酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

台風の目になるか!?

2020-02-05 15:57:04 | 国際政治
11月に行われる米大統領選挙へ向けた民主党の候補者選びがアイオワ州で始まった。事前の予想はサンダース、バイデン、ウォーレン、ブティジェッジの順だったが、とんだ「番狂わせ」? 集計の不手際も相俟って、トランプと相撲をとるのが誰もいなるのかはいよいよ混とんとしてきた、のかな? アイオワの最終結果はまだ流動的とされるが、当方はこのままの形で突き進むのが面白いと考えている。トランプをはじめ、老いた方々にこの超大国を任せるのでは未来がなさすぎる。若いブッちゃんに頑張ってもらおう!!

《アメリカ大統領選挙に向けた野党・民主党の候補者選びの幕開けとなるアイオワ州の党員集会は、中間の集計結果が初めて発表されました。AP通信によりますと、集計率62%で中道派のブティジェッジ前サウスベンド市長がわずかな差で首位に立つ一方、同じく中道派で、全米の支持率でトップのバイデン前副大統領は4位となっています。

11月のアメリカ大統領選挙で政権奪還を目指す野党・民主党が3日、中西部アイオワ州で開いた党員集会は、集計システムのトラブルから結果の取りまとめが大幅に遅れていましたが、4日午後、中間の集計結果が初めて発表されました。

AP通信によりますと、集計率62%で、中道派のブティジェッジ前サウスベンド市長が26.9%、左派のサンダース上院議員が25.1%、同じく左派のウォーレン上院議員が18.3%、中道派のバイデン前副大統領が15.6%で、38歳と11人の候補者の中で最年少のブティジェッジ氏が2位のサンダース氏を1.8ポイント上回り、首位に立っています。

ブティジェッジ氏は4日、候補者選びの次の舞台となるニューハンプシャー州で演説し、アイオワ州での勝利に自信を示したうえで、有権者にさらなる支持を呼びかけました。

一方、全米で支持率トップを走るバイデン氏が4位と出遅れていることについてアメリカのメディアからは「驚きだ」という声も上がっています。

ただ、残りの集計結果によっては今後、順位が入れ代わる可能性もあり、アイオワ州の選挙結果は今後の候補者選びの行方を大きく左右するとされるだけに、その勝敗の行方に引き続き高い関心が集まっています》=nhk.or.jp=

 集計のもたつきはひどい。トランプに「政権担当能力ががない」と馬鹿にされても仕方がない。この「事故」を災い転じて福とできるかどうか。民主党自体が問われている。

 さて、アイオワの途中集計をどう見るかだ。バイデンが4位と出遅れているのは当然だろう。トランプのウクライナ疑惑はバイデン疑惑でもある。こんな男が本選に出るとなればトランプに蹴散らされること間違いない。

 サンダースはどうか。急進的な主張に若者の支持が集まっているというが、民主党の多数派を束ねられるかといえば大いに疑問だ。ウォーレンについても同じことがいえる。さらに気になるのは民主党有力候補の高齢化ぶりだ。サンダース78、ブルームバーグ77、バイデン76、ウォーレン70.力量さえあれば年齢は問わずーは正解だが、自由と若さの国アメリカでこの顔ぶれはいかがなものか。アメリカの長期低落傾向を象徴する現象に見える。まさに老大国。

 で、ブッちゃん推し。38歳。同性愛者を公言している。小都市の市長を務めた経験はあるが政治経験は乏しい。だから化ける余地がある。当選すれば史上最年少の大統領だ。トランプがもっとも戦いたくない相手がブティジェッジだろう。攻撃材料に乏しいからだ。「政治経験の乏しさ」などと吠えれば、自らに跳ね返ってくる。

 候補者選びはこれから本格化するが、ブッちゃんが勢いをつけていくと面白い。大統領になってもトランプよりはましだろう(w)
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米国のアキレス腱を突いたスノーデン

2013-06-25 08:46:01 | 国際政治
 CIAとNSAの盗聴記録などを暴露したスノーデン氏の身柄を確保しようと、米政府が慌てふためいている。スパイ罪などいくつかの容疑を上げて訴追、立ち回り先の各国政府に「引き渡さないと貴国のためにならない」と圧力をかけまくっている。

 ≪米政府は24日、極秘文書を暴露したとして訴追した米国家安全保障局(NSA)の元契約職員エドワード・スノーデン容疑者が滞在先の香港を離れることを認めた件で中国を非難するとともに、出国先のロシアと最終的な亡命先とみられるエクアドルにも何らかの「余波」がある可能性を警告した。スノーデン容疑者の拘束を目指し国際関係上の圧力を高めた措置だ。


 ホワイトハウスのカーニー報道官は、23日のスノーデン容疑者の香港からモスクワへの出国について「香港の移民局担当官の単なる事務手続き上の決定との説明には納得できない」と断言。さらに「これは正当な逮捕状が出ている逃亡者を意図的に拘束しないという中国政府の選択であり、この決定が米中関係にマイナスの影響があることは疑いのないところだ」と批判した。


 この発言は、これまでで最も強硬な米政府の発言で、スノーデン容疑者の問題により厳しい姿勢を取ることを示すとともに、米国とは距離を置く各国に対し米政府がどれだけ影響力を持っているかを示す外交上の試練となる≫=ウオールストリートジャーナル日本語電子版=。

 国家の論理からいえば、スノーデン訴追はありうるだろう。だが、米国が「人権と民主主義の擁護者」を標榜する以上、スノーデン氏の指摘に真正面から答えなくてはならない。何の証拠も示さずに「数10件のテロを未然に防いだ」などと言ったところで、国際社会の理解は得られまい。

 米国の基準に照らせば、スノーデン氏の行為は許されまい。だが、グローバルスタンダードかどうか。

 スノーデン氏は情報を暴露した理由について「秘密裏に作り上げた監視機構を使ってプライバシーや基本的人権を侵害していることに、良心が許さなかった」(6月11日付読売新聞)と語っている。他の意図があったかどうかは別にして、これは極めてまっとうな指摘だ。国家によるネット情報収集の一端を暴露したという点でも意義深い。米国だけでなく、多くの大国が似たようなことを行っている可能性は高い。

 メディアにとっても重大な関心事だと思うが、新聞各紙の伝えっぷりは「米中」「米ロ」「米vs反米南米政権」の〝攻防戦〟が中心である。表向きの対立劇ばかり追っていないで、スノーデン情報の真相とその意味するところを伝えるべきではないか。

 
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ブッシュ化するオバマ

2013-06-18 15:51:40 | 国際政治
 オバマ米大統領の顔がめっきり老けたように見える。経済の立て直しは先が見えず、外交でも特典が稼げない。このままでは凡庸な大統領として埋もれてしまう―そんな苛立ちが表情に現れているのではないか。

 「悪人顔」になるにつれ、やることもおかしくなってきた。その最たるものが「シリアへの介入決定」であり、元情報機関員の告発を「国益を害する」と断罪したことだ。

 ≪米ホワイトハウスのローズ大統領副補佐官は13日、シリアのアサド政権が反体制派に化学兵器を使用したと米情報機関が結論付けたと明言した。同政権による昨年からの化学兵器攻撃で100~150人が死亡したとの見方も示した。副補佐官は、オバマ大統領が反体制派への「軍事的支援」を決断したと述べた。

 米政府はこれまで、アサド政権が反体制派に神経ガスのサリンを使用した可能性が高いとの分析を示していたが、なお確認が必要との立場を取っていた≫=msn産経ニュース=。

 政権側が使用したことは「米情報機関が結論付けた」という。あの「イラクに大量破壊兵器が存在する」の虚報と同じ構図のような気がする。今月初旬、産経はこんな記事も載せている

 「ベルリン=宮下日出男】スイス・ジュネーブからの報道によると、国連人権理事会の国際調査委員会は4日、シリアの内戦で化学兵器が使用されたとの疑惑について「信じるに足る根拠がある」とする報告書を公表した。ただ、アサド政権側と反体制側のどちらが使ったかは特定できず、国連調査団による現地調査の必要性を強調した。

 シリアの人権侵害を調べる同委が報告書で化学兵器使用の可能性を指摘するのは初めて。報告書は国外の難民や国内からの証言に基づき、3月と4月に北部アレッポや首都ダマスカスなどで起きた戦闘4件で化学兵器が使われた疑いを指摘。その種類や使用者については「入手できた証拠では特定できない」とした。

 化学兵器をめぐっては、反体制派や欧米が政権側の使用を主張する一方、政権側は反体制派が使っていると反論。国連は調査団派遣を決めたが、調査範囲などの調整がつかず、政権側が受け入れを拒んでいる。

 同委の一部メンバーは以前にも反体制派の使用の可能性に言及しており、報告書も政権が保有する化学兵器について「反体制派が入手し使うこともあり得る」との見解を示している」。

 化学兵器が使われた痕跡はあるが使ったのは誰かは分からない―これが実態だろう。一時反体制派は軍の基地などを占拠していた。政府軍が持っていた兵器群を入手していてもおかしくない。というか、軍事施設を攻撃するのは武器や兵器を手に入れるためでもある。オバマもブッシュと同じようにCIAの報告を信じているようだが、結果はどうだろう。

 そのCIA元職員のスノーデン氏による米情報機関による「ハッキング」「個人情報盗み見」はシリア問題よりさらに深刻だ。

 世界中の誰もが米情報機関の監視網に絡め取られる可能性があることが明らかになったからだ。オバマや議会関係者は「情報収集は合法的」と述べ事態が拡大しないように懸命だが、そうはいくまい。つい先日には英国政府がG20の際、偽のインターネットカフェなどを設営して各国代表団を監視していたことも明るみに出た。折りから開かれているG8の「影の本題」はこの件に違いない。

 国際問題ジャーナリストの田中宇氏によると、アップルのiフォンで撮影した画像データはアップルのサーバーに蓄積されNSAが見放題だという。先日訪米した習近平の妻がiフォンを使っており、一部関係者の話題になったらしい。「習の私生活も覗けるのでは…」。だが、夫人のiフォンは中国の専門家が手を加えた特別仕様とみられている。

 話がそれたが、大手通信会社やインターネット関連企業がCIAやNSAの言いなりとは…。この事件は「ウィキリークス」よりも根が深い。 
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