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「都庁爆破!」高嶋哲夫著

2007-03-25 10:48:44 | 映画・ドラマ・小説・マンガ
都庁爆破となると、普通クライマックスは最後に爆発が来ると思うが、最初に都庁は爆破される。まず、北の棟の根本で爆発は起こり、次に南の棟の根本で爆発が起こる。それは犯人の緻密な計算で根本からきれいに折れて南側の第二本庁舎の上に崩れおちる。そのほうがビジュアル的に効果だ的であり、そして自分達の要求が通るとおもったからだ。政府、都知事に強烈に圧力をかけるために更に都庁は爆発される。そして、犯人は最終的には都庁を噴霧器としてサリンを首都東京に・・・。

日本版ダイハード。人質として妻と娘を展望台に囚われている元自衛官が主人公と、その友人の米海兵隊のアラブ系アメリカ人。そして、犯人の五項目の要求が総理大臣に届く。それはイスラム過激派を想像させる。

総理大臣は小泉純一郎前総理風、都知事は石原都知事風、財務大臣は塩じぃ風のそれぞれの性格。。そしてその性格通りに危機に対する対応は進む。

ただプロローグの中で、都庁爆破の前の大量の円売り。その後、テロが9.11に重ねられて世界は大量の円を売り、日本は大幅な円安へとシフトして行く。そして、又、円は大量に買われていく。友人のシャロンが言う「世界の紛争は経済紛争でもある。この一連の為替の動きが一つの組織の元で行われたとしたら・・・この5,6日のうちに五兆円以上儲けた奴がいる」と。

そう、この“都庁爆破”の物語は単純ではないし、犯人への推理も二転三転する。そして実行犯は特定されているが、そのバックの真実は混沌として読者の想像にゆだねられている。

大量の円売り円買いで日本の為替相場がおかしいと総理に言っていた塩じぃ風財務大臣は総理に言う「真実をみやまったらイカンよ。しっかりしなはれ」と。しかし、政府の対応と都知事の対比が面白かった。

面白くて一気に読んだ。

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