以前、ブログに書いたのですが、
最近のプロレスは危険な大技が多過ぎて事故が多い。
危険技はやらない様にしないとダメだ、みたいな事を書いたのですが、
先日、その懸念が再び起きてしまいました。
大谷晋二郎選手(49歳)が頸椎損傷により、全身が動けなくなってしまいました。
例えば、これが野球だったら、1970年に田淵幸一が頭部にボールを受け、
全治3か月の重傷を負った事があります。
これがきっかけになったのか、ヘルメットをかぶる様になりました。
外野フライを取ろうと観客席とのコンクリートに激突して負傷した選手もいました。
それ以後、コンクリートは緩衝剤としてマットで覆われる様になりました。
他のスポーツは色々手を尽くして選手の安全の為の努力をしています。
しかし、それらのスポーツとは比較にならないほど、プロレスは危険なのです。
ですが、根本的な解決はほとんど行われていないと思います。
その危険性を一身に受けて選手たちは毎日試合をしているのです。
これは絶対に改善しなければ、これからも悲劇は起こるでしょう。
1997年、女子プロの試合中に、プラム麻里子が29歳で命を落としました。
2001年、32歳のハヤブサは自身が仕掛けようとした技が、
足が滑って思わぬ体勢で後頭部をマットに強打して動けなくなりました。
彼はリング上を華麗に舞う、空中殺法で多くのファンを魅了したのですが、
それはもう二度と見られなくなってしまいました。
必死のリハビリで他人にすがって多少は歩ける様になりましたが、
レスラー生命の復帰はならず、47歳でくも膜下出血で急死してしまいました。
2009年には、あの三沢光晴が46歳でやはり動けなくなり、
そのまま数時間後に息を引き取りました。
2017年には巨体を誇った高山善廣(51歳)は、
やはり足が滑って自分の体重を首で受ける体勢になって頸椎損傷。
直後は医師から再起不能と断言されましたが、
現在もリハビリをしながら頑張っています。
そして、今回の大谷晋二郎の事故。
これらの事故は試合相手の選手にも大きな精神的打撃を与えます。
他人の人生を葬ってしまった責任感から自殺を考えたり、選手を辞めようかと考えたり。
そのショックは人間として計り知れないものがあります。
プロレスは他のスポーツとは比較にならない危険性があります。
しかし、プロレスというだけでバカにする様な人も多く存在します。
彼等レスラーがその危険性を承知でレスラーであり続けるという事は、
如何にプロレスが好きな(プロレス馬鹿)かという事でもあります。
ただ野球やサッカー等の団体競技に比べ、
完全な個人競技である事が、彼等に何かが起こった時に、
何もそれに対処できるルールを持っていないのが、実に不幸です。
この事は本当に改善しなければなりません。
再び、一生を寝たきりで生きる様な事故が起こった時に、
全員が団結して取り組んでいかないと、選手が可哀想だし、
私達プロレスファンもやりきれないのです。
心を痛めるばかりの最近です。
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