波打ち際の考察

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波屋山人

NTTレゾナント(goo)は消えるのか

2012-07-03 22:28:58 | Weblog
昨年末、日経電子版に、NTTレゾナントの検索エンジンgooについての記事があった。
・「検索エンジンの進化は道半ば」 NTTレゾナント「goo」の鈴木氏に聞く
http://www.nikkei.com/news/print-article/?R_FLG=0&bf=0&ng=DGXBZO37337000W1A211C1000000&uah=DF230720101169

gooの立ち上げに関わったレゾナントのブランドマネージャー、鈴木基久氏は「シェアはグーグルに押され、厳しい状況だ」と述べている。
だけど、残念ながらgooは国内の検索エンジンとして1%のシェアも取れていない。
googleやyahooの競争相手ではない。
民主党や自民党に立ちむかう新党大地以下。
読売新聞や朝日新聞に立ちむかう埼玉新聞以下。
じり貧の中で少しずつ後退しながら、行き詰まる日まで耐え続けるのか、
見切りをつけて新たな取り組みをはじめるのか、判断してもいい時期だ。

さらに鈴木氏は言う。
「NTTは事業を担当した子会社の資本金は拠出してくれたが、赤字を出し続ければ会社が続かない。開発投資分だけは利益を出していかなくてはいけない制約があった」

これは事業立ち上げ時に巨額の先行投資ができなかったことについての弁明だ。
だけど、赤字の状態を続けて行くことはむずかしい、とも読める。

NTTレゾナントは、NTTグループ内のベンチャーとして発足した。
利益の大きいNTTコミュニケーションズとNTTドコモが大株主。
たしかNTTレゾナントは2003年12月の設立から慢性的に赤字で、NTTグループに援助してもらっている。
その割には比較的高給で、家賃補助もかなり高額。

いろいろサービスは増やしているけど利益が出ているものは何だろう。
「教えて!goo」をはじめたときはプロモーションに何億も使ってどうしたんだろうと
驚いたけど、いまだに回収できていないのではないだろうか。

この調子で赤字が続き、gooをはじめ各種サービスの黒字化ができなかったら、
かつてNTT-EIがフェイドアウトしてNTTレゾナントに合流したように、
NTTレゾナント(goo)がNTTコミュニケーションズに合流し、姿を消してしまうということもあり得る。

gooブログもブログサービスの中でシェアを下げるばかりだ。
なかなか利益の上がる事業を育てることはむずかしい。
社内ベンチャーの取り組みもスケールが小さい。
・NTTレゾナントの社内ベンチャーへの取組み
http://www.ikedahayato.com/index.php/archives/9012

優秀な人材はどんどん転職してしまっている。
gooのチーフ・マネージャーだったX君も今はgoogleで活躍。

もしNTTレゾナントが倒産しても、社員はNTTグループに吸収されるから、危機感はあまりないのかもしれない。
だけど、そんな危機感の無さが、お役所的なサービスのわるさ、創造性の無さにつながってしまうのかもしれない。
もったいない。
赤字でもいいから、せめて、優秀な人が才能を活かし活躍できる場所であればいいのに。


コメント (26)
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