宇宙から見た地球:日本の秋
このイメージは、2023年11月1日の、ヨーロッパ宇宙機関のコペルニクス・センチネル3号ミッションの撮影であり、日本列島の秋の色を捉えています。
ズームインしてこのイメージをフル解像度で探索するか、または、円をクリックして解説を見よう--- 下の<ひとこと>欄に内容を抽出してあります。
日本は、太平洋の西側に、約 2500 km にわたって無数の島々が連なっている。しかし、陸地のほぼ全域は、この国の四つの主要な島で占められており、そのうちの三つがこのイメージに写っている。北から南へ、北東から南西へ弧を描くように伸びる最大の島、本州、本州のすぐ下にある四国、その下に九州が見える。
また、日本は山岳地帯が中心であり、国土の約68%が森林に覆われていることも分かる。気温が下がり、日照時間が短くなったことで紅葉が始まり、特にイメージ上部の森は茶色や赤の色で現れている。これらの色は、さまざまな樹種、地域の天候、標高、斜面の向きによって異なっている。
都市部と耕作地は、灰色の色調の、はっきりとしたコントラストで際立っている。本州の東海岸で最大のエリアは日本の首都東京である。東京湾を囲むように広がるこの大都市圏は、約3千7百万人が住む世界最大のメガシティである。本州の太平洋岸に沿って南下している他の都市部は名古屋と大阪である。
本州には、1707年から休火山となっている国内最高峰の富士山もある。その雪をかぶった山頂が、東京の南西約100キロメートルの太平洋岸近くに、小さな白い点として見ることができる。
山頂から噴煙が立ち上るもう一つの火山は、九州の南の島桜島である。かつては鹿児島湾の真ん中にあった島火山だったが、1914年の大噴火で東の大隅半島と結ばれ、現在は半島となっている。
コペルニクスセンチネル衛星は、共に働く四つのセンサーを運んでおり、これまでの全センチネルミッションの中で最も複雑なものとなっている。このイメージの作成に使用された海洋・陸地カラー装置(Ocean and Land Colour Instrument)は、海洋の生態系のモニタリング、作物管理と農業の支援、大気エアロゾルと雲の推定値の提供など、地球に関する新しい視点を提供している。
<ひとこと>:
1、本州の季節の移り変わり(紅葉前線の進み具合)が、また、日本の地形の成り立ちが、これほどはっきり出たのは驚きです。このイメージでは、紅葉は北から琵琶湖付近まで進んでいます。上のイメージのリンクから確認してください。
2、右図〇印のそれぞれの解説は次の通り(右から左へ)。
(1) 東京、東京湾を囲むように広がる東京の首都圏は、約 3700 万人が住む世界最大のメガシティ。
(2) 富士山は1707年から休火山となっている、日本最高峰の山である。
(3) 気温が下がり、日照時間が短くなったことで紅葉が始まり、茶色や赤の色合いで現れている。色は、さまざまな樹種、地域の天候、標高、斜面の向きによって異なる。--- 長野県北部だろうか?
(4) 名古屋
(5) 大阪
(6) 海岸線沿いの海域の ターコイズ・カラー は、堆積物を海に運ぶ川の流出を示している。
<出典>: Sentine3- (ESA)
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