後はさほどかかりません。これプラス心拍数計であなたの心血管イベントの抑制を!
交通事故には気をつけて下さいね。
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思い出の土曜日号とCCB(カルシウムチャネル拮抗剤)

2010年12月19日 23時53分11秒 | 糖尿・メタボリック・自転車
この黄色いMTBが先日、元D大学教授が乗っておられてサイクリストとして現役を退かれるため譲って頂いたものをレストアしたものです。昨日進水式(hiro師匠と出町まで走るという光栄なもの)し、本日はmia嬢を含む5人で近所の山に遊びに行きました。
フレームは1992年~1995年くらいのものです。
スレッドステム・リッチーフロントホーク(フォーク)をベースに現代のパーツで揃えてみました。
コンポーネント:SHIMANO社製XT(3×10speed)
サドル:セライタリアのトロイ・リー
シートポスト:トムソンエリート
タイヤ:ラーセンTT(1.95)と定番で。タイヤは本当はKENDA:KOZMIK LITE 2の26×1.75が良かったのですけど現在欠品。
問題のカンチブレーキはTESTACH(てっちゃん)にしました。あとは三ヶ島製作所製ペタル(ペダル)とトゥクリップ。
※敢えてパーツを懐かしい書き方をしましたが、三ヶ島製作所のホームページには『自転車ペタル』と明記してあります。いいですね♪
とは言え、私は遅れてきた自転車乗りなので懐古的というよりも、業界的な言葉の響きが面白くて書いているだけなのですけどね。
走り味は実に軽快です。押し上げも軽量故楽です。
しかしながらやはりそこはカンチブレーキ。油圧ディスクやVブレーキに馴れた身には急な下りが恐ろしい。
ふだん乗っているXTR油圧ディスクの1/10も効かないんじゃないかと思えます。
実際下りで、前を走る油圧ディスクXTのmia嬢にハウス、、、と言うより追突して転倒させてしまいました。ごめんなさい!実際停まれると思ったのですが。
でもやはりこの自転車にはカンチでしょう。いずれ長いブレーキレバーにでも交換してこのまま乗ります。


ところで山頂でのひとこま。EMPATHY さん・MEGAさん・UKPDSさん・わたし(嘘つきました。実はNKさん・UZさん・NJさんですが。6-4-1-5でもいいですw)で作った人文字。
左から佐・藤・友・和と読みます。すみません、マニアックすぎました。


本日の参加者は全員VIGORE。クロモリもアルミもいいですね。

話は変わりますが、今や高血圧薬のファーストチョイスはARBで結論が出たように思います。日本人を対象とした『Jikei Heart Study』以来注意深く見守ってきましたが世界的にも本邦的にも、ほぼ結論は出たように感じます。最近では『Kyoto Heart Study』とかですね。
私的にはバルサルタンに限らず、イルベサルタン、オルメサルタン、ロサルタン、テルミサルタン、カンデサルタンのどれでも血管内皮細胞保護の観点からみて問題なしと思います。
あとは降圧作用・心保護作用・腎保護作用・尿酸低下作用・糖尿病発症予防作用・心房細動発症予防作用などを吟味し目的別に選択すれば良いと思います。
ということでまずは原則的にARBから開始し、降圧不十分の時はどうするかというのが問題になります。
アリスキレン(直接レニン阻害剤)やARBと利尿剤合剤等は非常に良いチョイスと思いますがまだEBMが不十分な面もあり、多くの大規模試験で実績を持つカルシウムチャンネル拮抗剤(CCB)を上乗せするのが現状での標準的治療と思えます。
そうすると今度はどのタイプのCCBを選べばいいのか?
近年は降圧効果だけではなく、臓器保護効果の優れたものが選ばれる傾向があります(付加的利点)。CCBにはそれぞれ主にL型、L/N型、T型Caチャネルを遮断するタイプがあり、ここ数年で発表されたスタディを吟味致しますと、どうやらシルニジピンに代表されるN型、ベニジピンに代表されるT型が優れているようです。
もちろんL型代表のアムロジピンやニフェジピンが悪いというわけではなく、安定した降圧作用は非常に使いやすいことは確かです(証拠にARBとの合剤ではアムロジピンベースが多い。しかしこれは既にアムロジピンが多く使われているためという理由も大きいのではないでしょうか)。
ただ、どうしても強力に降圧しなければならない時を除けばそちらを使わなければならない理由が今はないのではないでしょうか。今後の検討が待たれるところです。
臓器保護の対象がどうしても自分の専門分野に目を向けがちなので、循環器や腎臓専門医のかたにも是非お話をうかがいディスカッションさせて頂きたいものです。
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専門医にかからないと病気の予後に格差が

2010年12月16日 23時55分18秒 | 糖尿・メタボリック・自転車
糖尿病は全身の疾患であり、高血糖を放置しますと細小血管障害や大血管障害のリスクが高まります。
それぞれが動脈硬化をおこすと細小血管障害では網膜症・腎症・神経障害などになり、大血管障害では狭心症・心筋梗塞・脳卒中などが高頻度に引き起こされます。
しかしながら血糖コントロール、及びよく合併する高脂血症や高血圧を上手にコントロールすることにより、それらは防ぐことが可能です。
特に近年、新しい糖尿病治療薬が出て、おそらくこれらにより将来は日本人の糖尿病合併症は大幅に減るのではないかと予想されています。
また降圧剤、高脂血症剤も副作用が少なく動脈硬化を防ぐものが次々と開発されています。
これら薬剤の使い分けは当然のことですが、ややテクニカルであり専門知識と経験が必要です。
現在の医療では各専門科ごとに非常に厳密な治療法が選択され、その標準的治療を受ける受けないで受診される方に予後の格差が生じてしまいます。
特に糖尿病・高脂血症・高血圧など血管系の疾患は治療を誤ると、それが全身を駆けめぐる動脈の問題であるので、のちに取り返しのつかない不可逆性の動脈硬化となります。

◎糖尿病の薬剤は、その方が肥満であるか、合併症はどうか、他の合併症はないか、インスリン分泌能は保たれているか、インスリン抵抗性はないか、罹病歴はどうかなどなど無数の要素から選択、または組み合わせて使われます。
肥満でインスリンのたくさん出ている方にインスリン分泌促進剤をファーストチョイスで使うのは理に適いません。メトホルミンやピオグリタゾンのメカニズムを理解すればそれがファーストチョイスになりうる可能性が高いであるとかそういうことです。
最近注目を浴びているDPP-4阻害剤やGLP-1作動薬も使い方次第では効果がないことがあります。
そのあたりのノウハウが重要になります。

◎血圧の薬の中でARB(アンギオテンシン2受容体拮抗剤)という有用な薬があります。大別してARBは6種類に分けられますが、それぞれ微妙に作用機序や効果が異なり、それらは大規模試験でエビデンス(科学的根拠)に基づいて選択されるべきです。
降圧が不十分な場合はDRI(直接レニン阻害剤)を使うのかCCB(カルシウム拮抗剤)を使うのかというのも重要な問題です。
ただただ適当に高血圧の薬を重ねれば良いというわけではりません。

◎高脂血症の薬剤は、どのタイプの高脂血症であるのか、合併症によってどれくらい下げるべきなのか、どのメカニズムの薬を使えばベストなのか等の要素から選択されます。
脂肪肝、特に非アルコール性脂肪肝炎(NASH)などを合併しているときは代表的なスタチンを使うのではなくてフェノフィブラートを使うとか細かい調整が必要になります。

たとえば心筋梗塞でPCI(冠動脈カテーテルインターベンション)を受けて改善した方でも、すでに動脈硬化が進んでいるので再発性が高く二次予防(二度目の心筋梗塞を起こさない)のために厳密なコントロールが必要となります。
それならば一次予防(心筋梗塞や脳卒中にならない)に力を入れて、まずは原因になる動脈硬化を起こさないことが肝要です。ひいては将来の医療費の抑制にも繋がります。
考えてみて下さい。一度心筋梗塞や脳卒中(心血管イベントといいます)を起こしたら運動の制限など人生の楽しみのひとつを(それが総てとは言いませんが)犠牲にしなくてはならない可能性が高くなります。
予防医学と口うるさく言われているのはそういうことです。
普段から適度な食事や運動を心がけ、必要とあれば目的通りの薬剤を服用して心血管イベントを抑制する。
人生はいつだってやり直すことが出来ますが、動脈硬化は取り返すことが困難なことが多いのも事実です。
ほんの少し気をつけてもらう。薬を飲むなら最低限のものを効果的に使い、糖尿病性合併症や心血管イベントを起こさないようにする。それが専門医の目的です。

糖尿病と分かった場合、一度は短期間の入院が望ましいですが、時間的に厳しい場合でも諦めないで下さい。
外来においても入院と同様のコントロールを得ることは可能ですし、実際働きながら学んでいただき、良好なコントロールを得ている方は大変多くいらっしゃいます。
経験的に長期の治療の中断こそが一番のリスクです。極端なことをいえば(望ましいことではありませんが)薬だけを服用して、放置したときに比べて一定期間HbA1cを1%低下させているだけでも動脈硬化の差は明らかです。
透析導入(残念ながら、いまだに透析されるかたの原因疾患の一位は糖尿病です)される方の多くは数年間治療を放置しておられ、その後血糖コントロールを改善しても腎不全になってしまいがちです。
進んだ糖尿病性腎症でも、ある程度は進行を食い止めたり改善させることも可能な時代になりつつあります。どの時点でも諦めるべきではありません。しかしそれはやはりストレスのかかることです。
食事制限は糖尿病食のそれよりも厳格になり、服用する薬も増えて時間的にもコスト的にも厳しくなりがちです。

日本糖尿病学会では、現在『DREAMS』というプランを実行中です。
Diagnosis and Care(早期診断早・期治療体制の構築)
Research to Cure(研究推進・人材育成)
Evidence for Optimum Care(エビデンス構築・普及)
Alliance for Diabetes(糖尿病国際連携)
Mentoring Program for Prevention(糖尿病予防)
Stop the DM(糖尿病抑制)
それぞれの頭文字を取って『DREAMS』です。ちょっと無理にDREAMSにした感じがありますね(笑)
(覚えやすいように大規模試験などでよく使われる手法です)
でも日本糖尿病学会(JDS)のオピニオンリーダーの方々が、糖尿病による不幸を取り除こうと真摯に考えて作り出したプランです。
最後のStop the DMは米国糖尿病協会(ADA)のSTOP! DIABETESキャンペーンと同じです。

■大切なポイント■
*いつでも諦めないで下さい。以前は不可能と思われていたことも時代とともに可能になっていることが多々あります。
*ウェブ上の情報だけ見て恐怖心を高めないで下さい。まずは専門医を訪れてみて下さい。もちろん基幹病院の糖尿病外来でも構いません。百聞は一見にしかずというのはいつだって真実です。ああなんだ、、、そんなに難しいことじゃないんだと思われる方がほとんどです。
*上記とよく似たことですがウェブ上の耳あたりの良い治療法や特殊な治療にぐらっと来ないで下さい。それは標準的治療を受ける機会を失うことになり貴重な期間を失います。
*とにかく気になることは話してみて下さい。思い違いは誰にでもあることです。こんなこと聞いていいのだろうか?なんて気にしないことです。
*一歩踏み出すこころがあれば、道は開けます。あなたに少しの勇気を!

上の写真は何でしょう?はい勿論自転車用ライトです。デンマークの会社のもので遊び心満載です。
もっとも本来は子供向けで防水機能もなさそうですが、いいですねえ~。デザインはシャークです。価格は2,100円。
現地では10オイロ程度の安物かも知れませんけど楽しければいいのです。


上のライトは藤井大丸で買いました。Gold Sprintさん主催の自転車系イベントです。向日町競輪のポスターが嬉しい。
これからも要注目!
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