酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

北南砲撃戦

2010-11-24 06:00:12 | Weblog
 北朝鮮軍が23日、南北軍事境界線近くの延坪島に100発近くの砲弾を撃ち込み、韓国兵士2人が死亡、住民にも被害がでた。

 《【ソウル時事】韓国軍合同参謀本部によると、北朝鮮は23日午後2時半(日本時間同)ごろ、韓国が黄海上の軍事境界線と定める北方限界線(NLL)に近い韓国西方沖の延坪島に数十発の砲弾を撃ち込んだ。韓国軍が反撃し、南北間で砲撃戦に発展、韓国軍海兵隊員2人が死亡したほか、隊員16人が重軽傷を負った。北朝鮮側は1時間以上にわたり断続的に砲弾を発射、一部は住居地にも着弾し、民家数十軒が炎上した。山火事も発生し、民間人3人が負傷した》。

 まさに戦争の勃発である。事態がどこまでエスカレートするのか、現状では不明だ。応戦した韓国軍幹部が「北側にもかなりの被害が出ているはず」と述べているのが気になる。砲撃に加え、ミサイルの発射があるかもしれない。

 大規模な食糧支援や金剛山観光の再開などを話し合う南北赤十字会談を直前に控えての暴挙である。このタイミングで新たな軍事挑発に乗り出す意図は何なのか。

 ①後継者に決まった金正恩の手柄、実績としたい②ウラン濃縮を伝えても話し合いに乗り出そうとしない米国へのさらなる牽制③軍事優先を主張する一部軍部の独走…など、さまざま推測されているが、③の可能性が最も高いのではないか。

 休戦協定発効以来、陸上部で砲撃戦が交わされ死傷者まで出たのは初めてのケースという。これまでの「瀬戸際政策」とは明らかにレベルが違う。金正日の体調が想像以上に悪く、正恩を支える張成沢と軍の関係がギクシャクしていると推測すると、ありうる話だ。

 国連決議と新たな制裁ぐらいで収まりがつくのかどうか。世界経済が再び動揺し始めた矢先だけに、朝鮮半島の不安定化は不気味である。もちろん、日本の先行きも。
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白鵬の連勝止まる

2010-11-16 06:23:08 | Weblog
 初場所14日目から63連勝を続けていた白鵬が希勢ノ里に敗れた。あらためて双葉山の69連勝の偉大さを見せ付けられた思いだ。

 一瞬の競技である相撲は紛れが多い。その中で63もの連勝を積み重ねたことは賞賛に値する。きのうの一番は、白鵬自身が言っていたように、心技体のうち「心」の難しさが端的に表れていた。希勢の速さと力強さに戸惑い、相撲が荒くなっていた。負けるときはこのようなものだ。

 スポーツライターの小林信哉がきのう朝のNHKラジオで「朝青龍の速さに完敗して、スピードの大切さを学んだ希勢ノ里あたりが…」と言っていたが、いい勘をしている。

 相撲協会幹部の心境は複雑だろう。神様の記録を外国人力士に破られなくて済んだという気持ちと、ただでさえ入りが悪いのに目玉が早々になくなって大変だという商売っ気である。おそらくいまの協会の内情では、後者の方が強いだろう。

 九州場所の平日は6割前後の入りといわれる。きのうあたりも2階席以上はがらがらだった。これで、白鵬の記録がないとなったら、どうなることやら…。

 
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海保保安官は在宅起訴が相当だ

2010-11-15 05:28:56 | Weblog
 一躍時の人になった5管の保安官について、警視庁は今日逮捕するかどうかを決めるらしい。

 《沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突をめぐる映像流出事件で、流出への関与を申し出た海上保安官(43)を逮捕するかどうかについて、捜査当局は15日、最終的な結論を出す方針。
 警視庁によると、海上保安官はこれまでの事情聴取に対し、「自宅の個人用パソコンに衝突事件の映像を取り込んだ」などと話している。動画投稿サイト「YouTube」で公開するには、映像を短く分ける必要があるため、警視庁は、海上保安官が映像を6つに分ける作業を自宅でしていたとみて裏付けを進めている。
 警視庁は15日、東京地検と最終的な協議をして、海上保安官を逮捕するかどうかについて結論を出す方針》=日テレニュース24。

 5管の建物に缶詰状態で「任意」の聴取が続く現状が異常であるのは間違いない。これ以上、この格好で聴取や捜査を続けるのは難しい。結論はこうなるのではないか。聴取は打ち切り、「在宅」のまま起訴する。これが一番妥当な判断だろう。

 この男性の行動については、賛否を含めてさまざまな意見がある。ただ、やったことが国家公務員法に抵触しているのは確かだ。ここは起訴して、司法判断を仰ぐべきだ。

 今回のケースは、部内の不正を暴く内部告発とは違う。まして海保という「実力組織」の一員が、政府の命令を守らなかったという事案である。裁判で厳密に検証することが必要だ。
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ビデオ流出は一種のクーデターだ!?

2010-11-06 09:02:23 | Weblog
 尖閣沖で起きた中国漁船衝突事件を撮影した
ビデオが、ユーチューブに流れ出た。政府をは
じめ与野党は上へ下への大騒ぎである。 政権
や国家中枢に与える打撃がそれだけ大きかった
ということだ。

 問題のビデオは石垣海上保安部が撮影、保管
し、公務執行妨害罪に問われた船長立件の証拠
資料とし那覇地検に提出されたものだ。出どこ
ろは海保と検察のいずれかということになる。

 海上保安庁や検察庁は、国家意思の貫徹を最
前線で担う組織である。そこに所属する何者か
が政府の「秘匿」意思に逆らって意図的に流出
させた可能性が極めて高い。

 民主党の議員からは「官僚の倒閣運動だ」
という声が上がっているという(朝日)。あな
がち間違っていないだろう。だが、まだ受け止
めが甘すぎる。政治の世界では、対立野党など
が「倒閣」を目指すのは、ある意味当然である。
問題はその活動が合法か、非合法かにある。

 今回のケースが非合法であることは疑いない。
合法的政権を非合法的、あるいは武力で倒そう
とするのがクーデターの定義とすると、この一
件はまさにクーデターと呼ぶにふさわしい。

 クーデターが企てられるのは、政権に統治能
力がなく国家の動揺が高まっているときだ。小
泉以後の日本、とりわけ政権交代してからのぐ
らつきは目に余る。警察や検察、海保、自衛隊
など実力組織が大きな不満を抱え込んでいるの
は間違いないだろう。

 一部勢力による外国人(わけても中国人)排
斥運動が勢いづいている。流出ビデオがそれに
拍車を掛けることになるのではないかと憂慮す
る。

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