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自分の身の回りで起こったことの記録であったり、横浜での生活日記であったり・・・です。

ちょい変わった通訳

2010-04-02 12:00:33 | Weblog
ちょい変わった通訳         2010-04-02

先週のことですが、ちょっと変わった通訳を頼まれました。
通常私達ボランテイア医療通訳は、日本人医師と外国人
患者の間の通訳を依頼されます。先週の依頼は「明日、
英語の通訳をお願いしたい」との電話で、横浜市の保健
師さんからでした。これは、通訳を見つけるコーデイネー
ターが、一番困る要請なんですが、たまたま私が空いて
いましたので、引き受けました。

患者さんは、東南アジアに住んでる船員さんで、日本の
海運会社所属の大型船に乗船して日本に来て、結核と
診断されたそうです。英語も、彼にとっては外国語(第二
言語)になる訳で、日本語は第四言語になるらしく、殆ど
できません。

指定された病院のロビーで保健師さんと会い、彼のイニ
シアテイブの下で、患者さん(隔離状態)の部屋に行きま
した。勿論、法律で指定されたマスクを付けます。医師と
患者の通訳では、有り得ない挨拶からstartです。Sorry
disturbing you.患者は寝ていたからです。

保健師さんは、旧結核予防法(現在の感染症法)に基づ
いて、きちんと手続きをしないといけないのです(って、私
も初めて知ることばかり)。ついで、自分は何者であるか、
何故こういうことをするか、従っていろいろPrivacyに関わ
ることを聞かせてもらうことにつき了解して欲しい。等々

結核と言う病気の性格上、この患者さんが発病した以上、
当然感染者は多数居る筈です。但し結核は感染力は有
るが発病率は低いです(少なくとも先進国では)。それ故、
家族関係、職場関係につき質問が多くなされ、濃厚接触
者に対しては即座に検診がなされます。ですが、今回は
それが全部外国です。船は彼を置いて出航済みでした。

この場合は、文書で、上記の人々に、結核検診を受ける
ようにとの通知が行くそうです。多分彼は、このまま初期
治療をここで受け、排菌が止まったことが確認できれば、
母国での治療に切り替えられるのでしょう。この間の治療
費は国が見てくれるとのことでした。