
5月というのに肌寒い日が続いていたが
今日は半袖でも歩いていると汗ばむほどの暖かさ。
季節でいえば、これが順当なのだろうけれど。
あまり寄らない某駅ビルの魚屋さんに行ってみた。
ひらべったいウマヅラハギが1匹500円だ。
カワハギ類は肝を醤油と和えたものに刺身をつけて食べると
うまいというのは知っていたが、食べたことはないので
これをサクにしてもらう。さばいてもらうのは無料だった。
「肝はつけますか?」と聞かれたので、元気よく
お願いします!と答える。
カワハギをサクにしてもらうからには
肝をつけてもらわないわけにはいかんと思うが
なかには要らないという人もいるのだろうか。
家に帰ってから魚専用の毛抜きで丁寧に骨を除く。
私は丸魚を捌くことができないのだけれど、
サクで買ってくると中央に骨が残っていることが多いため、
これは必要な作業なのであった。
カワハギは外見から鮮度のわかりにくい魚だそうだが
これは運良く新鮮なものだったらしく、身がしっかりしていて
なかなか骨が抜けない。まないたにサクを置いて毛抜き片手に
格闘していると、サクがまないたにピタリと張り付くくらいだ。
これなら肝も酒蒸しにせず、そのままいけるだろうと
軽く水洗いしてから水気をおさえ、
刺身に切ったカワハギと同じ皿に盛り合わせる。
本当はもっと薄造りにするべきだそうだが、

だいぶ厚めに切ってしまった。
こちらは売り場近くにあった生青海苔を
峠の釜飯のミニ釜(飴が入っていた)につめたもの。

ボウルにいれて水洗いし、布巾で絞って
白ゴマと梅肉をのせ、ポン酢で食べる。
たぶんこの青海苔を広げて干すと板海苔になるんだろうな。
お酒は相模灘 雄町純米吟醸 無濾過本生。

神奈川県の酒造だそうで、先日、
出向いた蕎麦屋で少しもらって
美味しかったので後日探して取り寄せたもの。
雄町にハズレはない~。

まったりしつつ高い香気に後味すっきり。
いくらでも飲めてしまうわ。
ウマヅラハギの肝を醤油に溶かし、
わさびを少し添えて、まずは肝だけで食べる。
全く臭みもなく濃厚で、舌の上でとろけていく。
これはアンキモより美味しいね~。
プリプリした身を肝わさび醤油につける。
歯ごたえといい、あっさりしていながら奥行きのある繊細な
味わいといい、晴天霹靂といっていいくらいの美味さ。
白身魚の刺身といえば、ホウボウが最もウマイと思っていたのだが
ウマヅラはそれをはるかに凌駕していた。
肝絡みの濃厚さを酒で洗い流し、その後味に陶然とする。
こりゃーたまりませんな。
カワハギ食べたさに真鶴まで行ってみようかと思っていたけれど、
まさか至近の駅ビルの魚屋の品でここまで幸せになれるとは。
それにしてもこの肝、さすがあちこちで評判をきくだけあると
思いつつ、買うときに魚屋のお兄さんが「肝もいれますか」と
確認してきたことが急に思い出された。
最近はまっている開高健の「地球はグラスのふちを回る」
(新潮文庫)の135ページに
>フグのような毒のあるのをべつとしてすべての魚の内臓は
魔味を持っているといいきってよいかと思う。
寿司屋や魚屋で気のきいたおっさんたちはノレンをとりこんで
店をしめたあとでやおら内臓を酒で煮て毎夜、
魔味をタダでむさぼっているのではあるまいかと想像する。
というくだりがあって、
開高ならではのユーモアだと微笑ましく思いつつ、
あながち冗談でもないのではとも思ったり。
魔味! いいえて妙ですな。

今日は半袖でも歩いていると汗ばむほどの暖かさ。

季節でいえば、これが順当なのだろうけれど。
あまり寄らない某駅ビルの魚屋さんに行ってみた。
ひらべったいウマヅラハギが1匹500円だ。
カワハギ類は肝を醤油と和えたものに刺身をつけて食べると
うまいというのは知っていたが、食べたことはないので
これをサクにしてもらう。さばいてもらうのは無料だった。
「肝はつけますか?」と聞かれたので、元気よく
お願いします!と答える。
カワハギをサクにしてもらうからには
肝をつけてもらわないわけにはいかんと思うが
なかには要らないという人もいるのだろうか。

家に帰ってから魚専用の毛抜きで丁寧に骨を除く。
私は丸魚を捌くことができないのだけれど、
サクで買ってくると中央に骨が残っていることが多いため、
これは必要な作業なのであった。
カワハギは外見から鮮度のわかりにくい魚だそうだが
これは運良く新鮮なものだったらしく、身がしっかりしていて
なかなか骨が抜けない。まないたにサクを置いて毛抜き片手に
格闘していると、サクがまないたにピタリと張り付くくらいだ。
これなら肝も酒蒸しにせず、そのままいけるだろうと
軽く水洗いしてから水気をおさえ、
刺身に切ったカワハギと同じ皿に盛り合わせる。
本当はもっと薄造りにするべきだそうだが、

だいぶ厚めに切ってしまった。
こちらは売り場近くにあった生青海苔を
峠の釜飯のミニ釜(飴が入っていた)につめたもの。

ボウルにいれて水洗いし、布巾で絞って
白ゴマと梅肉をのせ、ポン酢で食べる。
たぶんこの青海苔を広げて干すと板海苔になるんだろうな。

お酒は相模灘 雄町純米吟醸 無濾過本生。

神奈川県の酒造だそうで、先日、
出向いた蕎麦屋で少しもらって
美味しかったので後日探して取り寄せたもの。
雄町にハズレはない~。


まったりしつつ高い香気に後味すっきり。
いくらでも飲めてしまうわ。
ウマヅラハギの肝を醤油に溶かし、
わさびを少し添えて、まずは肝だけで食べる。
全く臭みもなく濃厚で、舌の上でとろけていく。
これはアンキモより美味しいね~。

プリプリした身を肝わさび醤油につける。
歯ごたえといい、あっさりしていながら奥行きのある繊細な
味わいといい、晴天霹靂といっていいくらいの美味さ。
白身魚の刺身といえば、ホウボウが最もウマイと思っていたのだが
ウマヅラはそれをはるかに凌駕していた。
肝絡みの濃厚さを酒で洗い流し、その後味に陶然とする。
こりゃーたまりませんな。

カワハギ食べたさに真鶴まで行ってみようかと思っていたけれど、
まさか至近の駅ビルの魚屋の品でここまで幸せになれるとは。
それにしてもこの肝、さすがあちこちで評判をきくだけあると
思いつつ、買うときに魚屋のお兄さんが「肝もいれますか」と
確認してきたことが急に思い出された。
最近はまっている開高健の「地球はグラスのふちを回る」
(新潮文庫)の135ページに
>フグのような毒のあるのをべつとしてすべての魚の内臓は
魔味を持っているといいきってよいかと思う。
寿司屋や魚屋で気のきいたおっさんたちはノレンをとりこんで
店をしめたあとでやおら内臓を酒で煮て毎夜、
魔味をタダでむさぼっているのではあるまいかと想像する。
というくだりがあって、
開高ならではのユーモアだと微笑ましく思いつつ、
あながち冗談でもないのではとも思ったり。
魔味! いいえて妙ですな。


ウマヅラハギの刺身・・・初めて見ました。
肝を醤油に溶いて・・・これも初めて知りました。
魚はどれもそうですが、これは特に、新鮮さが美味しさを左右する1品でしょうね~。
う~ん、美味しそう♪
おもわず鼻息を荒くしちゃいました
ハギのお刺身、だいすきなんですよ♪
真っ白な身、そしてぷりぷりの肝がたまりませんね
これで500円とはすっごくお得だと思います
あぁ‥わたしも肝じょうゆをちょんとつけて
ひらっといただきたいですわ
いくらでも呑めてしまうという
「相模灘」の雄町純米吟醸生酒も気になりますね
いつかいちどは呑んでみたいものです
「魔味」にまつわる話‥
ほんとあながち冗談っじゃなくて、実際にありそうなんで
クスッと笑えますね
アンキモより美味しいなんて
かなり興味をそそられています。。
でも ウマズラハギ??って
この辺で うっているのかなぁ・・・
しかも お刺身でいただけるような新鮮なお魚
出会いたいわ~~~
でも 毛抜きで骨取るのか・・・
いつもながら 素敵なセッティング
そして 開高 健さんの 粋な(?)
コメントに ノックダウンです==
びっくりするほど美味しかったです。
キモを醤油に、とかはきっと酒飲みが思いついたのではと
勝手に思っています。
ウマヅラハギ、これからは魚屋さんに行くたびにチェックしてしまうかも。
そろそろ産卵期で味が落ちるようですが、真骨頂は冬だそうです。
冬場もぜひいただきたいものであります。
今回のお店では魚にたてかけてある札に
手書きで「馬顔」とだけ書いてありました。
通っぽい書き方だと思いました。
一度食べてみたいとずっと思っていたのですが、
ついに念願かなったり~。
肝醤油で食べさせてくれるお店に行こうものなら
客単価も高そうなのでドキドキしますが、
今回は掘り出し物に当たった気分です。
相模灘、私は全然知らなかったのですが
丁寧に作られたお酒のようで、
するするっと3合近く飲んでしまいました。
あ~、たかえさんに飲んでいただいて味の感想をうかがってみたいです…。
>魔味
まさにあれは魔味ですね!
お寿司屋さんの賄いなども気になって仕方ありません。
置いてあっても見逃してしまいそうな外見でした。
漁獲量は少ないというわけでもないそうですが、
刺身にできるような皮つきのは、たまにしかないのかもしれません。
毛抜きで骨…といっても、そんなに多くなかったですよ!
開高健の語り口、最近とても好きです。
子供の頃はあまり好きではなかった記憶があるのですが、
「魔味」にしろ、この言語感覚はさすがだと思いました。
不覚
早速入手に走ります
さっきもちょっと飲んだのですが、一瞬、木の樽のような香りがしたあと、後味に雄町らしいふんわりした甘みを感じました。
昨日はやや多めに飲んでしまいましたが、
頭痛もおきず、酔い覚めも悪くなかったですよ。
私はネットで探しまして、船橋の いとう酒店さんから購入しました。
http://www.rakuten.co.jp/itosaketen/841048/841049/#909752
一度、実店舗にも行ってみたくなるラインナップですわ。
プルコさんのとこで読んで、「もしやうちの近くのスーパーにないかしらん♪」と期待して行ってみましたが、ないですね、やっぱり
まぁ、二十数年見かけたことなかったしぃ
代わりにカジカを買って煮付けにしました。
カジカの肝もウニに似て美味でビックリですわ
いつも思うけど、プルコさんの器のあしらいが素敵です♪
半月盆の限られたスペースに無理なく無駄なくおさめられていて・・
丁度、プルコさんお使いの木の葉皿を扱っているお店で感謝祭をしていたので、同じ玄釉のスープカップを注文しました。
使い勝手が良いといいなぁ
カジカの煮付け、美味しそうですね!
カジカも実はまだ食べたことないのであります。
肝がウニに似た味だなんて…
>器
ありがとうございます。たぶんお盆に並べる位置とか
間違っているだろうなと思いつつ、小皿のあれこれを
台所から一度にガッと運んでこられる便利さを優先に…。
>玄釉のスープカップ
わ~! コロンとして可愛らしいですね。
玄釉シリーズ、色合いがお料理を引き立ててくれるので
私も大好きです。見た目ほど表面はざらついておらず、
軽くて不思議な感触ですよね。
あの形だと色々使えていいなあ~。
ぽるたさんが教えてくださった奥園さんの乾物の本を
買ってきました。今までよくわからなくて手を出せずにいた
乾物コーナーが急に身近に感じられるようになり、
とりあえずこうや豆腐を買ってみました。
怒涛の勢いで紹介されている乾物類をどれも試してみたくなりますね!
ありがとうございました。