酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

小沢発言は傾聴に値する

2009-02-27 05:43:31 | Weblog
 民主党の小沢一郎代表の発言が波紋を広げているらしい。といっても、民主党内の亀裂や野党の足並みの乱れを誘おうという、自民党の悲しい悪あがきに過ぎないのだが…。

 《民主党の小沢一郎代表は24日、在日米軍再編に関連し「米国もこの時代に前線に部隊を置いておく意味はあまりない。軍事戦略的に米国の極東におけるプレゼンス(存在)は第7艦隊で十分だ」と述べ、将来的に日本に駐留する米軍は海軍関係だけで十分との認識を明らかにした。

 同時に「あとは日本が自らの安全保障と極東での役割をしっかり担っていくことで話がつくと思う」とし、政権交代を実現した場合は、国連活動への協力など日本の軍事的役割の拡大を通じて在日米軍基地の整理、縮小に取り組む考えを示唆した。奈良県香芝市で記者団の質問に答えた》=共同=


 小沢氏の見解は別に目新しくもない。米軍の世界戦略もこのような方向に動いているのではないか。たとえば、オバマが軍事力を集中するといっているアフガンである。キルギスに基地を断られたら、ウズベクが提供を申し入れてきた。前方展開する米軍は、いざというときの足掛かりがあればいいのだ。これを日本に当てはめれば、有事の際は自衛隊基地をつかうということだ。

 日米首脳会談をくさされたばかりの麻生首相が、小沢発言に沈黙するわけにもいくまい。で、次のように言う。


 《民主党の小沢代表が、アジア地域の安全保障政策について「(米海軍)第7艦隊で米国の極東におけるプレゼンスは十分だ」として在日米軍を削減し、日本が自国防衛に責任を持つべきだという認識を示したことに対し、政府・自民党から「日米同盟にひびが入る」「軍備増強の発想だ」などの批判が相次いだ。

 麻生首相は26日、小沢発言について「いま極東で核実験をしたという国があり、日本をあたかも敵国かのごとく言っている国が存在する状況に置かれている。その時に同盟国である米国が海軍だけ。あとは空軍も海兵隊も陸軍もいらないと。防衛に少なからぬ知識がある人はそういう発言はされないのではないか」と記者団に語った。河村官房長官も同日の会見で「日本における米軍の駐留を第7艦隊に限定するという考え方は非現実的ではないか」と指摘した》=朝日com=

 
 麻生君に「防衛に少なからぬ知識がある」のかどうか心配になる。第7艦隊は平時で2万、戦時は7万人近い兵力を誇る世界最強の機動部隊である。航空機も400機近い。ミサイル原潜は4隻以上が在籍しているはずだ。第7艦隊所属を除く、在日米軍すべてが束になって第7艦隊に挑みかかっても一ひねりだろう。

 米軍はフィリピンから引き、韓国でも削減を始めている。在沖縄海兵隊もグアムに移転する。「地元と軋轢を生む基地を恒久化させる必要はない」というのが、近年の米国の方針と見るべきだろう。


 小沢発言が「正論」にすぎて、自民党がうろたえているということだ。

 ただ、小沢の真意はよく分からない。米軍離れは、自主防衛力強化とイコールなのかどうか。

 総選挙も近い。民主党の安保・防衛に関するしっかりした政策を示してもらいたいものだ。


 

 
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麻生さんの寂しいお呼ばれ

2009-02-26 04:45:17 | Weblog
麻生太郎首相がオバマ米大統領との首脳会談を終えてはしゃいでいるらしい。

 「世界第一と第二の経済大国が力を合わせることが大切。(オバマは)一緒に手を携えてやっていける信頼に足る指導者との印象が一番。今後ともいろいろな問題を率直に話し合える、信頼できるリーダーという感じを持った」=(共同)=などと述べ、国内では消えかけていた笑顔を振りまいていた。

 クリントンに「来てちょうだい」と言われたのが1週間前。オバマが就任後初めてホワイトハウスに招く外国首脳に「選ばれて」、わが麻生君は舞い上がってしまったのだろうか。それとも、国内で辞めろコールを聞いているより気が晴れるとでも思ったか。こんな無礼な申し入れをホイホイ聞き入れる神経が理解できない。

 首脳会談、それも有力国同士となれば、通常は最低半年がかりで準備する。課題を擦り合わせ、着地点を探り合う。双方にとってプラスになる一致点が見いだせた段階で、スケジュールの細目を詰めることになる。

 今回は何もない。おそらく、会談の中身もほぼゼロだろう。日米同盟の強化、北にミサイル自制を促す、拉致、核、ミサイル問題は包括的に解決、国際金融システムの安定化、アフガン復興支援強化…。話し合ったとされる事柄は、出がらし感のあるものばかりだ。

 まる一日掛けてアメリカくんだりまで出掛けていって、80分の会談でおしまい。一緒に飯も食わせてもらえなかったようだ。共同会見もなし。本当にまともな首脳会談だったのかしら。


 《共同会見など、両首脳がそろって会談内容を記者団に説明する場面はなかった。首相はこの後、ワシントン市内でスコウクロフト元大統領補佐官、ブレジンスキー元大統領補佐官、アーミテージ元国務副長官、ハレム戦略国際問題研究所(CSIS)所長と昼食会を行った後、アーリントン国立墓地に献花》
=asahi・com=


 テーブルを囲んだのは、昔の名前ばかりだ。オバマや現職閣僚らは、首脳会談よりその後の施政方針演説を重視していたのは間違いない。オバマとしても、先の見えている麻生にてこ入れするより、様子を見ていた方が得策と考えていたフシがある。

 クリントンのアジア歴訪、麻生招待の底流に流れているのは、アメリカによる日中のドル召し上げ作戦だろう。オバマはいずれドルを大増刷し、インフレを引き起こすつもりだろう。その前に日中にしこたま米国債を買わせておく。これが真の狙いだ。今回の首脳会談では表にこそ出てこなかったが、お互い深いところで握りあったのではないか。

 弱体首相の屈辱外交がとんでもない厄介モノを引き受けていなければいいのだが…。

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朝日新聞の説明能力

2009-02-25 06:20:56 | Weblog
 朝日新聞が東京国税局の税務調査を受け、5億2000万円の申告漏れを指摘された。組織的なカラ出張で架空経費を捻出するなどの手口を7年間も続けていたというから、悪質である。


 《朝日新聞社(東京)23日、東京国税局の税務調査を受け、2008年3月期までの7年間で、京都総局の空出張による架空経費の計上など、約3億9700万円の所得隠しを含む約5億1800万円の申告漏れを指摘されたことを明らかにした。

朝日新聞社はこれを受け、架空経費の計上に関与したとされる当時の京都総局長を停職処分に、東京、大阪、西部、名古屋の4本社編集局長を減給処分にした。
朝日新聞広報部の話 申告漏れの指摘を受けたことを報道機関として重く受け止めている。架空経費に関しては、関係者を厳しく処分した。架空経費や処分対象者の具体的内容については答えられない》=23日共同=


 国税当局と経理処理の見解が食い違うことはよくある。だが、今回の朝日のケースは初めから全面降伏だ。カラ出張で取材費を捻出するなんてお役人も真っ青なやり方である。ひょっとすると、朝日は某官庁から手法を伝授されたのかもしれない。

 国税の目にとまるほどの金額が、不正に動いていた。朝日の内部監査体制はどうなっているのだろう。人に厳しく、自分に甘い体質が出てしまったのか。

 気になるのは、「具体的内容については答えられない」という広報のコメントである。つい4、5日前、保有するテレ朝株を国内企業2社に譲渡したと発表したときは「先方の意向により業種を含め公表できない」と売却先を明らかにしなかった。

これはおかしい。

 不祥事を恥じているなら、中身をつまびらかにすべきだ。これは企業不祥事のつど、当の朝日が力説することではないか。売却先を明かせないに至っては、噴飯ものだ。ライブドアのニッポン放送買収劇を思い出してほしい。「見識のない会社は、メディアを買収する資格がない」と言っていたのではなかったか。

 経営権を握るような株数でないから事情が違う、などとのいい訳は通らない。こういうところをルーズにしておくと、手痛いしっぺ返しを受けることになる。朝日はまだ世間を甘く見ている。猛省を促す。
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あの「商工ファンド」が再生法申請だって??

2009-02-24 05:07:28 | Weblog
 「目ん玉売って金返せ」「肝臓売れや」などの強引な借金取立てで“一世を風靡”した旧商工ファンド、現SFCGが経営に行き詰まり、民事再生法の適用を申請したという。


 《商工ローン大手で東証一部上場のSFCG(旧商工ファンド)は23日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し、受理されたと発表した。負債総額は3380億4000万円で、帝国データバンクによると今年最大の負債額という。貸金業法改正で利息制限法の上限を超える「過払い金」の返還請求が相次いだことや、世界的な金融危機の影響で資金調達も難航し、経営が行き詰まった。今後はスポンサーを探し、再建を図る方針》=毎日jp=

 
 外国のハゲタカファンドも舌を巻きそうなあこぎな会社が、社名を変えて東証に上場し続けていること事態が奇跡である。それだけこの資金への需要があったということだ。バブル崩壊以後の貸し渋りが、商工ファンドや日栄(現ロブロ)などの暴利貸し金業を太らせた。ここでも、銀行の罪は大きい。

 まさか、こんな会社の再建に名乗りを上げるところはないと思うが、蛇の道は蛇である。素人には分からないうまみが潜んでいるのかもしれない。同時に、潰すと問題点も生じる。多くの訴訟を提起されている「過払い金」の返還がストップするのが第一点だ。逃げ得を許さない枠組みをどうつくるか。

 二点目は、こんな金貸しでも頼らざるを得ない会社が存在するという点だ。ごく普通の会社が、いきなり運転資金のショートを起こす時代だ。とっさの時に、商工ローンを頼る道が狭まる。健全な方向ではあるが、会社を潰してはどうしようもない。

 それにしても、SFCG破綻額が3300億円で今年最大とは…。

 
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メディアの責任

2009-02-17 05:32:49 | Weblog
 中川財務相の酩酊会見が問題になっているが、会見場にいた日本のメディアの「ぼんくら」ぶりも目に余る。なぜ、彼らはその場で「大臣、お酒を召し上がっているのではないですか」と尋ねないのか。朝日の安川記者は「記者団には戸惑いが広がった」と書く。こんな記事を読まされると、読者が戸惑う。

 《【ローマ=安川嘉泰】ローマで開かれていた主要7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)が14日閉幕したが、中川財務・金融相の記者会見での様子が、同行した記者団らの間で話題になっている。

 14日夕、中川氏は白川方明・日本銀行総裁らと記者会見に臨んだ。「昨日夜から」と切り出した中川氏の口調は終始はっきりせず、スピードもゆっくり。時折、目を閉じるなど、眠気をこらえている様子だった。記者団から「反保護主義という議論があったと思うが」という質問をされたが、答えずじまい。かみ合わないやりとりに、記者団には戸惑いが広がった 》=朝日com=
 
 16日紙面の扱いは、第2社会面に写真付き2段である。とりあえず載せておきました、というところか。

 毎日の記者は、イタリア政府職員の疑問をどう聞いたのか。「今日ははちょっとひどいけど、いつもまあ、あんな感じです」とでも教えてやったのか。毎日は取っていないので、扱いの程度は分からない。

 《ローマ藤原章生】ローマで14日午後に閉幕した先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)の記者会見の席上、中川昭一財務・金融担当相は、体調が優れないのか、時折ろれつの回らない口調がみられた=写真左・AP。時差ぼけの影響か、疲労によるものか原因は不明だが、イタリア人の政府職員からは「彼はどうしたんだ」という声が聞かれた。

 中川氏は、白川方明日銀総裁らと会見に臨んだ。中川氏は終始眠そうにまばたきを続けていたかと思うと、白川総裁に対する記者の質問に「何、もう一度言って」と割り込んだり、いきなり語調を強め「どこだ」と質問した記者の位置を確認するなど、不自然な態度が目立った》=毎日jp=

 不自然な態度や見ていて戸惑うような行動を大臣がした場合、「なぜか」と追及するのがメディアの責任なのに、まったく役割りが果たせていない。読売にいたっては13版地区で見る限り、紙面掲載さえしていない。前夜、中川と飲んでいた記者もいたのでは? と勘ぐりたくなる。

 メディアの勘の悪さは、一線だけではなく論説にも及んでいるようだ。例えば、かんぽの宿をめぐる論調である。

 毎日の「社説ウオッチング」は、、朝日の迷走ぶりと対比しながら、毎日の論調は一貫していたと自賛、最後を次のように締めくくる。

 《今回のかんぽの宿売却をめぐる総務相と日本郵政の動きには、入札・売却のあり方のほか、郵政民営化問題や総選挙を控えた政局への思惑も絡んでいるとの見方が強い。一連の社説は、それらを考慮しながら、事態の骨格が判明する前に論評する難しさを浮き彫りにした》=毎日jp=

 事態の骨格が判明すれば、新聞社が論評しなくても国民は判断できる。星雲状態に目を凝らし、何が核心かを探り出すのがメディアの責任だろう。

 朝日が鳩山総務相批判から入ったのは、事態の骨格を知らなかったからではあるまい。かんぽの宿疑惑が郵政民営化見直し論を勢いづかせかねないと考えたせいだろう。毎日もそのくらい分かっているのに、あえて「難しさを浮き彫りにした」などと擁護してみせる。

 皆さん、大甘ですぜ。

 

 
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二日酔い大臣には任せられない

2009-02-16 04:12:24 | Weblog
 朝から酒のにおいを漂わせていることで知られる中川昭一財務相が外国でも醜態をさらしている。 

 《【ローマ15日共同】中川昭一財務相兼金融担当相が、先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)閉幕後に行った14日の記者会見で、日銀の現在の政策金利を言い間違えるなど“迷言”を連発。ろれつが回らなくなったり目を閉じる場面もあったことから、外国メディアの記者らから「深酒」や「居眠り」を疑われた。

 会見で中川財務相は、「アジア開発銀行(ADB)に10億ドル(約900億円)の支援をすると約束した」と発言。しかしこれは実際にはしていない。無担保コール翌日物金利の誘導目標が0・1%程度である現行の日銀の政策金利についても、「ゼロから0・25(%)ですか。非常に低い状況になっていらっしゃる」と語った》


 昼近い閣議後の会見でも、ろれつが回らず、目がうつろになっていることが珍しくない。髪が乱れ、ワイシャツの襟周りがすっきりしていないときは、二日酔い状態と見て間違いないだろう。ひょっとすると、朝一杯引っ掛けてくるのかもしれない。

 飲酒は嗜好の問題だから、とやかく言いたくない。だが、仕事に支障をきたすようでは、酒飲みの風上に置けない。親父に似て、態度の割りには肝っ玉が小さく、酒でも飲まないと息ができないということなのか。それなら、とっとと政治家なぞ辞めてしまうことだ。G7の会見で恥をさらすようでは、日本の取り組み自体が疑われかねない(今の日本の政治のでたらめさをアピールする効果はある)。

 先の財政演説も下記のように前代未聞のひどいものだった。


 《中川昭一財務相が28日の衆院本会議で行った財政演説で、読み間違いが26カ所にのぼったことが30日、分かった。「歳入」と「歳出」を言い間違えたり、09年度予算の計数を誤読したケースもあり、財務省はこの26カ所の言い間違いを議事録で訂正するように衆院事務局に要請した。

 財政演説は28日の閣議で決定し、中川財務相はこれを基に演説した。財務省によると「カゼで体調が悪かった」こともあり、09年度の税収の減収額(7兆4510億円減)を「7兆4050億円減」などと間違えた。議事録の訂正には衆院議院運営委員会の野党側の理事の了承も必要で、政府批判の材料になる可能性もある。毎日新聞 2009年1月31日 東京朝刊》

 毎晩飲み歩いているからこうなる。例のオットセイ頭のおじさんが、真っ赤な顔で記者に怒鳴り散らし、腕を振り回しているのを見ると情けなくなる。こういう人物には、さっさと引退してもらいましょう。まあ、次の選挙で落ちるらしいけど…。
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宇宙は誰のものか

2009-02-15 09:52:57 | Weblog
 アメリカとロシアの大型人工衛星同士が、宇宙空間で衝突、大量のスペースデブリ(宇宙ごみ)が発生した。

 
 《米国とロシアの大型通信衛星が10日、シベリア上空の約780キロメートルの付近で衝突したことが11日、明らかになった。米航空宇宙局(NASA)や米軍の話として、米メディアが同日、一斉に報じた。ロイター通信が伝えた米空軍高官の話によれば、軌道上での人工衛星の衝突は初めて。 500から600に及ぶ大量の破片が「宇宙ごみ」として発生しているという。

 米国側の衛星は1997年の打ち上げで、米イリジウム・サテライト(メリーランド州)が衛星携帯電話サービスに利用している。重量は推定約560キログラム。ロシア側は通信中継を目的として93年に打ち上げた衛星で、推定約1トンの重さ。現在は使用しておらず、制御不能の状態にあったという。衝突は偶発的な事故とみられている。

 専門家によると、宇宙飛行士が滞在する国際宇宙ステーション(高度約400キロ)とは高度が異なることから、影響は考えにくいという》=10日・日経net=


 以前からスペースデブリは問題視されていたが、大きくクローズアップされたのは2年前、中国が自国の衛星を標的にした撃墜実験を強行してからだ。


 通信、放送。気象、軍事、交通…。いまや衛星を利用したシステムに頼り切っているのが実情だ。その衛星群がデブリに取り巻かれているとしたら、大きな問題だ。

 宇宙の利用に関しての包括的な国際的取り決めは1967年に発効した「宇宙条約」しかない。米ソしか衛星を打ち上げる能力がなかったときのしろものだ。数千もの衛星が軌道上でひしめき合う時代には、もっと実際的な内容に改める必要がある。

 いま、各国はてんでに衛星を打ち上げている。中には姿勢制御もできない、ただの「金属塊」もある。衛星の能力や技術を評価し、軌道を振り分けるなどの調整がどうしても必要だ。

 しかし、軍事の壁が厚くこの実現は困難だろう。宇宙条約は宇宙の軍事利用を禁止している。ここを厳しく再確認することだ。MDなどの戦略とも絡んでくる。

 オバマ政権は核軍縮を推進する意向を示している。「宇宙軍縮」についてももっと前向きに取り組むべきだろう。戦争経済で成り立っているアメリカを一新させるメルクマールにしてもらいたい。
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小泉さん、麻生クンを笑えるか

2009-02-13 04:59:53 | Weblog
 議席はせがれに譲ることを決め、自身はオペラや歌舞伎三昧かと思っていた小泉純一郎くん、いやー意気軒昂ですね。「小泉改革危うし」ということで再び立つ、ですか。それにしても、下のコメントには笑ってしまう。

 《自民党の小泉純一郎元首相は12日、党本部で開いた郵政民営化推進派の会合で、麻生太郎首相の民営化見直し発言を「怒るというよりも、笑っちゃうくらい、ただただあきれている。首相の発言に信頼がなければ選挙は戦えない」と強く批判した。

 小泉氏は首相が早期成立を求める、定額給付金の財源に関する2008年度第2次補正予算関連法案に関しても「この法案が3分の2を使ってでも成立させなければならない法案だとは思っていない」とし、衆院再議決に慎重な考えを表明。首相発言を念頭に「あのとき賛成したが、実はそうじゃなかったと言いたくない」と再議決での造反の可能性を示唆した。

 表だった発言を控えてきた小泉氏の痛烈な首相批判は、党内の「麻生離れ」に拍車をかける可能性があり、国会審議が一段落した段階での「麻生降ろし」につながるとの見方も出ている。

 小泉氏は「首相の方針に批判的な意見を若手が出すと、執行部は『後ろから鉄砲を撃つな』と抑え込む。しかし最近の状況は(次期衆院選で)戦おうとしている人たちに首相が前から鉄砲を撃っている」とも指摘した》=共同=

 笑っちゃうくらい、ただただあきれる発言を繰り返したのはどなたでしたっけ。「自衛隊が活動しているところが非戦闘地域だ」「人生いろいろ、会社もいろいろ(民間会社在籍時の勤務実態を問われて)」「これくらいの約束、守らなくてもどうってことない(国債発行枠オーバーを追及されて)」…。小泉劇場の名せりふは、麻生君の比ではない。

 なぜ、小泉がしゃしゃり出てきたのか。中川秀直に泣きつかれたというより、自分の血が騒ぐんだろうなあ。港の親分だった爺様の血を引くこの方は、本来が騒動師だ。政局になるとうきうきするタイプの人物である。

 小泉がうごめきだしたということは、近々、誰かが何かを仕掛けるという伏線のような気がする。最もあり得なさそうで、でもひょっとすると、と想像するのが「小泉ワンポイント復活」である。予算を通して麻生は降ろす。選挙は小泉を押し立て「大胆な改革で未曾有の危機を乗り切ろう」とアジリまくる。

 派遣切りをはじめ、小泉改革の負の遺産に対する批判は高いが、何といっても小泉人気である。自公で3分の2とまではいかなくても、過半数ぐらいは維持できそうな気がする。

 もっとも、参院少数派で衆院の3分の2を失う事態となれば、議案は何も通らなくなる。悪夢のシナリオだなあ、やっぱり。

 
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小沢はヒラリーと会うべきだ

2009-02-12 04:50:11 | Weblog
 16日来日するヒラリー・クリントン米国務長官が民主党の小沢代表との会談を希望しているという。


 《16日から来日するクリントン米国務長官が民主党の小沢一郎代表に会談を打診していることが10日、明らかになった。民主党は沖縄県の米軍普天間飛行場(宜野湾市)の県内移設に反対し、県外もしくは国外移転を主張している。

 党関係者によると、米側は17日の会談を希望しているが、小沢氏は普天間問題で党の主張を訴えることを重視し、中曽根弘文外相より先に会うことを希望しているという》=毎日jp=


 小沢は「どうしても会いたいっちゅうなら…」ともったいぶる一方で、「選挙の準備の方が大事だ」と慎重な構えも見せている。だが、ここは素直に会談に応じるべきだろう。

 「中曽根の前なら」などと駄々をこねる必要もない。就任後初めての外国訪問に日本を選んだクリントンは、対小沢会談を大きな目的としているのではないか。麻生自民党が続くなら、しばらく様子を見ていてもいいが、政権交代となるとそうはいかない。そんな思いが胸のうちにありそうだ。

 自民党は心穏やかではあるまい。政府自民党だけでは来日目的が果たせない、そう言われたも同然だからだ。このうえ、外相より先に小沢会談がセットされたりしたら目も当てられない。いまごろ外務省は必死だろう。

 小沢は会った上で言うべきことをきちんと言わねばならない。在日米軍再編について、変な妥協は禁物だ。オバマはブッシュ路線からの転換を訴えている。それならば米軍の前方展開戦略も見直されてしかるべきだ。国際戦略が好きな小沢には、この点を突っ込んでもらいたい。

 もうひとつの焦点は、拉致被害者の家族と会うかどうかだ。家族会の一部が政治勢力化していることに難色を示しているとされるが、結局は会うのではないか。政治家は世論には弱いものだ。
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2016年五輪、東京の目は消えた?

2009-02-10 06:05:46 | Weblog
 新銀行東京の泥沼にはまり、築地市場の汚染にまみれて進退窮まった感がある石原慎太郎東京都知事がまたまた「鉄槌」を食らわされた。2016年五輪東京招致の頼みの綱としていた国会決議を得る見通しが断たれたのだ。これを奇禍として、立候補を辞退されてはいかがか。もちろん五輪候補のことですよ。


 《衆院議員運営委員会は9日の理事会で、2016年夏季五輪・パラリンピックの東京招致を目指す決議案について、10日には本会議を開かず、同決議案の採択を見送ることを決めた。

 与党は10日の採択を求めたが、民主党が「党内の結論が出ていない」と難色を示した。東京五輪招致委員会は、国際オリンピック委員会(IOC)に提出する「立候補ファイル(開催計画案)」に国会決議を盛り込む意向だったが、計画案提出期限の12日までに国会決議案が採択される可能性は、ほぼなくなった 》=毎日jp=


 こんなことでめげていては、日本男児たる石原の名が泣く。といったかどうか知らないが、慎太郎節は健在のようだ。

 《東京都の石原慎太郎知事は9日、2016年夏季五輪の東京招致を推進する国会決議の採決に難色を示す民主党について「政局があんな形で混乱しているが、この問題を政局の中の道具に使っている。こっけいな話」と批判した。石原知事が会長を務める東京の招致委員会と競技団体との会合でのあいさつで述べた》=日刊スポーツcom=

 困ったときに頻発する例のせわしない瞬きを繰り返しながら吼えたのだろう。

 東京が今年落ちたとして、福岡や東京が2020年に立候補できるか。大阪、名古屋は一回の落選で諦めた。五輪招致に大義がないから、二度三度と手を上げることができないのだ。

 2016年五輪が東京で開催されるようなら大国・大都市五輪の方向性は決定的となる。北京-ロンドン-東京。次はニューヨークですか。
 
 2016年にはシカゴ、東京、リオデジャネイロ、マドリード、バクー、プラハ、ドーハの7都市が立候補していたが、昨年6月の一次選考でバクー、プラハ、ドーハは落とされた。残ったのはOECD加盟国か地域大国に属する都市である。

 オリンピック旗に印された五輪のマークは五大陸を象徴しているとされる。ならば、まだ一度も五輪が開かれていない南米やアフリカの都市を優先すべきだ。今回選ぶならリオということになる。

 でもその目は薄いらしい。マドリードはロンドンに次ぐ欧州開催で、バルセロナから24年、シカゴはアトランタから20年だ。前の開催から半世紀以上となる東京が有力に見えるが、シカゴにはオバマの風が吹く。10月のIOC総会時点で経済状況がどうなっているかもポイントだ。

 オリンピックは発展途上国で開催されてこそ意義がある。金儲け第一のIOCは意義や大義などへのカッパなのだろう。だから、シカゴだって?

 
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