酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

国母クン、残念

2010-02-19 06:07:05 | Weblog
 腰パン、「っせーなー」「反省してま~す」騒ぎで国民的注目?を集めた五輪スノボ代表の国母和弘は、8位に終わった。2回のトライアルは、いずれも最後のエアで着地に失敗、大きく減点されて40点にも届かなかった。

 優勝したショーン・ホワイトは別格だ。第一、高さが違う。背後の照明塔の支柱と背比べをするように伸びていくジャンプは、見事の一言。これに多彩な回転やひねりが加わるのだから、ちょっと太刀打ちできない。

 あとの4、5人は横一線、国母や青野にもチャンスはあったが、力んでしまったようだ。

 とりわけ、国母である。騒動でのメディアの国母叩きは異様とも思える盛り上がりを見せた。国母が通う東海大では、パブリック・ビューでの応援を自粛する始末。

 「税金を使い、日の丸を付けて出ているのに、あの格好と態度は何だ」ということらしい。こんな文句がメディアも含めて束になって襲い掛かるのは恐ろしい。これでは集団ヒステリーの一歩手前ではないか。

 競技の後、国母は騒動とバッシングについて「そんなの気にしていたら、やってられない。自分らしさは出せた。悔いはない」とさばさばした様子だったという。

 騒ぎがなければ…、というのは「ればたら」だが、一発勝負に全く影響がなかったとは言い切れない。メダルを取って見返したいという力みがどこかにあったような気がする。それもこれも、身から出た錆には違いないのだが…。

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

立松和平逝く

2010-02-11 09:31:15 | Weblog
 立松和平が亡くなった。享年62歳、早すぎた死であることは確かだ。同年代としていささかの感慨もある。勝手に人の著作の引用を繰り返した「罪」は拭えるものではないが、死者に鞭打つ気もない。

 しかし、メディアがこうも盛大に?死亡記事を掲げ、追悼文を載せまくると、天邪鬼の当方は少し腹が立つ。新聞といい、テレビといい、仲間内や身内に甘すぎる。筑紫哲也などは死んだら神様に祭り上げられてしまった。

 友達や同志をほめるのはうちうちでやってほしい。電波に乗せたり紙面に掲載して褒めちぎるのは公共物の私物化だ。立松に引き付けて言えば、彼が各メディアにとって使い勝手の良い作家だったということをあらためて印象付けた格好だ。

 早稲田の先輩で立松の兄貴分ともいえる歌人の福島泰樹があちこちで絶賛しまくっている=共同系各紙、読売文化欄など=。身内がほめればほめるほど、周囲は興ざめになるということが分かっていないらしい。この歌人の感性にも驚く。

 さはさりながら…。立松さん、そちらで自身の来し方をゆっくり振り返ってください。そちらの時間は無限でしょうから。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

貴乃花理事で何が変わる

2010-02-02 05:44:07 | Weblog
 注目の? 相撲協会理事選は、劣勢を伝えられた貴乃花親方が当選する「番狂わせ」となった。

 《任期(2年)満了に伴う日本相撲協会の理事選挙(改選数10)は1日午後、東京・両国国技館で投開票された。角界の常識を破り、二所ノ関一門を離脱して「無所属」の形で立候補した貴乃花親方(37)=元横綱=が初当選した。評議員(親方、立行司、力士代表)111人が投票し、貴乃花親方の得票は10票だった。貴乃花親方は1968年に現行の役員制度になってから5番目に若い理事となった。立浪一門に所属する大島親方(62)=元大関旭国=は落選した。

 理事選挙には、武蔵川理事長(61)=元横綱・三重ノ海=ら現職8人と、貴乃花親方ら新人3人の計11人が立候補。02年以来4期8年ぶりに評議員による投票に持ち込まれた》=毎日jp=。

 閉鎖的な相撲界の取材が難しいのは分かるが、新聞をはじめ各メディアが、全く事前の票読みをできていないことに驚く。投票権があるのは100人ちょっとでしかない。目を凝らせば6人以外にもシンパがいることに気付くはずだが…。理屈や理論が通らない相撲界に若い記者が入っていけないのは仕方ないが、ベテランは何をしていると言いたくなる。

 朝日、毎日、読売は「貴乃花理事誕生」をそろって社説で取り上げている。その理由は「下馬評を覆し」(読売)、「苦戦の予想が覆っ」(朝日)からだろう。これは大事だ、というわけである。毎日に至っては「大相撲の親方たちも「チェンジ」を選択したようだ」とはしゃいでいる。

 各紙とも貴に叱咤激励、大声援といったところだが、何か勘違いしている。10人いる理事の1人に貴乃花が加わったに過ぎない。チェンジなどまず無理だろう。

 貴乃花はこれまでも役員待遇とされ、理事会などに出席していたという。そこで意見を求められても発言はなかったともいう。当選の抱負を聞いてみても、なにやら頼りない。これでは武蔵川体制を改革色で補強する材料ぐらいにしかならないのではないか。

 まずは朝青龍問題への対応が焦点だ。相撲取りの「場外乱闘」についてあれこれ言い過ぎるのはいかがかとも思うが、世間は「乱行」には厳しいからね。除名を叫ぶ幹部に、貴が「強い横綱は必要だ」と抵抗する展開になれば面白い。せっかく当選したのだから、おおいに物議を醸してもらわないと。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする