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10月16日:昨年10月、24年ぶりの巨大黒点出現

2015年10月16日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

2014年10月下旬、太陽に巨大黒点が出現しました。この黒点は10月16日に東(画像左)から出現し、発達しながら太陽の自転によって移動し、30日まで見えていました。10月26日には黒点群全体の面積は最大となり、地球約66個分に達し、これは1990年以来24年ぶりの巨大黒点となっています。この太陽画像は、太陽観測所の太陽フレア望遠鏡で観測された10月18日、20日、24日、26日、28日に観測した画像を重ね合わせています。この巨大黒点が出現していた10月24日と25日は「三鷹・星と宇宙の日」。国立天文台三鷹キャンパスの特別公開日でした。晴天に恵まれたこともあり、来場者はこの巨大黒点のことをどこからか聞きつけ、「大きな黒点が見えてる、って聞いたんですが」と、次々に太陽フレア望遠鏡の公開スペースにやってきました。来場者の方は、太陽フレア望遠鏡のリアルタイム画像や、用意した日食グラスを使って肉眼での黒点観察を楽しみました。この巨大黒点は、太陽フレア(太陽表面で起きる爆発現象)を量産しました。この黒点が見えている間に巨大フレアと分類されるものが6個、中規模クラスも32個を数えました。同じ黒点群でこれだけのフレアが起きたのは今回の太陽活動周期で初めてのことです。そのうちの10月19日に起きた巨大フレアは、太陽フレア望遠鏡で観測されています。

<出典>: 国立天文台(今週の一枚)

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10月15日:月のあばた

2015年10月15日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

このイメージの凸凹の光景は欧州宇宙機関の SMART-1 ミッションで捕えられた我々の月の地表である。月面を通して散らばる多くのインパクトの記録であるクレータが明瞭に見える。イメージの中心は月の北極であり、このミッションの間に詳細に捕えられた。この視界で最も大きなものは、北東のエルミート(Hermite)と南西のプラスケット(Plaskett)にはさまれた  ロジェストヴェンスキー (Rozhdestvenskiy)  である。 SMART-1 は、2004年から2006年まで月を周り、小さなエリアのおよそ 32,000 のイメージを集めた。この合成をつくる上での最も大きなチャレンジは変化する照明であった。天文学者達は、ほぼいつも照らされている北極のピークと、昼光を決して見ることのない最大のクレータの内部の深いエリアを確認するためにこのようなイメージを使うことができる。これらの恒常的な影のエリアは、それらの内部には水の氷が凍結し、また太陽系の歴史の手掛かりがあるであろうことから特別な関心を持たれている。

<出典>: 「Space in Images;欧州宇宙機関」

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10月14日:大くま座の宇宙の錯視

2015年10月14日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

このNASA/欧州宇宙機関のハッブル宇宙望遠鏡イメージが捕えたように、我々が宇宙に持つ衝撃的な視界のいくつかは、眺望の技の美しさに負っている。フレームの銀河達は、右から左に、それぞれ PGC 37639 と PGC 101374 と名付けられている。イメージの中央の青い際立った流れによって結ばれた二つの銀河達は、綱引きの最中のように見えるかもしれないが、 PGC 37639 はそのコンパニオンより地球に近く二つは物理的にはつながっていない。他の目に見えるトリックとしては、このイメージは二つの銀河達を含まず少なくとも四つを含んでいる。左上の一部は、実際には併合初期の二つの銀河達を有している。ガスとダストの渦の中で輝く明るい中央はまだ個々に見ることができる。 SDSSCGB 19.4 として知られる小さく比較的無傷の渦巻銀河が併合する二つの中央右下に見ることができる。この銀河達のトリオはケフェウス座の地球から6億光年未満の銀河グループ Arp 194 から成っている。青い流れはフレームの右に起きた荒れ狂う重力の相互作用を通して生じ、右端の銀河の塊りはかつて渦巻の腕であったと考えられる。この流れは長さ約 100,000 光年、ガス、ダストと何百万の新生の星達からつくられている。このイメージはハッブルの19年を祝って2009年に発表された。

<出典>: 「Space in Images;欧州宇宙機関」

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10月13日:燃える惑星

2015年10月13日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

毎年地球の陸地の約3分の一が火災に見舞われる。テラとアクア衛星の中間解像度画像分光放射計(MODIS)が、共に1日に4回地球をスキャンし、地球の全ての火災を指摘し始めるまで、我々はこの事実を知らなかった。彼らがこの広域火災マップをつくり始めて以来15年間で、 4,000 万以上の燃える火災を観測し、火災が何処に発生し、またそれらが気象の変化に関与する大気への炭素の放出や、また人間の健康に影響を及ぼす空気の質など、生態系にどのように影響を及ぼすかについての科学者達の理解に革命をもたらしてきた。このリアルタイム火災マップは、アメリカ合衆国の、また世界中の野火と戦うために最も望まれた製品の一つである。

<出典>: NASA Goddard's Scientific Visualization Studio

<動画>: 掲載されたイメージは2006年と2007年の火災の発生を示した動画です。こちら からご覧ください。

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10月12日:赤外線のソンブレロ銀河

2015年10月12日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

この浮いているリングは銀河の大きさである。実際に、それは、近くの銀河達、乙女座集団最大の銀河の一つ、写真映りのいいソンブレロ銀河または少なくともその一部分(右図)である。可視光線ではソンブレロ銀河の中央を隠すダストの暗い帯が赤外線の光で明るく輝いている。デジタル的に先鋭化されたこのイメージは赤外線の輝きを示し、軌道を周っているスピッツア宇宙望遠鏡で最近記録され、NASAのハッブル宇宙望遠鏡の可視光線でとられた既存のイメージ(参考:左図)の上に疑似カラーで重ねられた。

ソンブレロ銀河(M104)は差渡し約 50,000 光年、地球から 2,800 万光年に横たわっている。 M104 は小さな望遠鏡でも乙女座の方向に見ることができる。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

<デスクトップ壁紙>: こちら(1600x900) から

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10月11日:ショーティ・クレータのアポロ17号

2015年10月11日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

月では何処に駐車したかを覚えていることは容易である。1972年12月、アポロ17号宇宙飛行士達ユージン・サーナンとハリソン・シュミットは、同僚ロナルド・エヴァンズが頭上の軌道を周っている間に、月のトーラス・リトローの谷で約75時間を過ごした。この鮮明なイメージは、彼とシュミットが谷のフロアを歩き回ったときサーナンによってとられた。このイメージは、地質学者シュミットが月のオレンジの土を発見した場所の近くの、ショーティ クレータの端の月面車とシュミットを示している。アポロ17号クルーは、他の月面着陸サイトの何れよりも多い110キログラムの岩と土のサンプルを持帰った。43年後の今、サーナンとシュミットは、依然として月面を歩いた最後の人達である。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

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10月10日:バハマのグレート・エグズーマ島

2015年10月10日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

国際宇宙ステーションの宇宙飛行士が、バハマの小さな島の岩礁と、間を切る際立った潮のチャンネルのこの写真をとった。宇宙飛行士達にとって、ここは地球で最も認識し易いポイントの一つである。 14.24 キロメートルに伸びる岩礁の繋がりは、イメージの右の外の大エグズーマ島(Great Exuma Island)から西に伸びている。エグズーマはバハマの大きな島から遠く、また、私有の岩礁であり、キャプテンキッドを含む海賊の歴史で知られている。小さな潮力の変化が大量の水が毎日岩礁の間を行ったり来たりする原因になっている。暗く青いセクションはチャンネルの最も深い部分であり、そこでは水の流れが岩礁のラインをつくる岩の隆起を通して切っている。周囲の水は25メートル未満と浅く明るい青に見える。無重力状態で長焦点レンズを制御する宇宙飛行士の安定した手腕のおかげで、この写真は、一つの航空機とその飛行機雲を示すほどに詳細である。この写真は、ニコン D4 デジタルカメラと 1150 ミリメートルのレンズを使って、2015年7月19日にとられた。

<出典>: 「今日のイメージ(Image of the day)」

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<参考>: 国際宇宙ステーションで使われるカメラの多くは日本製です。

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10月9日:ハッブルからの渦巻銀河 M96

2015年10月09日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

宇宙の美しい島のこのカラフルな詳細なポートレイトのメシェ96の中央のコアの周りに渦巻くダストレーンが見られる。もちろん M96 は明るい中央領域を越えて広がる微かな腕を数える渦巻銀河である。 M96 は我々のミルキーウェイの大きさにほぼ等しい差渡し約10万光年である。 NGC 3368 としても知られる M96 は、約 3,500 万光年のしし座Ⅰ銀河グループの有力なメンバーである。このイメージはハッブル宇宙望遠鏡でとられた。 M96 の非対称の理由は明らかでなく、他のしし座Ⅰグループの銀河達との重力の相互作用から生じたのかもしれないが、集団の中に広がった輝きの不足は最近の相互作用をほとんど示していないように見える。写真の端を調べることによって遠い背景の銀河達を見ることができる。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

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10月8日:1984年10月5日、歴史をつくる STS-41G ミッションの打上

2015年10月08日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

1984年10月5日のフロリダ夜明けの光景が、8日間の STS-41G ミッションで打上げられた、上昇するスペースシャトルチャレンジャーの背景を構成している。この光景はシャトル訓練機(STA)を操縦していた宇宙飛行士ポール J. ウィーツによって撮られた。指揮官 Robert L. Crippen、パイロット Jon A. McBride、ミッションスペシャリスト Kathryn D. Sullivan (現国立海洋大気圏局長)、 Sally K. Ride、 David C. Leestma、ペイロードスペシャリストカナダの Marc Garneau と Paul D. Scully-Power。そのミッションの目的は、地球放射線計量衛星の展開と、船外活動の間の Sullivan と Leestma による軌道での燃料補給システムの展示と実証を含んでいた。このミッションで、 Sullivan は、米国で最初の船外活動を行なった女性になった。 Marc Garneau は宇宙飛行を行ったカナダ初の宇宙飛行士になった。一回の飛行で7名のシャトルクルーはそれまでで最多であり、 STS-41G は、同時に二人の女性の宇宙飛行士達が飛んだ最初であった。 STS-41G は、 197.5 時間、132回の地球軌道を完成し、10月13日にケネディ宇宙センタに着陸した。

<出典>: 「今日のイメージ(Image of the day)」

<デスクトップ壁紙>: こちら(1600x900) から

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10月7日:土星のエンケラドゥスの疑われる広域な海

2015年10月07日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

土星の最も爆発的な月エンケラドゥスでとられたイメージの主導的な解釈は、一部の表面の地形がコンベヤーベルトのような役割を果たしていることを示している。地球では極めて異常な非対称の地殻活動のこの形は、恐らくエンケラドゥスの内部構造の手掛かりを保持している。ここに撮られているのは、2008年に氷を噴出する球に接近飛行した後にカッシーニ宇宙船によって撮られた28のイメージの合成である。これらのイメージの調査では、表面の大きな部分の全てが一方向に動いているように見える明確な地殻構造の転置を示している。イメージの右には最も際立った地殻構造の亀裂の一つ、深さ1キロメートルの谷 Labtayt Sulci (Sulci は溝)が見える。 Labtayt Sulci は深さ1キロメートルの峡谷である。土星を周るときのエンケラドゥスの揺れの小ささは、全球に広がっている地下の海の層を示すものかもしれない。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

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10月6日:カロン、冥王星の月

2015年10月06日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

非公式にモルドール・マキュラ(Mordor Macula:マキュラはやや広い斑点状の地形を言う)として知られる暗く不可解な北極領域が、冥王星の最大の月カロンのこの主たる高解像度のポートレイトを覆っている。2015年7月14日に冥王星に最接近して通り過ぎたニューホライズンズによって捕えられ、この画像データは9月21日に地球に送られた。この結合された、青、赤、赤外線データは、約 2.9 キロメートルの解像度で、地表の特性の変化を表す色を誇張するために処理された。実際には、カロンは、惑星地球の約10分の一の大きさで、差渡し 1,214 キロメートルである。このことは、カロンを、太陽系の惑星の、惑星と比較した最も大きな衛星にしている。カロンの冥王星に面する半球のこの注目に値するイメージは、滑らかな南の平原を様々な北の地形から切り離しているように見える、明確にこの月を取り巻いている破断と峡谷のベルトの明瞭な視界を示している。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

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10月5日:季節的な筋、火星の最近の流れる水を指し示す

2015年10月05日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

繰り返される斜面の線(RSL:Recurring Slope Linea)と呼ばれるこれらの暗い地形は、丘とクレータの斜面に発するが通常は下部までは広がらない。さらに珍しいことに、これらの筋は、暖かい気象の間に新しく成長し、冬の間に消滅して季節によって変化する。最近の化学分析を含む多くの調査の後の最近の主な仮説は、これらの筋が、恐らく、流れるときに蒸発する、液体の塩の水の新しい発生によってつくられることが明らかになってきた。塩水の源は、火星の大気からの結露と地下の貯水庫からの二つの可能性があり未だ明らかでない。刺激的な推論は、もしこれらの流れが強い塩気を含まないならば、今日でさえ火星で微生物の生命をサポートすることができるかもしれないことがある。ホロビッツ・クレータ(Horowitz Crater)の内部の丘のこのイメージは、2006年から火星のデータを送り返しているロボット火星偵察軌道船(MRO)の装置によって調べられた。

<参考>:これは9月30日付けで掲載した「火星の塩水の可能性」に関連して取り上げられたものです。併せてご覧ください。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

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10月4日:オーストラリアの砂漠

2015年10月04日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

欧州宇宙機関のセンチネル2Aによる7月13日のこの壮観なイメージは、オーストラリアの北のアマデウス湖(Lake Amadeus)をとっている。それは湖の中の、砂、岩、塩の構成を示している。長さ約180キロメートル、幅10キロメートルのアマデウスは、北部領域(Northern Territory)で最も大きな塩水湖である。アマデウス湖は6億トンまでの塩を含んでいる。しかしながらその遠い場所のために収穫は可能ではない。このエリアの乾燥のためにアマデウス湖の表面はしばしば乾燥した塩の地殻になる。雨量が十分なとき、それは、最終的にフィンケ(Finke)川に接続する東に流れる排水システムの一部になる。

<出典>: 「Highlight;欧州宇宙機関」

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10月3日:プログレス、国際宇宙ステーションに接近する

2015年10月03日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

北大西洋上約400キロメートルを旅する国際宇宙ステーションプログレス61号貨物船は、東部夏時間午後6時52分(日本時間10月2日金曜日午前7時52分)に、国際宇宙ステーションのズベズダサービスモジュールの後部のポートにドッキングした。この宇宙船は、遠征45クルーのメンバーのための、推進燃料 880 キログラム、酸素 50 キログラム、水 420 キログラム、予備部品と実験用ハードウェア 1,540 キログラムを含む、3トンを超える、食物、燃料、補充用品を届けている。プログレス61号は続く2ヵ月間国際宇宙ステーションにドッキングして過ごす予定である。

<参考>: プログレス61号は左上の小さな点。

<出典>: 「国際宇宙ステーションブログ(Space Station)」

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10月2日:プログレス貨物船、木曜日の打上準備整う

2015年10月02日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

3トンを超える、食物、燃料、補充用品を積んだ新しいロシアの貨物船が、国際宇宙ステーションに向かう打上の準備が整っている。ロシアの国際宇宙ステーションプログレス61号(61P)貨物船は打上台にあり、カザフスタンのバイコヌールコスモドロームで日本時間10月2日金曜日午前1時49分の打上に向けて秒読みを続けている。貨物船は地球周回軌道を4回または6時間の飛行の後、国際宇宙ステーション後端のズベズダサービスモジュールにドッキングするだろう。

<出典>: 「国際宇宙ステーションブログ(Space Station)」

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追記: プログレス61号は日本時間10月2日金曜日午前7時52分に国際宇宙ステーションとドッキングしました。

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