酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

岡田ジャパンは体力不足だ

2010-05-31 05:20:24 | Weblog
 社民党が連立政権から離脱して、鳩山内閣の命運は窮まった。参院選前に総辞職するしかあるまい。これについては、後日あらためて書きたい。その前にサッカー、日本vsイングランド戦である。

 結果は1-2、しかも2点ともオウンゴールだったから惜敗に見える。日本メディアも「本番につながる戦いができた」と好意的な扱いだ。

 《○イングランド2-1日本●(オーストリア・グラーツ)強化試合

 激しさを増す雨脚、そして雷鳴とともに牙をむいたイングランドの前に、最後は失点を重ねた。実力差を突きつけられたが、本大会前に強豪の力を肌で感じる展開に持ち込めた。岡田監督は「(W杯の)初戦に向けて道筋が見える試合にしたかったが、見えてきた」と、手応えを口にした》=毎日jp=。

 《逆転負けを喫したものの、日本にとっては収穫ある戦いになった。前半早々に右CKから先制し、いい流れの中で落ち着いて守備の形をつくった。最終ラインの前に阿部を置く新布陣は安定感があり、パスもいい形で回り攻撃にも連動感が出た。イングランドに押し込まれた後半はGK川島がPKを止めるなど好セーブでもり立てたが、オウンゴールで2失点。最低でも引き分けに持ち込む試合運びを見せたかった》=時事=。

 どうしてこういう評価になるのか理解できない。書いている記者連中は、本心では「やっぱ、この程度だなあ」と思っているのではないか。でも、あまり正直に書くとW杯の盛り上がりに水を差してしまう。ここはやっぱり前向きに。わが国のスポーツメディアを覆っているのは、こうした心理だ。五輪報道などにも良く現れる。

 昨日のイングランド戦は完敗だ。何とか互角だったのは前半の30分まで。後は一方的にボールを支配され、圧力を受け続けた。川島の勘が冴えていなければ、4~5点は取られていた。

 どこに欠陥があるのか。体力のなさに尽きる。合宿の疲れもあるだろうが、それは相手も同じだ。30分以降からは、ボールへの第一歩がことごとくイングランドより遅い。判断力というより、フィジカルの問題だ。

 ワンタッチのパスも前半の終わりごろから見れなくなったが、これも最初の一歩が遅れているからだ。NHKで解説をしていた福西はソフトな語り口ながら、「対応が少しずつずれだした」と指摘していた。

 サッカーは一瞬のスポーツだから、そこで切れ味がなければ話にならない。「いい脚」を使い「いい判断」をする。これを90分続けるスタミナがない。戦術やシステム以前の問題だ。

 本番までに解決できるような課題ではない。要はこのチームでも勝てるゲームプランを立てられるかどうかだ。速いサッカー、華麗なパス回しなどときれいごとをいっていると1勝も危うい。弱さを自覚し、泥臭いサッカーをやるしかない。 
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「国を守る意識が足りない」

2010-05-27 05:54:28 | Weblog
 「最低でも県外」を投げ捨てたら、気分が軽くなったのか、わが鳩山由紀夫首相が珍しくまともなことを言っている。「国民自身で国を守ろうという気概が足りない」とおっしゃったのだ。

 《鳩山由紀夫首相は26日夜、日本の安全保障に関し「この国はこの国の人々で守るという、すべての国にとって当たり前の発想が今の日本にはない」と危機感を示した。同時に「それが自然かどうかという発想は国民一人一人が持ち続けるべきではないか」と指摘した。

 記者団が米軍普天間飛行場移設問題に絡めて「(常時)駐留なき安保という考え方は変わったのか」と質問したのに対し、「その考え方はいま封印している」とした上で根底の考え方として言及した。官邸で記者団の質問に答えた》=共同=。

 ついこの間、「考えれば考えるにつけ、抑止力は重要だ」などと寝ぼけたことを言っていた人物とは思えない。

 どういうやり取りの中でこの発言が飛び出したのかは定かではないが、普天間移設に絡んでいるのは間違いないだろう。だとすると、「国民自身がが国を守る」ことと在日米軍の抑止力の関係についても語らなければならない。

 自分の国は自分で守りますから、米軍はお引き取りください。鳩山の論理を進めていくとこうなる。当否はともかく、ひとつの考え方だ。最初からこういう骨太? な国防論議をすべきだった。

 しかし、いまさら遅すぎる。5枚舌の無責任首相は消えたほうがいい。政権交代を台無しにし、政治不信を極限まで高めた責任は重大であり、辞職では済まないほどだ。政界を引退して、超常現象評論家にでもなることをお勧めする。

 
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これじゃあ勝てんぜよ

2010-05-25 04:44:04 | Weblog
 昨夜のサッカー日韓戦、これが日本代表の壮行試合かと目を疑うようなふがいない試合だった。

 W杯へ向けて士気を鼓舞するはずのゲームが、逆に自信を喪失させる結果となったようだ。岡田をはじめ、プレーヤー自身がどうしたらいいか分からなくなっているように見える。6月14日のカメルーン戦までに立て直すのは至難の業だろう。

 速さ、強さ、しつこさ、気合…。すべての点で韓国が上回っていた。特に違うのは、ゴールへ向かう気持ちと速さだ。

 日本はいい形でボールを奪っても、そこから前にいけない。すぐパスコースを探すからボールが停滞してしまう。奪ったらまず一歩前に抜け出す勇気が必要だ。縦に突っ込むことでパスコースも広がるのだ。

 縦への突っ込みとスピードがないから、相手のDFに余裕を持たれてしまう。悪循環である。

 後半、中村と遠藤を交代させた。2人ともできは良くなかったが、彼らを欠いてはゲームの組み立てができなくなる。負けている局面で、この采配は理解できない。

 試合後、岡田は協会の犬飼会長に「進退伺い」したらしい。「引き続き頑張れ」と励まされたそうだが、この段階で監督がこんなに弱気ではどうしようもない。

 22日の「出陣式」で」岡田は「大きな目標に挑戦する時が来た。日本から念を送って力を与えてください」と挨拶した。言葉の綾をいうわけではないが、「念」を頼るようでは困る。

 サムライ・ブルー・パークでジャパンのユニフォームを着せられている竜馬が嘆いているのではないか。「倒されてもいいから、もっと前に行かんといかんぜよ」。
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公務員にひげはダメ!?

2010-05-20 04:58:41 | Weblog
 鹿児島県の阿久根市長の「ユニーク」さはつとに有名だが、他にも変わった市長がいるようだ。

 群馬県伊勢崎市は19日から男性職員のひげを禁止する通達を出したという。マジですか。

 《群馬県伊勢崎市は19日から、市民に不快感を与える恐れがあるとして男性職員のひげを禁止した。同日から職員の服装をクールビズに切り替えるとした通知の中で通達した。総務省は「自治体がひげに関する規定を設けた例はこれまで聞いたことがない」としている。

 市職員課によると、18日、公務員の品位を保持しようと、クールビズへの切り替えを通知した文書の中で、ひげについて「不快に思う市民もいるため禁止します」と記した。

 これまで休日明けの職員がひげをそり忘れて登庁し、市民から苦情が寄せられたケースもあり、市はその都度、職員に指導してきたが、明文化したのは初めて。罰則は設けていない。

 市は「ひげに関して世論が(寛容に)変わってきているが、公務員は公務員らしくしてほしい」としている。クールビズを推進する環境省は「『礼節を保つ』ということが、ひげの有無まで及ぶのかは何とも言い難いのでは」と疑問を呈している》=共同=。

 記事には市長が指示したとは書かれていないが、この種の通達が出るとすれば、職員ではなくトップからしかありえない。いったいどういう思考回路をお持ちの方なのか。

 「(ひげを)不快に思う市民もいるため禁止しました」。職員課はこうコメントしているが、そんなことを言い出したらきりがない。長髪、髪染め、厚化粧、目つき、姿勢、息がくさい…。

 「休日明けの職員がひげをそり忘れて登庁し、市民から苦情を寄せられたケースもあり、その都度指導していた」という。伊勢崎市民って、そんなに潔癖揃いなのか。

 市民から苦情があれば、誠実に対応するのは市の努めだ。だが、何でも「はい、はい」と受け入れて良いわけがない。国政から地方政治に至まで、世論に迎合することに汲々としている。全く困った傾向だ。

 毎日新聞によれば、1500人いる伊勢崎市職員にひげを生やしている人物は皆無とか。ちょっと気持ちの悪い市役所ではある。
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インドの「聖人」?

2010-05-14 05:10:44 | Weblog
 バンコク12日発の共同が興味深いニュースを伝えている。70年以上も飲まず食わずで生き続けているインドの「ヨガ聖人」の身体メカニズムを解明しようと、インド国防省が調査を始めたというのだ。

 《インドで70年以上、食べ物も水もとらずに生き続けているとされるヨガ聖人の身体メカニズムを解明しようと、同国国防省が調査に乗り出した。インド紙ヒンズーなどが12日までに報じた。

 聖人はプララド・ジャニさん(82)。ジャニさんの断食を「いんちき」とする報道もあるが、国防省は謎が解明できれば、飲食なしに兵士が生き延びる方法などに応用できると期待している。

 ジャニさんは西部グジャラート州の病院に4月下旬から国防省の調査のため15日間入院。約30人の特別医師団が24時間態勢で観察、ジャニさんはこの間、一滴の水も飲まず、トイレにも行かなかった。さまざまな検査をしたが、体の異常も見つからなかった》。

 10億を超す人口を持つ中国やインドには、とんでもない人がいても不思議はないが、それにしても…。宗教系の新聞が報じたものらしいから、奇跡の宣伝という側面が強いのだろう。

 軍が謎の解明に取り組むというのも、笑わせてくれる。「食べないで生き延びる方法」を全国民に広げると考えないあたりが、軍人の視野の狭さというべきか。このメカニズムを応用すれば、世界の食料不足は一気に解決だ。

 共同電の後段には「医師団は『日光をエネルギー源にしているのでは』との仮説を披露した」とある。こういう人を「植物人間」というのだろう。

 わが国のファーストレディー・鳩山幸さんの「インドの占い師」発言で評価を下げた? かの国の聖人たちが巻き返しに出のか。あれこれ妄想をたくましくさせてくれるグッドニュースである。
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南アW杯メンバー決まる

2010-05-11 05:35:48 | Weblog
 ワールドカップサッカー・南アフリカ大会の日本代表メンバーが発表された。ちょっと地味かなというのが第一印象だ。華はなくても、勝てればいいんだが…。
 
 《サッカーのワールドカップ(W杯)南アフリカ大会に出場する日本代表の岡田武史監督は10日、大会登録メンバー23人を発表した。

 これまでの実績を重視した顔ぶれで、けがのため今年の公式戦に出場していない川口能活(磐田)と、今年の代表戦では1試合に途中出場しただけの矢野貴章(新潟)が滑り込んだほかは、手堅い人選となった。

 日本代表23人は次の通り。
◇GK 楢崎正剛(名古屋) 4回目
◇GK 川島永嗣(川崎) 初
◇GK 川口能活(磐田) 4回目
◇DF 中沢佑二(横浜M) 2回目
◇DF 田中マルクス闘莉王(名古屋) 初
◇DF 駒野友一(磐田) 2回目
◇DF 内田篤人(鹿島) 初
◇DF 長友佑都(F東京) 初
◇DF 今野泰幸(F東京) 初
◇DF 岩政大樹(鹿島) 初
◇MF 中村俊輔(横浜M) 2回目
◇MF 稲本潤一(川崎) 3回目
◇MF 遠藤保仁(G大阪) 2回目
◇MF 中村憲剛(川崎) 初
◇MF 本田圭佑(CSKAモスクワ) 初
◇MF 長谷部誠(ウォルフスブルク) 初
◇MF 松井大輔(グルノーブル) 初
◇MF 阿部勇樹(浦和) 初
◇FW 岡崎慎司(清水) 初
◇FW 玉田圭司(名古屋) 2回目
◇FW 大久保嘉人(神戸) 初
◇FW 森本貴幸(カターニア) 初 
◇FW 矢野貴章(新潟) 初     》=読売ONLINE=。

 故障していてリーグ戦にも出られない川口を選んだ理由が分からない。「精神的な支柱」という声もあるが、出番がないのを前提に23人の枠に入れるのはおかしい。他との比較考量で、ここが優れているから選んだと説明できない人事では納得が得られない。

 FWの矢野も意外感を持って迎えられているようだ。この人事に岡田監督の「感覚」が現れていると思う。岡田は人選について「最終的には私の感覚で選んだ」(読売)と語った。自分で選んだだから、それはそうだろう。その「感覚」とは何か。高い位置からボールを追い回すハード・ワーク・サッカーがその答えではないか。

 矢野は新潟では「ディフェンシブFW」の異名?を奉られるほど、よく球を追いかける。これで新潟の守備陣はずいぶん助かっている。

 でも、今季はまだ無得点。点が取れないFWでは、という気もする。トラップなんかも下手だし…。

 期待は本田、松井の欧州コンビかな。「4強入り」の公約は普天間の5月末決着と同程度と見ておけばよろしかろう。
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中国海軍の不思議な動向

2010-05-07 06:23:51 | Weblog
 米軍普天間飛行場の移設問題に絡み、「海兵隊の抑止力」が焦点になっている中、中国海軍が不思議な? 動きを見せている。

 《鹿児島県奄美大島沖の日本の排他的経済水域(EEZ)内で海上保安庁の測量船が中国の海洋調査船に追跡された問題で、岡田克也外相は6日、中国の程永華駐日大使を外務省に呼び「中国側の妨害行為は我が国の主権的権利を侵害しており、断じて受け入れられない」と改めて抗議した。また、岡田外相は中国海軍のヘリコプターが海上自衛隊の護衛艦に近接飛行をした問題にも触れ「東シナ海を平和・協力・友好の海にするため、実際の行動を取ってほしい」と要請した。同省によると、程大使は、中国側の行為は正当なものだったと主張したという》=毎日jp=。

 在沖海兵隊の抑止力については「朝鮮半島の有事に備えて」が一番手に上がっていたが、ここにきて「尖閣諸島対応」との声が高くなっている。朝日新聞の某主筆氏も、米国防関係者のコメントと断りつつ「沖縄から海兵隊がいなくなれば、尖閣諸島に中国軍が駐留する」などと書き連ねている。

 最近の中国海軍の動きは、こうした主張に説得力を与えるものだ。これは軍独自の判断なのか、党中央の指令に基づくものか。胡錦濤も温家宝も軍への影響力は乏しい。特に温は軍幹部と直接話し合えないともされる。

 艦載ヘリが海自艦に接近したのは、パイロットの勇み足だったらしい。あれやこれやを考え合わせると、中国軍が力を誇示したがってさまざまな挑発を繰り返していると推察できる。穏健派である胡や温と江沢民らの流れを汲む一派との対立が深まってきたと見ることもできる。

 過渡期のせめぎ合いが続いているのは、日本やアメリカだけではない。一見磐石に見える中国でも激しい権力闘争が繰り広げられ、それが外交問題となって噴き出している。世界はかくも複雑なのだ、かな。


 
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