Aruiのスペース

自分の身の回りで起こったことの記録であったり、横浜での生活日記であったり・・・です。

出前授業 

2009-04-10 00:09:08 | Weblog
出前授業                        2009-04-09

私は月に2~3回、神奈川県国際交流会館の展示ボランテイアを
しています。普段は、会館5階の展示室で見学者に相対しています
が、時々は、学校からの要請に応じて、学校へ出向いて、出前授
業をやります。その中心になる人は、国際交流会館の職員で、いわ
ばプロの人です。私達ボランテイアはお手伝いで付いて行くだけで
すが、これが楽しいんです。

先日なんと、私が60年前に通っていた、川崎市立住吉小学校に
行ってきました。2年生の教科書に載っている、スーホーの白い馬
の物語に因んだ出前授業でした。これは蒙古の少年スーホーと、
彼が大事に育てた白い馬の話で、悲しい話です。王様に殺され
た白い馬のことを悲しんだスーホーが、馬の骨や毛を利用して馬頭
琴を作り、白い馬の死を傷んで歌を歌った。そして馬頭琴が蒙古に
中に広まったと言う設定です。

だから教材として、蒙古の生活が判るような写真(草原の生活の
様子と現在の蒙古の都市の様子)、移動生活に即した住居ゲルの
写真、蒙古の人が着る民族衣装(男性用を私が実際に着ます。女
性用を担任の先生に着て貰います)。馬頭琴の実物と、本格的な
演奏をしているDVD等です。馬頭琴は実際に弾いて音を出し、生徒
達にも弾いて貰います。蒙古の子供の服を何着か持って行き、実際
に着て貰います。先生はカメラで撮影に大忙しになります。服の試着
体験と馬頭琴の演奏体験は、事前に2班に分けてあって、両方は、
時間的に難しいようです。

馬頭琴でも衣裳の試着でも、生徒達は、目を輝かせて試みます。
たいていの学校は1学年3組なのでしょうか、私達の出前授業は、
同じことを3回繰り返して終わるのですが、2回目の後に、給食時間
になります。私達一行は、別々に各クラスに呼ばれて、生徒達と一
緒に、給食を頂きます。これが、メチャメチャ楽しい。

先生「はーい皆さん、給食の時間は、お喋りをしてはいけないことに
なっています」「でも、今日は特別に、Aruiさんに質問することは良い
ことにします」。この一言で、生徒達から質問が機関銃のように発射
されます。

給食を食べながら、矢継ぎ早の質問に答えるのは大変です。
S生徒「Aruiさんが小学生だったころ、この学校は、どんなでしたか」
Arui「今と同じ場所に有りましたが、周りはまだ、たんぼがあちこちに
 有りました」 S一同「えーっ」 S「野球は何処を応援してますか」 
A「横浜Bay Starsです」 S「ビリじゃん」 A「そうなんだよ」 S「サッ
カーは、どこを応援してますか」 A「横浜FCです」 S「なんだ横浜ばっ
かりだね」 A「そうなんだよ、横浜に住んでるからね」 S「横浜FCって
J2だろ」 A「がっくり」 S女子「○○見てますか」 アニメの名前らしい
A「ごめん、TV見てないから判りません」

一人の生徒が近寄ってきて耳元で、「今○チャンネルで、みなしご
ハッチやってるよ」 一瞬何の意味か判らなかったが、どうやら昔の
アニメなら、私が判ると思ったらしい。 あ「ごめんね、それも知らない
んだよ」 S「音楽は誰が好きですか」 A「今は、こぶくろを聞いてます」
S「こぶくろ良いね、どの曲が好き?」 A「ここにしか咲かない花とか
轍が好き」 S「あのね、つぼみがすっごく良いよ」 A「そう、今度聴いて
みるね」 小学校2年生で、こぶくろが好きって、話の判る奴だ。給食は
どう見ても私の分は、多めに盛って有りますが、全部頂きました。牛乳
を飲んだ後は、パックのたたみ方が決まっていて、生徒に教わる。

まだまだ、覚えては居ない(覚えきれない程の)質問が出ました。でも
あっという間に給食が終わり、最後の出前授業も終わって、生徒達と
お別れです。先生と締めくくりのお話をして、会館の方にも来て貰う
ようにお願いして(とは言え、ここからは遠いなー)学校を辞しました。
元住吉の駅前の喫茶店で、お茶を飲みながら、反省点を話し合い、
私の出前授業は終わりました。こんな楽しい仕事、又の機会が待ち
どおしいです。