火星のメラス・カズマの峡谷フロアの一部と南西部の壁岩が竜に似たパターンで曲がりくねっている。火星偵察軌道船(MRO)に積まれた HiRISE カメラは、2007年7月4日にこのイメージを捕えた。この領域のフロアは、暗い基盤に多くの明るいトーンのブロックから成る変わった堆積である。このイメージの高解像度が、この明るいブロックにおける厚さ数メートルの層を明らかにしている。ほとんどは直径約100~500メートルであり、丸く見え、他は角ばった端に引き伸ばされている。このブロックの形は、堆積した後の流れまたは地殻構造の混乱のような、柔らかな変形を示唆している。ブロックの間の暗い基盤に吹きさらしの風の波紋が散在している。南の壁岩に沿って小さな谷を見ることができ、これらは異なる反射率を持つ二つの地質ユニットの混合である。明るいトーンのユニットが、薄く、限定された場所に露出して見える。堆積または浸食による露出を示唆して、いくつかの明るいトーンの堆積が谷にのみ見られる。
<出典>: 「火星偵察軌道船(Mars Reconnaissance Orbiter:MRO)」
<大判>: 大判はイメージをクリック。
<ひとこと>: 火星では現在五つの宇宙船が活動しています。NASAが3機、ヨーロッパ宇宙機関(ESA)が2機です。火星を周回する軌道から探査を続けているのは上記MROを含むNASAの2機とヨーロッパ宇宙機関の2機、地上を移動しながら調査しているのはNASAの1機です。今年7月以降、地上で調査するNASAの1機が火星に向かいます。5月1日の記事を参考に・・・。
<お断り>: コロナウィルスの世界的流行により、NASAを含む、世界的な活動が停止しています。この際これまでに掲載できなかった記事や、ウィルスと無縁な宇宙ステーションからの記事、アポロなど史実の記事を中心に提供しています。