花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

波乱万丈物語

2024年01月02日 | 研究
現在冬休み中のFLORA。活動がないので
古い写真をいくつか紹介します。撮影されたのはおそらく2011年3月。
東日本大震災から2週間も経っていない第2体育館です。
この日は校内代表を決めるプロジェクト発表会の前日。
発表練習をしているのは園芸科学科の2代目TEAM FLORA PHOTONICSの女子たち4人です。
彼女たちは3名が農業クラブの役員、1名は生徒会長を務め、とても積極的でした。
当時は大会前日にリハーサルと称した各チームの練習時間が設けられていて
どの班も県大会出場を目指して遅くまで残って練習していました。
お互いライバルですが、みんなで練習に励む姿はまさにチーム名農。楽しい時間でした。
さて農業クラブでは研究内容から3つのカテゴリーに分類します。
つまり各研究班はどのカテゴリーに該当するか確認してエントリーするのです。
しかし一人一研究のFLORAは多様な研究をしているため3つのカテゴリー全部にエントリー。
理由は簡単。農ク役員を務めるメンバーたちは、何としても県大会に出場したかったのです。
ところがびっくりする事態が発生。今まで日本一を何度も受賞してきた彼女たちですが
どうしたことか全カテゴリーで2位。なんと県大会出場を逃してしまうのです。
これにはショックを隠せないメンバー。しばらく落ち込んでいました。
農クで忙しくなるはずの4月から6月が暇になってしまったメンバーが立ち上がったのが
東日本大震災で津波被害を受けたサクラソウの救出とマイクロバブルによる除塩活動。
農クに向けるはずだった情熱を、この2つのビッグイベントに後輩とともに挑んでいきます。
そしてその努力が実り、翌年は後輩たちが
ストックホルムの水の国際大会に出場することになります。
まさにシナリオのないドラマ。事実は小説よりもドラマティックに展開していくものです。
名農は今年創立80周年。FLORAは結成16年目、環境班としては11年目になります。
今年のメンバーはどんなFLORA劇場を見せてくれるか楽しみです。
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Project Method

2024年01月02日 | 環境システム科
20世紀初頭、アメリカの教育学者キルパトリックが提唱した学習法がプロジェクトメソッド
生徒たちが自ら計画を立て、生活の中にある問題を解決する実践活動です。
農業クラブはアメリカ生まれの学習形態。プロジェジェクト学習を中心に据えています。
大切なのは行ったらまとめて評価すること。どこに問題があるのかをチェックし
次の活動につなげていきます。そのまとめ、評価に当たる部分が発表やディスカッション。
まさに先日のポスターセッションや今取り組んでいるレポート作りなどが該当します。
この日のポスターセッションには岩手県から高校生や先生方、保護者が視察に来校。
また青森県の教育委員会も視察に見えていました。
岩手県の先生からはFLORAの活動の秘訣をいろいろと質問されました。
しかしよく考えると、質問への回答は数々あるFLORAの流儀の説明。
モチベーションを上げるために、いかに試行錯誤しているかをお話ししました。
今年で活動16年。その間に試行錯誤で生まれた流儀は教育研究でもあります。
かつてFLORAの活動紹介の依頼で宮城の農業高校に招かれた時があります。
その時もお話ししましたが、FLORAが生み出したスタイルは万能ではありません。
その学校や指導者が楽しめて、しっくりする流儀を作り出すのが大切です。
FLORAの数々の教育実験が、そのたたき台になっていただければ嬉しく思います。
さて現在、年末年始休業のため閉鎖されている名農。校舎どころか施錠されて
キャンパス内にも入られません。
きっと郵便局には年末年始の郵便物が盛り上がっているはずです。
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