久留百合子の生活者視点

仕事、旅行、日常のちょっとしたことから得た情報、生活者として感じたことなどを綴ってみます。

人間やっぱりポジティブがいい?

2007-12-06 11:20:46 | Weblog
 最近、朝、西鉄電車を待っている時、このようなアナウンスを聞く時があります。「間もなく福岡行き電車がまいります。お降りの方がすんでから順序良くお乗りください。いつも整列乗車ありがとうございます」
 また、公共のトイレに多いようですが、個室の壁にこのような張り紙を見ることがあります。「トイレをいつもきれいに使っていただいてありがとうございます」
 このふたつに共通するのは、「○○をしてはダメ」「○○をしてください」という言い方ではなく、「○○してくれてありがとう」という言い回しです。トイレで見た時にいつも不思議なのですが、素直に「あ、きれいに使わなくては」と思うんですよね。電車のアナウンスも朝から、「○○してください」と言われるより、「○○してくださいましてありがとうございます」という言い方をされる方が気持ちいいですよね。

 前の二つと同じにはできないかもしれませんが、昨日の我が家の朝刊の一面の見出し「日本学力低下止まらず」がとても気になりました。経済協力開発機構が57カ国の高校1年生に学習到達度調査を行った結果、日本は「読解力」「数学的リテラシー(応用力)」「科学的リテラシー」がどんどん順位を下げていっていることを言っているのです。
 確かに、結果を見ると事実です。先ほどの3つの順位は、2000年に8位、1位、2位だったのが、今回15位、10位、6位という結果でした。
 また先日の全国学力テストの結果も活用力が低いという分析がされていましたので、やっぱりという感じはしますが、それにしても新聞の書き方、特に見出しの表現がひっかかるのです。何だかこの見出しを見ると、がっかりしませんか。私だったらもう少し前向きに「望まれる・・・」という書き方をしますね。
 順位が出ている57カ国、国情も教育の歴史も社会背景も条件はいろいろですよね。その中での調査で、それも順位だけを捕らえた見出しというもはどんなものでしょうか。新聞社はよく、読者が望んでいるからとか、新聞社も企業ですから売れる見出しを考えるのでしょうが、本当に読者はこのような見出しを望んでいるのでしょうか。
 
 今回だけではなく、新聞の見出しを見た後中身を読んで、このような見出しでいいのかと思うことがあります。読者はどうしても見出しによって記事の内容をイメージし、そのイメージにかなり支配されますよね。いくら記事に真実が書かれていても先に入ってきたイメージの影響は大きいと思います。
 どちらかというと、新聞は悪く捕らえた表現が多いような気がするのは私だけでしょうか。世の中事件が多いのも事実ですが、見出しを見て暗い気持ちになることが多くありませんか。

 私が楽天的な性格だからかもしれませんが、同じことを言う時には、表現はポジティブな言い方の方が、気持ちが次に進める気がします。人に注意を促す時、協力を求める時、また影響力の大きい場合の表現などは、明るく前向きな方がいいと思うのですが、皆さんはどう思いますか。