酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

「天地人」その後

2009-02-02 05:32:03 | Weblog
 郷里の山がタイトルバックに出てくるという理由だけで「天地人」を見続けているが、どうもここに来てずさんな脚本や安っぽいセットが気になりだした。それもこれも、不景気のなせる業か。

 中でも笑わせてくれたのが長沢まさみ扮する初音の役柄変更である。

 《NHKは28日、大河ドラマ「天地人」で、長沢まさみさんが演じる真田幸村の妹・初音を、幸村の姉に設定変更したと発表した。

 初音は架空の人物で、火坂雅志さんの原作小説では、初音は幸村の姉になっており、視聴者から「原作と違う」などの指摘があったという。

 NHK広報局は「混乱を避けるために原作通りの設定に戻した」と説明している。ホームページでの人物紹介文も変更した》=読売web=

 新聞に連載されていた当時、斜め読みしただけだから確かなことはいえないが、ドラマの設定と原作とは大いに異なる。ここまで改竄するのは珍しいのではないか。おそらく、原作者の火坂がそれを許したのだろう。「天地人」が新聞連載された新潟、山形、福島では多少知られているかもしれないが、これまでの大河ドラマ原作者とは格が違う。このドラマが火坂を全国区の作家にすることになるのだろう。

 だから、脚本の小松江里子やNHK側のなすがまま。ということではないか。秀吉を笹野高史が演じているのもひどすぎる。笹野はもう還暦だ。対して吉川信長は40代前半。実際は信長は秀吉より2歳年長だ。いくらなんでもこれはない。

 上杉謙信の居城や毘沙門天が安置されている変な洞窟など、セットがお粗末すぎるのも気に入らない。信長の岐阜城も重厚さに欠けていた。大奥が舞台だった「篤姫」とは時代も状況も異なるが、貧弱さは目を覆うばかりだ。制作費削減指令が出ているのかもしれないが、工夫がなさすぎる。これでは早晩、見放されるのではないか。人気キャストに頼った番組づくりには限界がある。

 

 
コメント
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