杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

64 ロクヨン 前編  試写会

2016年04月25日 | 映画(劇場鑑賞・新作、試写会)
2016年5月7日公開 121分
2016年4月25日 一ツ橋ホール 18時半開映

7日間で幕を閉じた昭和最後の年、昭和64年。そのわずかな間に少女誘拐殺人事件が発生。それは刑事部で“ロクヨン”と呼ばれ、少女の死亡、未解決のままという県警最大の汚点を残し14年が過ぎ去った……。時効まであと1年と迫る平成14年。かつて刑事部の刑事としてロクヨンの捜査にあたった三上義信(佐藤浩市)は、現在は警務部の広報官として働き、記者クラブとの確執や、キャリア上司や刑事部と警務部の対立などに神経をすり減らす日々を送っていた。そんなある日、ロクヨンを模したかのような新たな誘拐事件が発生する。


横山秀夫の警察小説「64(ロクヨン)」を映画化した2部作の前編です。
とにかくキャストが豪華佐藤浩市を始め、綾野剛、榮倉奈々、窪田正孝ら若手から永瀬正敏、三浦友和らベテランまで主役級が勢揃いしてます。

このところご無沙汰続きだった試写会、やっと当たりました。
もちろん公開したら劇場に行くつもりだったけれど、一足先に観れてラッキー!!
オールキャスト揃い踏みの舞台挨拶付き完成披露試写会はメディアも入って豪華版でしたが、こちらも協賛のとんかつ和幸さんの食事券のお土産付でしたのでお得
ただ、客入りは9割くらいで空席があったのが残念。良い作品なのでもっと沢山入ると思ったのにな~。

前編では誘拐事件の犯人は誰かという謎はまだ解けません。
主人公の三上を通して様々な人間関係が描かれます。
警察内部の軋轢を一般の会社に当てはめて見るのも一興です

三上の所属する広報室は記者対策を担っていますが、必要最小限の情報で記者を飼いならせと命じる上層部と際限なく情報を要求する記者の間で板挟み状態になります。ある交通事故の加害者の名前を匿名としたことで記者たちの反感を買い、直接抗議文を県警本部長(椎名桔平)に送ろうとする騒ぎに発展し三上は苦境に立たされます。この本部長も温和そうに見えてノンキャリア組なぞ駒にしか見ていなさそうな冷たさを感じさせます。
それに三上を苦しめる敵役の警務部長・赤間(滝藤賢一)の憎たらしいことったら
更に彼は家庭でも問題を抱えています。容姿コンプレックスに悩む娘(本質は父への反発にあるようですが)が家出していて、身元不明遺体の確認に夫婦で出かけたりしています。

そんな中、「ロクヨン」事件の時効を一年前に控え、お偉いさんが激励に訪れることになり、三上は被害者家族への根回しを命じられます。ところが、幸田メモの存在から事件には警察内部の不祥事隠しがあったことがわかってきて・・・この部分で窪田君演じる元ロクヨン自宅班で科捜研から出向していた日吉が登場予告で日吉が泣くシーンが挿入されていますが、その涙の原因は当時の班長の脅し文句にあったのね以来、14年間自宅引き籠りを続けている彼に三上が送った手紙を読んで、彼はまた泣きます。凄く感情の籠ったシーンで引き込まれるのですが、ただ一点、あの妙に整った口髭はいただけませんビジュアルに思わず吹き出しそうになったぞともあれ、彼の出番は後編でもありそうで嬉しいな

この幸田メモの存在を巡り、刑事部(捜査の実働部隊)と警務部(事務方)の衝突も起こって、三上はますます苦境に立たされることになるのです。
部下である美雲(榮倉奈々)の進言を受けて記者クラブに胸襟を開いて、両者の間に信頼関係が生まれたのも束の間、新たな誘拐事件が発生。身代金の額や状況が「ロクヨン」と類似していることを示唆して「続く」となるのでした。

被害者家族の雨宮を演じる永瀬正敏の演技にも引き込まれます。妻も亡くし、孤独に生きている彼が、新たな事件の前にぼさぼさだった頭髪を短くしていたのと、事件後警察を止めてスーパーの警備員をしていた幸田(吉岡秀隆)が姿を消したことが後編で意味を持ってくるのかしらん?
原作とは異なる結末らしいですが、とりあえず原作読んでみるかな

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