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写真3
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1.水争い・水喧嘩
田んぼで稲をつくるには水が必要
水を田んぼに入れるために、弥生の稲作開始から農民は苦労した
日照りなどで水が少ないとき、上流と下流の農民が、右岸と左岸の農民が争った
河川の堰(石などを積み水を止めて溜める。)をめぐり、鍬、鎌、つるはし、刀、鉄砲などを持って喧嘩
流血もあった
いわゆる、水争いや水喧嘩
水争いは、河川の堰だけではない、隣りあう田んぼでもおこった
2.水不足・水争いの解消施策
水争いの原因となる水不足を解消し、水稲生産を安定させるために対策が様々執られた
農民の手で、為政者の手で
その一つが国営渡良瀬川沿岸農業水利事業(1972~1984年度)
当事業は、まず渡良瀬川に大間々頭首工、太田頭首工、邑楽頭首工を設置
次に、そこから取った水を長大水路(総延長48.8㎞)で送り、右岸域の9,894ha(水田9,034ha・畑860ha)を潤す
頭首工とは、川を堰き止めて取水する施設の総称
受益市町村は次の4市5町2村
群馬県桐生市・太田市・館林市・栃木県足利市
群馬県藪塚本町(現太田市)・新田町(太田市)・大泉町・邑楽町・板倉町
群馬県笠懸村(現みどり市)・千代田村
総事業費は37億800万円、うち国が58%、県が21%、水に係る農民の団体である土地改良区が21%を負担
本日は邑楽頭首工(おうらとうしゅこう・写真1)の例
まず、邑楽頭首工の堰柱の上から堰き止め用鉄板を下ろして水を溜める
次に、渡良瀬川右岸堤防の取水口から堤防下の送水溝を通り(写真2)、沈砂池(写真3)に導水
ここで、水を濾して砂や泥、足尾銅山残留鉱毒を除去
濾過した水を下流の田畑へ送水
写真撮影時は、取水しない時期ゆえ、水がない
執筆・撮影者:有馬洋太郎 撮影年月日:2007年03月24日 撮影地:群馬県館林市