甘利明経済再生担当相が金銭授受疑惑の責任を取って辞任した。会見前のメディアの観測では口利き疑惑を否定、職にとどまる-が大勢だっただけに、驚きをもって受け止められたようだ。昨日のNHKの中継では「辞任」のニュース速報が流れるのが遅れた。事前に準備していなかったせいだろう。それだけ唐突感のある辞任劇だけに「潔い」などとの受け止めもあるが、実態はどうなのだろう。むしろ「逃げきれない」と観念したからこその辞職ではないか。これからどんどんボロが出てきそうな予感がする。
《甘利経済再生担当大臣は、事務所が建設会社から現金を提供されたなどと報じられたことを受けて記者会見し、建設会社の関係者からの政治献金を受け取っていたことを認めました。そのうえで、「閣僚としての責務、および政治家としての矜持(きょうじ)に鑑み、本日ここに閣僚の職を辞することにした」と述べ、今後の国会審議への影響などを考慮し、閣僚を辞任する意向を明らかにしました。
甘利経済再生担当大臣は、みずからの事務所が千葉県の建設会社から現金を提供されたなどと、先週、報じられたことを受けて、みずからが関わったとされている点について説明するため、午後5時から内閣府で記者会見しました。
冒頭、甘利大臣は、「私を巡る今回の週刊誌報道の件で、国民の皆さまにご心配をおかけしていることにつきまして、深くおわびを申し上げる」と述べました。
そして、甘利大臣は、「閣僚のポストは重いが、政治家としてのけじめをつけること、自分を律することはもっと重い。政治家は結果責任であり、国民の信頼の上にある。何ら国民に恥じることをしていないとしても、私の監督下にある事務所が招いた国民の政治不信を『秘書のせいだ』と責任転嫁することはできない。それは私の政治家としての美学、生きざまに反する」と述べました》=NHK news Web=。
甘利氏の説明で首をかしげるのは、菓子折りから50万円が出てきたことに対して「適正に処理しておいて」と秘書に命ずる感覚だ。菓子折りや土産物の包みに大金が紛れ込んでいるのは日常茶飯事と見える(甘利氏など〝大物政治家〟にとって50万円は大金とは言えまいが…)。「越後屋、お主も悪よのう」の頃と何も変わっていないように見える。
自民党内などには「罠を仕掛けられた」との見方もある。餌を探して首を長くしているから罠に落ちるのだ。おとり捜査にはまっても、こんな言い訳をするんだろうか。今回も「秘書が」「事務所が」といういつものパターンの釈明が繰り返された。「私自身はやましいところはないが…」-政治家・甘利の矜持、美学を強調して辞意を口にした甘利氏だが、本当のところは隠し録りされた録音テープの存在などで観念したと推察される。
件の建設会社はURから2億3000万円の保証金を受け取っていたと伝えられる。甘利氏あるいは秘書・事務所の口利き効果があったのかどうか。徹底的な解明が待たれる。
《甘利経済再生担当大臣は、事務所が建設会社から現金を提供されたなどと報じられたことを受けて記者会見し、建設会社の関係者からの政治献金を受け取っていたことを認めました。そのうえで、「閣僚としての責務、および政治家としての矜持(きょうじ)に鑑み、本日ここに閣僚の職を辞することにした」と述べ、今後の国会審議への影響などを考慮し、閣僚を辞任する意向を明らかにしました。
甘利経済再生担当大臣は、みずからの事務所が千葉県の建設会社から現金を提供されたなどと、先週、報じられたことを受けて、みずからが関わったとされている点について説明するため、午後5時から内閣府で記者会見しました。
冒頭、甘利大臣は、「私を巡る今回の週刊誌報道の件で、国民の皆さまにご心配をおかけしていることにつきまして、深くおわびを申し上げる」と述べました。
そして、甘利大臣は、「閣僚のポストは重いが、政治家としてのけじめをつけること、自分を律することはもっと重い。政治家は結果責任であり、国民の信頼の上にある。何ら国民に恥じることをしていないとしても、私の監督下にある事務所が招いた国民の政治不信を『秘書のせいだ』と責任転嫁することはできない。それは私の政治家としての美学、生きざまに反する」と述べました》=NHK news Web=。
甘利氏の説明で首をかしげるのは、菓子折りから50万円が出てきたことに対して「適正に処理しておいて」と秘書に命ずる感覚だ。菓子折りや土産物の包みに大金が紛れ込んでいるのは日常茶飯事と見える(甘利氏など〝大物政治家〟にとって50万円は大金とは言えまいが…)。「越後屋、お主も悪よのう」の頃と何も変わっていないように見える。
自民党内などには「罠を仕掛けられた」との見方もある。餌を探して首を長くしているから罠に落ちるのだ。おとり捜査にはまっても、こんな言い訳をするんだろうか。今回も「秘書が」「事務所が」といういつものパターンの釈明が繰り返された。「私自身はやましいところはないが…」-政治家・甘利の矜持、美学を強調して辞意を口にした甘利氏だが、本当のところは隠し録りされた録音テープの存在などで観念したと推察される。
件の建設会社はURから2億3000万円の保証金を受け取っていたと伝えられる。甘利氏あるいは秘書・事務所の口利き効果があったのかどうか。徹底的な解明が待たれる。