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渡良瀬遊水地のアンキョヨシ(暗渠ヨシ・弊ブログ2011年01月07日・08日・09日)や印旛沼周り谷戸の湿田と暗渠排水(弊ブログ2011年01月10日)に絡み、筆者は次のように考える
水田は、水稲が水を欲するときに入れ、欲しないときに水を抜かねばならない
水を抜こうにも抜けず、通年にわたり水が溜りジメジメしている水田は湿田と呼ばれ、多かった
そもそも、水田は、水の多い河川流域や池沼の周りに、谷戸・谷津に、湧水近くなどに開発された
それゆえ、湿田にならざるを得なかった
農産物生産量増加の生産力視点では、湿田は克服対象である
明治期になると、深耕と多肥料による水稲生産量増加のために、馬が犂を牽いて田畑を耕す馬耕が推進された
馬耕には、人馬や犂がめり込む湿田よりも、めり込まず作業効率の良い乾田が適する
たとえば、明治期、山形県庄内平野では「乾田馬耕」がスローガンとなり推進された
その後も、庄内平野をはじめ全国各地において、今日まで耕地整理事業や土地改良事業が実施され乾田が造成された
印旛沼の土地改良事業もしかり
他方、自然環境保全、生物多様性維持増進の視点から、湿田は必要
今をときめく佐渡のトキや豊岡のコウノトリにとって、冬でも水があり、餌場となる湿田-冬期湛水田-はありがたい
今をときめくと云えば、もう一つ、肩で風切る「事業仕分け」がある
そのターゲットになっているのが土地改良事業や「協同農業普及事業」
考えるに、土地改良事業により、現在、わが国の多くの水田は必要に応じて水量を制御できる
乾田と湛水田を交互に転換できる
食糧確保と自給率向上に役立つ水田として水稲、麦、野菜などをつくれる
トキやコウノトリの採餌場としての冬期湛水田が可能となった
すなわち、環境共生型農業や自給率向上の土地基盤を土地改良事業で整備した
「協同農業普及事業」は農業技術普及、6次産業化、男女共同参画、都市農村交流などに大きく寄与している
また、土地改良事業とも連携し、円滑な事業推進に寄与している
「協同農業普及事業」は国(農林水産省)と47都道府県が経費を出し合い協同で実施中
その担当者が「普及指導員」(以前、農業改良普及員、生活改良普及員と呼ばれていた)
豊岡のコウノトリ復活にも「普及指導員」が大活躍
我々は、上記の事実を銘記すべきである
「事業仕分け」や財政縮減には多面的視点が必須と思いませんか、皆様
近視眼の「事業仕分け」は止めましょう
執筆者:有馬洋太郎
渡良瀬遊水地のアンキョヨシ(暗渠ヨシ・弊ブログ2011年01月07日・08日・09日)や印旛沼周り谷戸の湿田と暗渠排水(弊ブログ2011年01月10日)に絡み、筆者は次のように考える
水田は、水稲が水を欲するときに入れ、欲しないときに水を抜かねばならない
水を抜こうにも抜けず、通年にわたり水が溜りジメジメしている水田は湿田と呼ばれ、多かった
そもそも、水田は、水の多い河川流域や池沼の周りに、谷戸・谷津に、湧水近くなどに開発された
それゆえ、湿田にならざるを得なかった
農産物生産量増加の生産力視点では、湿田は克服対象である
明治期になると、深耕と多肥料による水稲生産量増加のために、馬が犂を牽いて田畑を耕す馬耕が推進された
馬耕には、人馬や犂がめり込む湿田よりも、めり込まず作業効率の良い乾田が適する
たとえば、明治期、山形県庄内平野では「乾田馬耕」がスローガンとなり推進された
その後も、庄内平野をはじめ全国各地において、今日まで耕地整理事業や土地改良事業が実施され乾田が造成された
印旛沼の土地改良事業もしかり
他方、自然環境保全、生物多様性維持増進の視点から、湿田は必要
今をときめく佐渡のトキや豊岡のコウノトリにとって、冬でも水があり、餌場となる湿田-冬期湛水田-はありがたい
今をときめくと云えば、もう一つ、肩で風切る「事業仕分け」がある
そのターゲットになっているのが土地改良事業や「協同農業普及事業」
考えるに、土地改良事業により、現在、わが国の多くの水田は必要に応じて水量を制御できる
乾田と湛水田を交互に転換できる
食糧確保と自給率向上に役立つ水田として水稲、麦、野菜などをつくれる
トキやコウノトリの採餌場としての冬期湛水田が可能となった
すなわち、環境共生型農業や自給率向上の土地基盤を土地改良事業で整備した
「協同農業普及事業」は農業技術普及、6次産業化、男女共同参画、都市農村交流などに大きく寄与している
また、土地改良事業とも連携し、円滑な事業推進に寄与している
「協同農業普及事業」は国(農林水産省)と47都道府県が経費を出し合い協同で実施中
その担当者が「普及指導員」(以前、農業改良普及員、生活改良普及員と呼ばれていた)
豊岡のコウノトリ復活にも「普及指導員」が大活躍
我々は、上記の事実を銘記すべきである
「事業仕分け」や財政縮減には多面的視点が必須と思いませんか、皆様
近視眼の「事業仕分け」は止めましょう
執筆者:有馬洋太郎