花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

農学栄えて農業滅ぶ!

2016年05月08日 | 学校
なぜ農業鑑定に実物が登場しなくなったのでしょうか。
理由はいくつかあります。
大きな理由としてあげられるのは出題範囲の変更。
写真の問題をご覧下さい。
GDPやGNPなどに関する知識を問うているのです。
今年から農業経営で学ぶ知識が範囲に入ってきたため
まるで考査問題のような問題となったのです。
昔は、このように実物を見ないで解けるような問題を作ったら
先輩の先生方から厳しく注意されたものです!
しかし今はこのような問題にならざるを得なくなりました。
もうひとつは最近の情報化です。
インターネットで写真をすぐに見つけられる今の時代。
すぐ印刷してしまえば問題ができてしまいます。
実物を並べる手間が省けるので
ついついこのような2次元の問題になってしまうのです。
かつて農業鑑定は「実物鑑定」と呼ばれ
農業高校ならではの大変教育効果の高い学習法でした。
IT化の利便性は認めますが、
「農学栄えて農業滅ぶ」という言葉もあるとおり
農業の実学的な学習スタイルが失われて行くのには疑問を感じます。
もう一度原点に戻り、なぜ農業鑑定という学習法が誕生したのか
本質を考えるとどのような指導をすればよいのかおのずと答えは出てくるはず。
時は21世紀ですが農業は知識だけ進められるほど簡単なものではありません。
実物を並べられる問題は、面倒でもなるべく実物を並べる。
農業が盛んな青森県だけでもこんな姿勢で子どもたちを育てたいものです!
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農業鑑定に異変

2016年05月08日 | 学校
先日、今年最初の農業鑑定が開催されました。
この写真を見ると、最近卒業された先輩方は
何か違和感を3つ感じるのではないでしょうか。
ひとつ目はコースが体育館のステージ側から
体育教官室へと設定されていること!
今までと90度変わり、各コースとも一列で済むようになりました。
ふたつ目はコースが4つあること。
昨年までは生物生産科は農業コース、園芸科学科は園芸コース、
そして環境システム科は農業機械コースに出場していました。
ところが今年から農業機械コースが全国大会からなくなったのです。
おそらく農業機械を専門に学ぶ学科が減少したのが理由だと思われます。
そこで困った環境システム科は農業コースと
学科オリジナルの設備コースの2つを設け、
2~3年生に選択してもらうことにしました!
このように環境システム科が2コースとなったため
学校全体で4コースの問題が展示されたのです。
みっつ目は実物展示の少なさ。
イスの上を見ても実物がかぞえるぐらいしかありません。
かつての卒業生の話を聞くと、もっとも役立ったのは農業鑑定。
卒業しても植物や物の名前がわかると話していましたが
実物で覚えない今のやり方ではそれも難しくなってきました。
どうしてこのようになったのでしょう?
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