silly ski squadronスキー雑記

バカなスキー集団。スキーならなんでもやります京都方面本部。
突撃我ニ続ケ!!

SGLT2阻害薬の長期投薬制限解除

2015年05月31日 01時31分16秒 | スキー・自転車・糖尿・メタボリック
(※写真はプライバシー保護のため架空のデータ表です)

SGLT2阻害薬の勉強会や講演会が多くなって参りました。
6月からはイプラグリフロジン(スーグラ)に加えて、トホグリフロジン(アプルウェイ・デベルザ)、ルセオグリフロジン(ルセフィ)、ダパグリフロジン(フォシーガ)が長期投薬解禁になるのでそのせいもあるでしょう。
結局、第三次SGLT2阻害薬の適正使用に関するRecommendationは糖尿病学会で出なかったわけで、これには少々疑問を感じますが、いま現在好調に服用されている方にとっては面倒が減るというものです。あとたぶんカナグリフロジン(カナグル)がこの10月、エンパグリフロジン(ジャディアンス)が来年2016年3月に長期解禁ですね。
DPP-4阻害薬の時はシタグリプチン、ビルダグリプチン、アログリプチン。。。と比較的発売の間隔が空いていたので一般名も自然と覚えていました。
ところがSGLT2阻害薬は短期間に多くの種類が出たもので、当初はこんなややこしい名前全部覚えられないよ~と思いました。
とはいえ講演会や座談会などでは一般名で言わなければいけないことが多く、最初は難渋気味でしたがベースになっているフロリジンが頭に入っていればなんとな~く覚えちゃうですねこれが。

ま、そんなことはどうでも良いのです。問題はこういった講演会の内容が本当に自分の経験に基づいており、尚且つイメージだけではないエビデンスを伴っているかどうかです。要するに科学的=根本的に哲学的な「鵜呑みにせず、いったんカッコに入れて再検討する」プロセスを辿ったデータを基にしているかどうかです。
幸い、一緒にやらせて頂いている殆どの先生方のデータは緻密に手間をかけて診られているので大変勉強になることが多いのですが、中には自分の印象だけで語られる先生がおられるのも確かです。
これは実は大変危険なことで、印象でそう思っても実際にデータをチェックすると意外な事実が分かったりします。地道なデータ蓄積こそが新しい知見を産み出しますので、演者はそこを省いて「~な気がします」的な発言は極力避けるべきでしょう。
あとその場にいらっしゃるオエライさんのことは余り気にしないことです。本当にそうらしいということであれば、少々煙たがられても発言すべきです。オエライさんの意向を気にしながら発言することは医療に対して真摯に向き合っていないということに他なりません。
教授クラスともなれば、逆に変わった意見があっても正しいプロセスを経たエビデンスや考えであれば、どんな年下の者の発言でも興味を持って聴かれますが、HotHide先生が仰るように、7~8合目あたりの中途半端お山の大将クラス(笑)が一番困る。自分の意見と異なったエビデンスを目の前にしても謙虚にデータを見ることが出来なくなっているタイプの医師のことです。
なので講演会を聴く機会があれば、そういうところに着目するのも一興です。
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Apple watch for Diabetes Mellitus(特にSGLT2阻害薬)

2015年05月30日 01時25分49秒 | スキー・自転車・糖尿・メタボリック
手元にApple watchが届いて2週間になりました。そろそろファーストインプレッションを。
(上記のスクリーンショットはワークアウト時のもの)
まず言えることはユーザーがこの“時計”に対して何を必要としているかの違いによって相当評価が分かれるだろうなということです。
電話・メールの送受信・スケジュール管理などがメインであれば評価は高くないかも知れません。
しかしながらワタシのように「心拍数を反映するウェラブル・デバイス」を心待ちにしていた人間にはとてつもなく大きな福音ではないかと思います。
確かに今までにも、チェストストラップ不要な幾つかのリアルタイム時計型心拍数計(立ち止まらなくとも連続測定出来る)はありましたが、スマートフォンのOSとの親和性や方向性を考えますと現在のところベストな存在ではないでしょうか。防水も生活防水と控えめですが、実はIPX7等級なので普通にシャワークライミングに使えるでしょう。
なおApple watchの反射式・光電式容積脈波記録法(PPG:photoplethysmography)は医療現場でもよく使われています。よくこの大きさの中に押し込みましたね。
近いうちにSMBG(self monitoring of blood glucose:自己血糖測定器)アプリも使用できそうですし(アークレイ社)、米国ではCGM(Continuous Glucose Monitoring:血糖持続測定)の母艦にiPhoneを使用しApple watchで血糖を確認すると言った使い方が始まりそうです。こっちはDEXCOM社ですね。インスリンポンプ使用時にも期待できそうですね。
職業柄iOS8になってヘルスケアが出来た時には大きな期待を寄せていましたし、現在でも診療の際に運動療法チェックの補助によく使っています。
メディカルIDという考えもなるほどねと思いました。インスリンなどを使用しておられ、iPhone5以降の方にはメディカルIDに記入を勧めています。
Apple watchの消費エネルギーの考え方はなかなか興味深く、良く考えられていると思います。
アクティビティアプリに関しては3つに分かれています。ただこの分類の基準が明記していないので是非あれば教えて欲しいものです。AppleのWebページより推察すると

ムーブ(赤リング):体を動かすことにより消費される
エクササイズ(緑リング):早歩き以上の運動強度
スタンド(青リング):少なくとも 1 分間連続で立っていた時間

となっていますので、おおよそ以下のように考えてもいいかと思います。

ムーブ:約3.0Mets前後
エクササイズ:4.0Mets程度以上
スタンド:2.0Mets
(但し、スタンドは運動強度というより血行促進などの側面が強いと思います)



あと安静時消費カロリーという項目ですが、これは基礎代謝とは異なりますね。
ワタシの基礎代謝はBIA法で1,400kcal前後です。
なぜ1778kcalなのか?という根拠ですが、おそらく年齢、身長、体重に加え、前週の心拍数や歩行数などのパラメーターも加わっているのではないかと思われます。週毎に少しずつ変わります。
面白いことに、この数値は糖尿病食事療法でカロリーを算出する際の式である標準体重×30(減量したいときは×25、動きの強い仕事などのときは×35)にほぼ相当します。
なので糖尿病患者さんの運動療法を含む消費カロリーを把握したい場合にも、Apple watchは極めて正確な数値を弾き出してくれるでしょう。
SGLT2阻害薬は消費エネルギーと摂取エネルギーを把握すれば、簡単にどれくらいの期間で何kg減量できるか計算の出来る薬ですので、あとは写真法などを用いて1日の食事チェック(摂取エネルギー量)をすれば、効果が出るためにはどういうことを患者さんに気をつけて貰えば良いかが一目で分かります。
細かい注文もありますが「今我々が手に入れることのできるウェポンを使って最良のオーダーメイド糖尿病治療を」というものに貢献するものではないでしょうか。
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第58回日本糖尿病学会年次学術集会(下関)

2015年05月24日 00時39分48秒 | スキー・自転車・糖尿・メタボリック
今回は2015年5月21日(金)にウチの栄養部からオーラル一題、もう一題ワタシのオーラルが22日(土)と日程がばらけた上、交通や宿泊が不便な場所だったので20日(木)から現地に向かいました。
仕方ないっちゃあ仕方ないんですが、3日間の休診は痛いです(+_+)
ワタシのお題は以下の通り、2014年秋にあった第51回糖尿病学会近畿地方会と例の論文*1の続報ですね。
(あ、発表内に参考文献として出して頂いた先生、有難うございました)
“イプラグリフロジン(Ipragliflozin)の効果とサルコペニアの検討続報”



でもま、今回はSGLT2阻害薬が出てからはじめての糖尿病学会総会ですから、他の方のデータを見るのも楽しみでした。ウチでは上記のような結果でしたが他所の施設様では異なっていたり、そういう差が何によって生まれるのか?等と考えたり質問したりするのはとても興味深く勉強になりました。
InBody、デュアルスキャン、DEXAとアプローチいろいろあって楽しかったです。
(服薬してるかばかりに拘ってる変な座長もいましたけどw。自分の役目お分かりですか?)
ややこしいことはせず、まずみんなでデータを出し合って、この新しい薬の使い所や注意点を見付け出し合うのが第一なんじゃないでしょうか。
効果がなければそれはそれでいいので、それはどういうタイプなのか?ということを考えるのが重要なことで、何も恥ずべきことではないと思います。
会場で質問させて頂いた先生方、本当に有難うございました。勉強になりました。
もっと時間があって気楽にディスカッションの出来る場所もあっていいかなあと思いました。
“SGLT2阻害薬ディスカッションフリースペース”みたいな。無理か(笑)。


ところで時間があったので、競輪発祥の地である(宿泊は小倉でした)メディアドームにも参戦してきました(笑)。
永井清史選手、いい感じの抑え先行だと思ったのですがもう少し残って欲しかったです~。ってああっ!S級予選は3位残りじゃなかったんだー(要するに外しましたorz)。


使用開始から一週間経って学会でも結構役立ったApple watch。これは相当運動療法の定量化等に役立ちそうですぞ。先日(2015年5月16日)の京都南部糖尿病カンファランスで講師控室で西村理明先生(慈恵医大)ともIT系の話で盛り上がりましたが、今後はやはりこういうウェラブルデバイスを糖尿病療養指導に使わない手はないです。

*1:『イプラグロフロジン(SGLT2阻害薬)の臨床的効果とBIA法による体成分変化の検討』
“Study of Clinical Effects of Ipragliflozin(SGLT2 Inhibitor) and Body Composition Changes byBIA(Bioelectrical Impedance Analysis)”
Prog.Med. 34:2229-2235,2014
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ハイク&バイク

2015年05月17日 23時43分17秒 | スキーオフトレ
山が楽しい季節になりました。人の多い曜日やコースはハイク。
(実は石鳥居はじめてだったんですよねー)

久々の古い方の本来の雲母坂。

人のいない時間帯やコースはバイク。


でいいんじゃないでしょうか?
最近はトレイルランの方もいて楽しみ方いろいろですね。
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GWモーグルキャンプ2015

2015年05月06日 23時15分03秒 | スキーテクニック編
今年もシーズン最後のモーグルキャンプは白馬五竜。
Master Onion KGB mogul キャンプ in 白馬(2015GW)は勿論、さのさかフリースタイルスキースクールの祓川貴広コーチ&有坂拓三コーチ!
今シーズンもお世話になりました。
スランプ(と言うにはレベルが低すぎますが)怪我から始まって悩み多きシーズンでした。逆に言えば初心に帰って練習できたように思います。
モーグルの面白さを再確認出来たキャンプでした。


この斜面、実は苦手(笑)
だからこそキャンプやって頂いているというのもありましょうか。
相変わらず祓川先生の滑りは低速でも高速でも誤魔化しがなくキレてます。う~ん!


あら、加藤大輔コーチ?
じゃなくて大会ゲストに来られていたようです。そういえば、その翌日に藤木豪心選手も祓川先生、有坂先生と挨拶されていました。腕前もキャラクターもナイスご師弟ですね!
コーチ陣、参加された皆さまにも感謝感謝!
また来シーズンお会いしましょう~♪
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