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酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

沖縄防衛局長の「失言」

2011-11-30 05:00:33 | Weblog
 沖縄防衛局の田中某とかいう局長が、居酒屋で催されたメディアとの懇談で、「アセスの年内提出をなぜ明言しないのか」と問われ「犯す前に、これから犯すというか」という趣旨の発言をして首になった。阿呆としか言いようのない発言だが、政府のアセス強行が強姦のようなものとの見立ては正しい。事の本質はここにある。

 ≪沖縄防衛局の田中聡局長は28日夜、報道陣との非公式の懇談会の席で、米軍普天間飛行場代替施設建設の環境影響評価(アセスメント)の「評価書」の年内提出について、一川保夫防衛相が「年内に提出できる準備をしている」との表現にとどめ、年内提出実施の明言を避けていることはなぜか、と問われたことに対し「これから犯しますよと言いますか」と述べ、年内提出の方針はあるものの、沖縄側の感情に配慮しているとの考えを示した。
県などが普天間飛行場の「県外移設」を強く求め、県議会で評価書提出断念を求める決議が全会一致で可決された中、県民、女性をさげすみ、人権感覚を欠いた防衛局長の問題発言に反発の声が上がりそうだ。
 田中局長は那覇市の居酒屋で、防衛局が呼び掛けた報道陣との懇談会を開いた。報道陣は県内外の約10社が参加した。(中略)田中局長は非公式の懇談の席で発言したが、琉球新報社は発言内容を報じる公共性、公益性があると判断した≫=琉球新報電子版=。

 読売によれば≪28日夜の懇談会は、防衛局からは田中聡局長と池田欽吾報道室長の2人が出席し、田中局長だけが発言。読売新聞を含む9社の記者9人が参加した≫。
 朝日は「出ていなかった」と書いている。沖縄タイムスはこの「事件」の一報を共同通信の記事で伝えているから、これも不参加と思われる。おそらく沖縄の「新報村」サークルの各社と防衛局の懇親会だったのだろう。ただちに書いたのが琉球新報だけ?というのが、今のメディア状況をよく表している。

 しかも、書きっぷりがよろしくない。

 田中発言は論外だが、冒頭で述べたようにアセスの位置付けは正確だ。だから更迭されるのだ。女性蔑視発言だから問題、などというのは本質をゆがめる書き方だ。

 読売以下、同席していた各社は「書かなかった」理由にまで踏み込んで書いてほしい。
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「大阪の乱」

2011-11-29 06:11:50 | Weblog
 注目されていた大阪のダブル選挙は橋下徹の「維新」が圧勝した。
勝因は、よってたかっての「橋下叩き」だ。

 火をつけたのは一連の週刊誌報道ではないか。いわく「被差別」
「親父は元やくざ」「兄弟が凶悪事件」…。出自や家族に関わる悪罵が
これほど投げつけられた選挙は、初めてではないか。

 このヒステリックなバッシングを仕掛けたのは、どんな勢力なのだろ
う。戦略性に乏しい、感情的な攻撃では成功するはずがなかった。

 もともと大阪は、かなりアナーキーな土地柄だ。横山ノック知事を誕
生させたのも、「誰がやっても同じ。そんならおもろい方がいい」とい
う感覚だ。1970年代には共産党が主導して、マルクス主義学者の黒田了
一を知事に選んでもいる。

 既成政党やメディアが橋下をくさせばくさすほど、橋下人気が盛り上
がる。自民党から共産党までそろって「反橋下」となれば、庶民が橋下
をひいきにするのは当然だ。

 で、橋下はこれからどうするのか。都構想は進みそうもないから、維
新勢力の国政進出を図ることになる。政界再編も起きるだろう。その時
の軸がどうなるか。小沢一郎とどう絡むかもみものだ。



 
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ユニクロの「青田買い」

2011-11-22 05:32:05 | Weblog
 来春卒業予定の大学生の就職内定率は、10月1日現在で59.9%とな
り、調査開始以来最低だった昨年を2.3ポイント上回ったという。
4年生の10月でも4割が就職先が見つからなくても「好転」とは、情け
ない限りではあるが。

 この発表があった翌日の朝日に「変な」記事が載っている。ユニク
ロ柳井がインタビューで述べたものだ。見出しにはこうある。

 大学1年で採用決定、卒業で店長
 本部の社員、半数以上を外国人に

 ユニクロ柳井氏が新採用制度


 ユニクロといえば英語を「社内公用語」にするなど、社員教育のユ
ニークさでも知られる。今度は大学1年でも採用を決めてしまおうと
いうのだ。

 話は大学新卒一括採用の見直しから始まる。

 ≪現在同社は国内では年一回採用を行っている。新しい方法では、
採用時期を通年とし、選考する学年も問わない方式を検討している。
柳井氏は「一括採用だと、同じような人ばかりになる。1年生の時か
らどういう仕事をするかを考えて、早く決められるほうがいい」と
話す。

 具体的には1年生の時点で採用を決め、在学中は店舗でアルバイト
をしてもらい、卒業と同時に店長にするといったコースが想定され
ているという≫=19日付朝日=。

 勝ち組ユニクロならではの「アイデア」とも言えるが、早い話がこ
れは「青田買い」でしかない。ユニクロ、ファストリのネームバリュ
ーで、1年生から囲い込んでしまおうというだけではないか。ユニク
ロで卒業即店長はきょうびなかなか魅力的に違いない。

 こんな方式を採るなら、いっそ優秀な高校生を採用し、大学進学希
望者を社員のまま進学させてはどうか。

 1年生で、ユニクロに入りたくて、サークルよりバイトで、こんな人
物像は「同じような人ばかりになる」危惧そのものだと思うのだが…。
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巨人で何が起きているのか

2011-11-13 06:12:34 | Weblog
 プロ野球巨人の清武球団代表兼GMが、「読売の天皇」ナベツネに噛みつき、メディアを
にぎわせている。

 11日突然記者会見した清武は「コーチ人事で、球団の決定を覆す不当な介入を行った。決定は渡辺氏にも伝えてある。自分が了承したことを忘れているとすれば、(渡辺氏は)任に堪えない…」と述べ、ナベツネ老害を告発した。

 巨人のお家騒動といえば、先日亡くなった「ミニ正力」に絡むものが多かった。ナベツネが実験を握ってからは、長嶋や王の処遇をめぐるあつれきが大半で、ナベツネ体制を揺るがすような騒ぎは少なかったように思う。

 そこへ「清武クーデター」である。世論を味方につけて、ナベツネ支配に風穴を開けたいという狙いらしいが、賛同者が少なく尻すぼみになりそうだ。

 ナベツネ氏はすぐに巻き返しに出た。土曜日に異例の出社をして、「談話」を出したのだ。

 ≪巨人の清武英利球団代表兼ゼネラルマネジャー(GM=61)が、渡辺恒雄球団会長(85)を「コンプライアンス(法令順守)違反」「球団を私物化」と会見して批判した問題で渡辺会長が12日、反論する談話を発表した。同会長は文書で自らの主張を展開するとともに、清武代表に強く謝罪を求めた。これに対して、清武代表の代理人を務める吉峯啓晴弁護士(吉峯総合法律事務所)も反論。伝統球団のお家騒動は混迷を極めてきた。

 衝撃会見から一夜明け、渡辺会長が反攻に転じた。A4判3枚の「談話」の冒頭に「事実誤認、表現の不当、許されざる越権行為及び私に対する名誉毀損(きそん)が多々ある」とした上で「清武君に謝罪を求めます」と明記した。清武代表が前日主張した件をことごとく否定。「今回の清武君の行動は会社法355条の“取締役の忠実義務”違反に該当する」と最後まで容赦なかった。

 渡辺会長は土曜日にもかかわらず、都内の読売新聞東京本社に異例の休日出勤。車で数分の距離にある球団事務所で清武代表との会談を終えた桃井オーナーを呼び寄せると、今後の対応などを話し合ったとみられる。午後7時すぎには読売新聞東京本社広報部を通じて、報道各社にファクスで談話を送った≫=スポニチ=。

 広岡達朗の「外人獲りすぎ、選手獲りすぎ、GM失格」という清武批判も引用して、「巨人が強くならないのはGMのせいだ」とにおわせている。

 江川、広岡と役者がそろってきた。第2幕があるかもしれない。

 それにしても、読売新聞の報じ方は変だ。スポーツ面に1段見出しで申し訳のように掲載してあるだけ。13日のナベツネ反論の記事は70行もあるというのに、べた扱い。こういう報道ぶりを「紙面の私物化」というのだ。読売新聞広報は11日の清武会見後、「巨人軍のことであり、読売新聞とは何の関係もない」趣旨のコメントを出している。ならば、報道機関らしく、真相をきちんと伝えるべきだ。情報はたくさんあるだろう。
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大阪マラソン

2011-11-02 05:42:38 | Weblog
 第1回大阪マラソンを走ってきた。

 曇天、暑くなし寒くなしの好条件、沿道の声援にも励まされてどうにか完走できた。60歳を超えてから5時間は掛かるようになったが、要はゴールすることと達観している。

 東京マラソンも第1回と第2回を走ったが、印象では「大阪」の勝ち。街の規模が違うせいか、応援の密度と熱さにおいて、大阪が上回っていたように思う。特に市南部での元気なおばちゃん、ねーちゃんたちが目立っていた。NHKの朝ドラ「カーネーション」の雰囲気と同じものがあった。

 おそらく「東京」を何回も視察し、ノウハウを学んだ上で「東京の上を行くにはどうしたらいいか」研究を重ねたのだろう。関係者の労を多としたい。

 受付とフィニッシュの会場、動線のあり方などに課題を残したが、回を重ねれば解決するだろう。東京といい、大阪といい、これだけの規模のマラソンが大都会の真ん中でできるようになったことを喜びたい。

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