科学者達は、何故、火星のサンプルチューブ内の大気に興味をそそられるのか?
「パーサビアランス」が収集した岩石や土壌のサンプルは、大気科学者達にとって恩恵となる可能性がある。
NASAの火星探査車「パーサビアランス」は、火星サンプルリターンキャンペーンの一環として、チタン製のサンプルチューブで封印し、最終的に地球に届けるために集めている。これまでに24個が集められている。
これらのサンプルのほとんどは、岩石のコアやレゴリス(砕けた岩石や塵)で構成されており、この惑星の歴史や、数十億年前に微生物が存在していたか否かに関する重要な情報を明らかにする可能性がある。しかし、一部の科学者達は、チューブ内の「ヘッドスペース」、つまり岩石質物質の周りの余分な部屋の大気を研究する可能性に、同じように期待している。
科学者達は、火星の大気の大部分は二酸化炭素で構成されているが、火星の形成以来存在していたかも知れない微量の他のガスも含まれている可能性について更に知りたいと考えている。
地球に持ち帰るサンプルの中には、その一部として火星表面に堆積したガスのみで満たされたチューブもある。しかし、探査車が収集したガスのはるかに多くは、岩石サンプルチューブのヘッドスペース内にある。
--- 以下略。
<図の解説>: 2021年7月20日、パーサビアランスは、火星の地表面を渦巻くダスト・デビル(dust devil)を観測した。これらの大気のサンプルは、火星をよりよく理解するのに役立つ可能性がある。
--- ダスト・デビル:火星の地表面に起きる旋風:地球での「つむじ風」程度のものから「竜巻」のような大きなものがある。
<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。
<出典>: Jet Propulsion Laboratory
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