酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

米中の猿芝居!!??

2010-09-26 16:12:42 | Weblog
 中国漁船船長を処分保留のまま釈放した那覇地検の処分をめぐって世論が沸騰している。

 検察や政府がどう言い繕おうが、高度な政治判断を受けて検察が処理したのは間違いない。対中弱腰も問題だが、検察の独立が侵されたことも重大だ。将来に大きな禍根を残した。

 ところで、なぜこのタイミングでの釈放だったのか。「首相と外相が海外出張中で検察に責任を被せやすい」などといううがった見方もある。当たらずといえども遠からずかもしれない。

 うがちついでに当方も…。

 中国漁船の行動をはじめ、一連の事態の進行には米中の深い連携がある。23日にはオバマと温の首脳会談をはじめ、各クラスの米中対話が行われている。この席で何が話し合われたのか。

 日米首脳会談も23日だ。クリントンやキャンベルは「尖閣は日米安保の範囲内」の発言を繰り返している。

 クリントンらの発言は、中国への牽制と見る向きが多いが、狙いは「本能寺」、日本世論だろう。尖閣で中国の無法を許さないためには、在沖米軍の存在が不可欠だ。こうアピールしたいのである。

 中国は船長を帰してもらって、まずはめでたし。後は領土問題を言い募るだけだ。尖閣海域への中国船の出漁はさらに増えるだろう。

 海保は取締りをビビリ始める。かといって海自では物々しすぎる。そこで親切なアメリカさんが「海保の皆さん、私たちが後ろ盾になりますから頑張ってください」。かくして、普天間の移設も何とか筋道がつきそうだ。

 相当強引な推論だが、国際政治の舞台裏には何が仕掛けてあるか分からない。与野党の先生方もメディアも、ワーワー騒ぐだけでなく裏筋=真相=を探ってほしい。

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検事の犯罪

2010-09-23 06:25:34 | Weblog
 村木元局長が無罪になった事件で、大阪地検特捜部の主任検事が証拠として押収していたFDのプロパティー(更新日時)を書き換えていたとして、最高検に逮捕された。前代未聞のことだという。

 「正義の体現者」とされる検察が証拠(裁判では採用されなかった)を偽造したのだから、大騒ぎするのは当然だろう。しかし、検察も時にはあくどく、いかさまもやる、ということが明らかになったのは、むしろ好ましいのではないか。国家絶対説や検察至上主義を採る立場からは容認できないことだろうが…。

 (法的な)正義が何であるかを決めるのは国であり、その執行者が検察だ。問題はその「国」の実体が分からないことにある。

 田中角栄を血祭りに上げたロッキード事件や小沢一郎のケースをみれば、必ずしも国=政権でないことは明らかだろう。検察が実体のない「国」の意向と威光を受けて暴走する。ここがポイントではないか。

 国とは政権のみならず、メディアと彼らがが醸しだす雰囲気の総体、アメリカや中国など有力国とそれに連なるエスタブリッシュメントなど、もろもろ合わさった不可思議な存在なのかもしれない。

 

 

 
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菅が完勝?

2010-09-16 06:01:07 | Weblog
 14日行われた民主党代表選は、国会議員、地方議員、党員・サポーター票のすべてで菅が小沢を上回って完勝した。

 菅の勝利は予想通りである。日本中のメディアが「反小沢」キャンペーンを張って後押ししたのが最大の勝因だろう。菅が勝ったというより、小沢がメディアに負けたのだ。

 ただし、メディアの「反小沢」は菅へのエールではない。16日の読売は「人事 早くも迷走」の見出しを掲げ、政権の前途多難ぶりを示唆している。上げたり下げたり、忙しいことだ。

 小沢は首相を目指すのが20年遅かった。自民党の幹事長を務めた後、どうしてトップの地位を狙わなかったのか。本来は気が小さく、首相は務まらないと考えていたのではないか。表で苦労するより、裏で操るほうが面白い。そう考えたのかもしれない。いずれにしても、時代遅れの立候補だったことは間違いない。

 小沢応援団?の一部に、「党員・サポーター票で不正があった」の声がある。「投票率が低すぎる」というのがその理由だ。

 気持ちは分かるが、同様の選挙があった前回2002年の投票率は51.3%。これに比べれば今回の66.9%はきわめて高いと言っていい。実力者2人が激突した選挙でも、投票率が7割に達しないというところに、民主党員の実像が現れているのではないか。

 《民主党の下条みつ衆院議員(長野2区)が、サポーター水増し分の年会費を党支部の収支報告書に虚偽記入したとして政治資金規正法違反容疑で告発された問題で、水増しに使われた長野県の建設会社社員らの名義貸しに、大手ゼネコン鹿島が関与していたことが11日、関係者への取材で分かった。

 下条氏の伯父は鹿島名誉会長で日本商工会議所の会頭も務めた故石川六郎氏。鹿島本社は「名簿集めに協力したのは事実だが、年会費については関知していない」と回答している。

 民主党サポーターをめぐっては、代表選の投票用紙が東京都の自民党員らに発送されるなど各地でトラブルが続発。業界下支えの名義貸し疑惑が今回判明したことで、民主党は不透明な制度の見直しを迫られそうだ》=11日・共同=。

 企業丸抱えのサポーターでは、投票に行く気も起きないだろう。民主党はここらあたりからやり直さなければいけない。
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村木判決 メディアに注目

2010-09-10 06:03:08 | Weblog
 ようやく朝晩が涼しくなってきて、pcに向かえるようになった。

 さて、今日は障害者向け割引郵便偽装事件に絡む公文書偽造罪などに問われている厚労省元局長・村木厚子の判決が言い渡される日である。

 大阪地裁でのこれまでの審理では、検察が描いた事件の構図が崩れ、村木に無罪が言い渡される可能性が高くなっている。メディアは判決に先立って、村木の単独インタビューを掲載し、冤罪をアピールしている。

 《郵便割引制度をめぐる偽の証明書発行事件で起訴され、無罪を主張している厚生労働省元局長の村木厚子被告(54)が10日の大阪地裁での判決公判を前に、朝日新聞の単独取材に応じた。164日間の逮捕・勾留(こうりゅう)中に検事とのやり取りを記したノートなどを手にしながら、「(公判では)やれることをすべてやった。真実は強いと思っています」と今の心境を語った。

 元局長は昨年6月、自称障害者団体が同制度を利用するための偽の証明書を発行するよう部下に指示したとして、虚偽有印公文書作成・同行使容疑で大阪地検特捜部に逮捕された。元局長と弘中惇一郎・主任弁護人から判決前の記事化について承諾を得た上で、2日に埼玉県内の元局長の自宅で取材。元局長は容疑者自身が取り調べ状況などを記す「被疑者ノート」などの記録をもとに振り返った。

 ■大阪地検特捜部の捜査について

 取調室は私、検事、事務官の3人。そこで、検事は特捜部が作った私が知らない事件の「ストーリー」を繰り返しました。途中で「そうかもしれない」と思い、自信を持って否定できなくなる。「魔術」にかけられそうな怖さがありました。

 取り調べが始まって10日目、検事があらかじめ作った供述調書を持ってきました。それには、これまで言ったことがない元上司や部下の悪口が書かれていました。「こんなものにサインできない」と断ると、検事は「私の作文でした」と認めました。

 逮捕から6日後の昨年6月20日の取り調べでは、検事に「容疑を認める気持ちはないか」と説得され、さらに「執行猶予付き(の有罪判決)なら大したことはない」と言われた時は、怒りで涙が出ました。「一般市民には犯罪者にされるかされないか、公務員としてやってきた30年間を失うかどうかの問題だ」と訴えたことも覚えています》=朝日com=。


 では、一体メディアは村木逮捕のときどう報じていたのか。

 「女性キャリアのエースつまずく」「忠誠心どこで歪んだ」などと書いていたのではなかったか。

 小沢一郎や鈴木宗男の肩を持つわけではないが、検察の独善は今に始まったことではない。ターゲットを決めたら挙げるまで逃がさない。これが検察の鉄則だろう。大阪高検の元公安部長事件はその典型だ。

 特捜部が動けばなおさらだ。係長クラスで事件が終わってしまえば、特捜の鼎の軽重が問われる。政治家絡みなら、最低でも国会議員の一匹ぐらいは捕まえなければいけない。大物なら大物ほどいい。

 メディアは鈴木や小沢の事件と村木事件の検察は別物だと考えているのだろうか。

 刑事裁判は検察と弁護人が描く事件の構図のどちらにより合理性があるかを判定する場だ。必ずしも真実が勝つわけではない。

 メディアもこのへんは十分承知しているはずなのに、権力や裁判の本質には触れたがらない。

 検察は「国策」で動くとは限らない。むしろ世論を強く意識し「正義の体現者」を装うケースの方が多いのではないか。村木事件はこれに該当する。

 で、今日の判決。各紙は何と書くのだろう。逮捕時の村木叩きなどには目をつぶって「杜撰な捜査」などというのだろう。明日の新聞が楽しみだ。
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