酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

読売が2ちゃんを攻撃するわけ

2012-03-29 05:35:08 | Weblog
 世界最大の発行部数を誇る読売新聞が、どういうわけか突然2ちゃんねる攻撃を始めた。

 ≪覚醒剤売買に関する書き込みを放置したとして、インターネット掲示板「2ちゃんねる」の関係先が警視庁の捜索を受けた事件で、掲示板の管理会社とされるシンガポール企業は、実体がないペーパーカンパニーだったことが現地での取材でわかった。

 管理会社の取締役は読売新聞の取材に、名義を貸しただけで、2ちゃんねるの存在すら知らないと証言。警視庁は、2ちゃんねるの管理は国内で行われていたとみて、実態解明を進めている≫=27日・読売ONLINE=。

 現地で直撃取材とは力が入っている。これは本気だな、と思っていたら、案の定続報が出た。

 ≪インターネット掲示板「2ちゃんねる」が、警察当局からの書き込み削除要請を過去に1000件以上放置していたことが、警察関係者への取材で分かった。8割は薬物関連で、同掲示板を舞台とした麻薬特例法違反事件を捜査している警視庁では、ずさん掲示板管理が違法行為を助長したとの疑いを強めている≫=29日・朝刊社会面。

 どちらも社会面トップを飾っている。読売の力の入れ方が分かろうというものだ。

 2ちゃんねるについては、これまでもいろいろ言われてきた。功よりも罪の側面が強調されていた感じだ。掲示板のようなものは巨大化すればするほどゲリラ化し管理は難しくなる。ネットそのものの宿命と言ってもいい。これをガチガチに取り締まれば、中国のようになってしまう。警察をたきつけるだけたきつけて、読売は2ちゃんねるをどうしようというのだろう。

 ひょっとすると、あの爺さんの意向かもしれない。忠臣・某が2ちゃんねるに書き込まれた「ナベツネの悪口」を見つけ、ご報告に及んだ。「なんだこれは!!!。こんなものを載せるサイトは叩き潰せ」。てなことをおっしゃった可能性もある。


 それにしてもである。警視庁の要請を絶対視し、削除が当然というような書きっぷりはメディアとしていかがなものか。
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市名売ります

2012-03-24 06:37:45 | Weblog
 金に困った自治体は、売れるものなら何でも売る構えらしい。究極の売りものがこれだろう。大阪府泉佐野市が市の名前を売ってもいいと言い出したのだ。

 ≪財政難の大阪府泉佐野市が歳入確保策として自治体名の命名権(ネーミングライツ)を売却する問題で、千代松大耕市長は22日、市役所で報道各社の取材に応じ、「市の名前には愛着があるが、時代の流れの一つだと思う。財政が厳しいなか、今までとは違ったアイデアが大事だ」と述べた。


 市は6~11月に市の名称の命名権について売却先企業を募る。契約期間は1~5年を予定しているが、千代松市長は「ころころ自治体名が変わって市民が混乱してはいけない。長期間、市とつきあってもらえるかどうかが(売却先を決める)ポイントだ」と話した。

 また、大阪市の橋下徹市長はこの日、市役所で報道各社に対し、命名権売却について、「本当に面白いアイデアだ。売却できれば、色んなところに企業の名前が出るわけだから、ものすごい広告価値があると思います」と評価した≫=2012年3月23日08時16分 読売新聞。

 市の名前と公共施設の名前は同じとする発想はどうなのか。市は広い意味で法人であり、一種の生命体だ。名前がなくなれば、死に絶えたも同然だろう。グウィンの「ゲド戦記」には名前を言い当てることが勝負のポイント、みたいなことが書いてあったが…。

 挙母が豊田になり、何とか町村が天理になった例はあるが、これはそれぞれの城下町を意味するものでネーミングライツとは本質的に違う。売るのなら少なくとも30年単位の長期契約が必要だ。

 国や住民の賛同が得られそうもなく、あえなく頓挫すると見ているが、窮状を訴えるインパクトとしては十分だ。千代松君の技あり?
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読売新聞が壊れた?

2012-03-23 05:57:57 | Weblog
 朝日の「高額契約金」報道に血が上った?読売新聞が壊れてしまった。

 翌日の反論ぐらいは大目に見るとしても、21日まで4日も5日も社会面にスペースを割いて大報道するとは常軌を逸している。これは完全な紙面の私物化だ。

 しかも内容がひどい。たとえば17日付

 ≪日本プロ野球選手会の松原徹事務局長は読売新聞の取材に対し、「選手のプライバシーを開幕間近のこの時期にさらされたのは大変残念だ」と語った。
 朝日が契約金が最高標準額を超過していることを問題視した点について、松原事務局長は「(最高標準額は)標準であって、それを上回っても下回ってもいいという認識だった。問題は当時の制度であって、決して選手が悪いことをしたわけではないと声を大にして言いたい」と訴えた≫。

 選手には確かに被害者と言えるかもしれない。しかし、事の本質ではない。「選手がかわいそう」ということで、朝日に怒りの矛先をむけさせたいとの魂胆は見え見えだ。

 20日には長嶋茂雄まで登場させている。

 ≪「選手たちの心の傷は相当に大きい。そう簡単には癒えないだろう」「ルールを破ってはいない。記事には十何年も前の話もあり、こういう話が出ること自体がおかしい」≫。

 長嶋茂雄を演じることが義務付けられているミスターが、読売の振り付け通り動き、発言していることは間違いない。武田頼政が6年前に出した「Gファイル」には、長嶋の真実が赤裸々に描かれている。

 こんな言動を繰り返していると、「記憶の長嶋」が汚れてしまうだけなのに…。

 読売は阿部や高橋の契約時に、紙面でどう報じたかを読み返すべきだ。

 「ナベツネを守る」の一点で、こんな記事を社会面の頭に据えさせられるデスクや現場のライターがかわいそうだ。(もっとも記事を書いているのは別の部署かもしれない)。

 来週には公式戦が開幕する。読売も早く目を覚ました方がいい。
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読売(巨人軍)vs朝日

2012-03-16 06:23:28 | Weblog
 ひところ親密さを増したように見えた朝日と読売が、またまた角を突き合わせている。15日に朝日がスクープした「巨人、6選手に契約金36億円 球界申し合わせ超過」の記事をめぐってである。


 ≪プロ野球・読売巨人軍が、球界で申し合わせた新人契約金の最高標準額(1億円プラス出来高払い5千万円)を超える契約を多数の選手と結んでいたことが、複数の関係者証言と朝日新聞が入手した内部資料から明らかになった。14日現在で確認できたのは、1997~2004年度に6選手と結んだ計36億円の契約で、このうち計27億円が最高標準額を超過する内容だった。

 読売巨人軍は朝日新聞の取材に対し、「個別の選手の契約は申し上げられない。標準額は07年までは上限ではなく、超えても構わないというのがプロ野球全体の理解のはず。ルール違反ではない」と話している。

 超過額の契約が判明したのは、高橋由伸、上原浩治(現大リーグ)、二岡智宏(現日本ハム)、阿部慎之助、内海哲也、野間口貴彦の6選手。

 プロ野球では93年のドラフトから、社会人と大学の選手が入団する球団を選べる逆指名制度を導入。これに伴い、球団間の争奪戦で契約金が高騰するのを避けるため、新人選手の契約金の最高標準額を1億円と12球団で申し合わせた(翌年から1億円プラス出来高払い5千万円)。

 巨人軍の複数の内部資料や関係者証言によると、97~00年のドラフトの逆指名制度と、01~04年の自由獲得枠で入団した選手のうち6選手について、最高標準額を超過する契約金額となっていた。

 最も高額なのは、阿部選手(00年ドラフトで入団)の10億円。野間口選手(04年)は7億円、高橋選手(97年)は6億5千万円、上原選手(98年)、二岡選手(同年)は各5億円、内海選手(03年)は2億5千万円となっている。このほか、上原選手には退団時の功労金1億2千万円、二岡選手には退団時の功労金7千万円と別の出来高払い3千万円も支払う契約となっていた≫=asahicom。

 読売は16日朝刊の社会面とスポーツ面に「朝日に抗議書 球界申し合わせを曲解」などの記事を載せ、反撃に懸命だ。球団幹部(読売上層部)は巨人の内部資料が流出した可能性が高いとみて、警察への告訴も検討しているという。桃井球団社長らは一部メディアに「(ナベツネに引導を渡そうとして返り討ちにあった)清武前球団代表が朝日に垂れこんだ」と示唆している。

 巨人、読売の主張が全く間違っているわけではない。「規約に照らして問題ない」。

 問題は、これは法的争いではなくスポーツ界の紳士協定違反だということだ。日本のプロ野球や巨人が「紳士でない」とすれば、何おかいわんやだが、一応巨人のモットーは「球界の紳士たれ」だから…。

 「こうしましょう」と取り決めた内規を「絶対的規則ではない」といって無視していたら、スポーツなど成り立たない。巨人は「空白の一日」を全く反省していないと見える。ナベツネ先生には、ファンがどう思うかとか、スポーツマンシップに照らしてどうか、などということは関係ないのだ。これはやはり老害だなあ。

 それにしても、報道について警察沙汰にすることまで考えているとは恐れ入る。さすが警察官僚・大正力が育てた読売だ。
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津波注意報

2012-03-15 05:57:48 | Weblog
 昨日夕、車に乗り込んでキーを回したらHNKの男性アナウンサーが緊迫した声で

 ≪海岸や川の河口付近から離れ、近づかないで下さい。津波は何度も押し寄せ、急に高くなることがあります。海岸や川の河口近くから離れて下さい。様子を見に行かないで下さい≫と繰り返していた。北海道沖で震度4の地震があったのだとか。各地の自治体で避難勧告が出た、とも伝えていた。

 家に帰ってテレビをつけたら、まだ同じことを言っている。7時のニュースも前半はほぼこれに費やした。

 皆様のNHKが災害情報に力を入れるのは理解できる。ただ、やり方に工夫も必要だ。NHKは先日、津波や地震速報の際の呼びかけを変えることにしたばかりだ。この日の放送はその実地第1号かもしれない。

 それにしても、注意報で震度4だ。波高は最大50センチ。少し騒ぎすぎのような気がする。地元では防災無線や広報放送などで注意を呼び掛けてもいる。全国放送でここまで展開する必要はない。

 注意報程度で大げさな呼びかけを繰り返すと、「狼少年シンドローム」に陥りかねない。年寄りや体の不自由な家族を抱える人たちにとって、避難は大ごとだ。実際に動く人の身になってみることも必要だろう。

 注意報と警報、大津波警報をごちゃまぜにしては、地元が混乱するだけではないか。
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女子ジャンプが男子を超える日

2012-03-04 06:27:26 | Weblog
 スキージャンプの女子w杯で15歳の高梨沙羅が初優勝を飾った。地元日本での開催、2本目キャンセルなどラッキーな面もあったが、見事の一言だ。おめでとう。

 ≪スキージャンプ・ワールドカップ(W杯)女子蔵王大会第10、11戦(3日・山形蔵王=HS100メートル、K点90メートル)――第11戦で、15歳のエース、高梨沙羅(北海道・上川中)がついに頂点に立った。

 1回目にジャンプ台記録に並ぶ102メートル50を飛んで1位となると、2回目の競技がキャンセルとなったため、そのまま勝利が決まり、男女を通じての最年少優勝。2位になったサラ・ヘンドリクソン(米)は、2戦を残して今季の総合優勝を決めた。先に行われた第10戦ではヘンドリクソンが7勝目を挙げ、高梨は2位。18歳の岩渕香里(長野・飯山高)と17歳の伊藤有希(北海道・下川商高)が、ともに自己最高の7、8位に入った≫=読売online=。

 高梨のジャンプはとにかく距離が出る。そのせいかランディングは「一足・尻もち型」になりやすいが…。昨年1月の大倉山で飛んだ141メートルは、男子でもめったに出ない飛距離だ。(バッケンレコードは金子祐介が2005年に記録した145メートル)

 その昔、といっても20年ほど前。ニッカネンやニエミネンら10代のジャンパーが大活躍したことがある。V字ジャンプの創生期である。ニエミネンが体側につけた左手をひらひらさせながら、どんどん飛んでいくのにあきれたものだ。その彼らも、ある時を境にさっぱり飛べなくなる。(素行など様々な要因があるが)。そのとき思ったのは、若いと体が柔らかく、下からの風圧を受け流すことができるのでは~ということだ。

 高梨やサラ・ヘンドリクソンのジャンプも体の柔らかさをフルに生かしているように思う。板と身長、体重のバランスも丁度いいのかもしれない。この分でいくと、近い将来女子の記録が男子を上回ることも考えられる。

 ジャンプは気象条件などに左右されるため、直接の比較が困難とはいえ、同じ台の同じゲートを使って女子に負けたとなれば、「事件」である。その日が楽しみだ。
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